カハマでの湿式製錬所を含む垂直統合型計画
税引後NPV(8%)は23.7億米ドル、税引後IRRは22.9%(ニッケル価格1ポンドあたり8.49米ドルを想定)
初期評価で提案された、平均ニッケル換算品位2.39%の鉱石に基づく22年間の採掘計画
2025年6月3日(火)午前10時(米東部時間)に技術責任者チームによるウェブキャストを実施
ニューヨーク--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --ライフゾーン・メタルズ・リミテッド(NYSE:LZM)の最高経営責任者(CEO)であるクリス・ショーウォルターおよび最高執行責任者(COO)であるジェリック・ムートンは、同社の旗艦プロジェクトであるタンザニア北西部のカバンガ・ニッケル・プロジェクトに関する初期評価の結果を発表しました。本初期評価では、カバンガ地区における高品位ニッケル硫化鉱の地下鉱山および選鉱プラントを起点とし、5年後にカハマで湿式製錬所を設置するという、採掘・処理・製錬を一体で行う垂直統合型事業の評価が行われています。本評価には、メイン、MNB、キマ、ノース、テンボの各ゾーンが含まれており、2024年12月5日付の鉱物資源更新情報(ライフゾーンのニュースリリース参照)に基づいています。初期評価の技術報告書サマリーは、米国証券取引委員会(SEC)のForm 6-Kにて提出されており、EDGARおよび同社の投資家向けウェブサイトで閲覧可能です。




ライフゾーン・メタルズは、カバンガ地下鉱山および選鉱プラントの初期開発段階に焦点を当てた「カバンガ事業実施可能性調査技術報告書サマリー」を、2025年7月に完成させる予定です。
初期評価技術報告書サマリーの主なポイント:
本初期評価は予備的なものであり、経済分析には地質的に不確実性が高く、修正係数を適用できない推定鉱物資源が含まれています。これらは鉱物埋蔵量として分類できるものではなく、本評価に記載された経済性が実現する保証はありません。
年間340万トンの地下採掘による22年間の採掘計画で、総生産量は6,790万トン、平均品位はニッケル1.93%、銅0.26%、コバルト0.14%。
年間340万トン処理能力の選鉱プラントにより、高品位のニッケル・銅・コバルト精鉱を生産。累計でニッケル115万トン、銅17万1,000トン、コバルト8万7,000トンを含んでいる。
湿式製錬所は、電池グレードの硫酸ニッケルで年間最大5万トン、LMEグレードA(純度99.99%)の銅カソードで最大7,000トン、硫酸コバルトで最大4,000トンの生産能力を持つよう設計されている。
生産前の初期資本支出は9億9,100万米ドル(予備費16.1%を含む)。鉱山計画による売上収益は約236億8,000万米ドル、税引後フリーキャッシュフローは80億3,000万米ドルと見積もられている。
割引率8.0%を用いた税引後正味現在価値は23億7,000万米ドル、税引後内部収益率は22.9%。これは、ニッケル1ポンドあたり8.49米ドル、銅4.30米ドル、コバルト18.31米ドルの変動を想定しない一定価格を前提とする。
銅およびコバルトの副産物収益を控除した製錬済みニッケル製品の平均生産コスト(AISC)は、1ポンドあたり2.71米ドル。
ショーウォルター氏は次のように述べました。「カバンガ・ニッケル・プロジェクトは、大規模かつ高品位なニッケル鉱物資源を有し、経済的にも堅実な展望と明確な段階的開発計画を備えた、極めて稀有な開発機会を提供するものです。初期評価では、低コストでの操業が可能な体制を背景に、長期にわたって良好なリターンを生み出す可能性があることが示されています。本プロジェクトの価値の約80%は、カバンガ鉱山と選鉱プラントに由来しています。タンザニア政府とのパートナーシップは、プロジェクトの推進において重要な役割を果たしており、ライフゾーンとしても責任ある開発と長期的な価値創出へのコミットメントを共有しています。実現可能性調査が7月の完了に向けて順調に進む中、当社は本プロジェクトを進める上で非常に有利な立場にあります。」
また、ムートン氏は次のように述べました。「本日は、カバンガ・ニッケル・プロジェクトにとって、約50年にわたる歩みの中でも重要かつ歴史的な節目となる一日です。ライフゾーンとして初めて、米国証券取引委員会(SEC)の規則S-K 1300に準拠した技術・経済面の初期評価を完了し、公表しました。この重要な開示は、経済的な採掘可能性の妥当性を示すものであり、本プロジェクトの強固な基盤を裏付けるものです。今回の初期評価は、カバンガの技術的信頼性と拡張性を改めて明確に示しています。ライフゾーンのチームは、規律あるエンジニアリングと広範な分析を通じて、地下鉱山および選鉱プラントの開発に関わるリスクを着実に低減してきました。採用された段階的な開発アプローチにより、経済的な耐性と運用上の堅牢性の両面で、高い信頼性が得られると考えています。同社は、この勢いを維持し、2025年7月に予定されている実現可能性調査の完了と公表に向けて、取り組みを進めていきます。」
火曜日:ライフゾーンの技術責任者チームによるウェブキャストを午前10時(米東部時間)より実施
当社は、株主、投資家、報道関係者の皆さまを対象に、初期評価の主なポイントに関するオンラインでのプレゼンテーションおよび説明会を開催します。
日時:2025年6月3日(火)
時間:米東部時間 午前10時
会場:オンライン(ウェブキャスト登録リンクよりご参加ください)
プレゼンテーション資料はライフゾーンのウェブサイトで公開され、ウェブキャストは終了後一定期間のあいだ再視聴が可能となります。
図1: タンザニアにおけるカバンガ・ニッケル・プロジェクトの位置
図2:カバンガ現地キャンプの概要
カバンガ・ニッケル・プロジェクト初期評価の概要
初期評価では、カバンガ・ニッケル・プロジェクトに関する垂直統合型の開発計画が提示されています。この計画では、年間処理能力340万トンの地下採掘を行い、累計で6,790万トンのミルフィードを処理します。原料の平均品位は、ニッケル1.93%、銅0.26%、コバルト0.14%で、供給源はメイン、MNB、キマ、ノース、テンボの各ゾーンです。この計画により、推定で22年間の採掘が可能とされています。
ニッケル、銅、コバルトの回収率は、従来型の泡沫浮選法を用いて、それぞれ平均87.3%、95.7%、89.6%と見込まれています。この結果得られるニッケル含有率17.3%の精鉱は、有害元素の含有量が少なく、操業開始から最初の5年間は輸出される予定です。これは、カハマでの湿式製錬所の稼働前に講じられる措置です。同製錬所の設計生産能力は、電池グレードの硫酸ニッケルとして年間5万トン、銅カソードがロンドン金属取引所(LME)グレードA(純度99.99%)として年間7,000トン、コバルトが硫酸コバルトとして年間4,000トンです。
初期評価では、16.1%の予備費を含む総額9億9,100万米ドルの生産前資本支出が想定されています。これに加え、資産計上される操業費用として1億5,200万米ドル、主に製錬所向けの成長資本として7億5,100万米ドルが見込まれています。閉鎖費用を含む維持資本は15億6,000万米ドルと試算されています。鉱山および選鉱プラントの建設期間は2年半を予定しています。
本プロジェクトの経済性評価では、長期的なコンセンサスに基づく金属価格が前提とされています。想定される金属価格は、ニッケルが1ポンドあたり8.49米ドル、銅が4.30米ドル、コバルトが18.31米ドルです。これに基づき、初期評価では税引後正味現在価値(8%)を24億米ドル、税引後内部収益率を22.9%と見積もっています。
表1:初期評価の結果概要
カバンガ鉱山および選鉱プラント |
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鉱山計画期間 |
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総処理原鉱量 |
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ミルの定格処理能力 |
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ニッケル平均品位 |
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銅平均品位 |
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コバルト平均品位 |
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ニッケル平均回収率 |
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銅平均回収率 |
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コバルト平均回収率 |
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総精鉱生産量 |
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ニッケル精鉱平均品位 |
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精鉱含水率 |
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ニッケル総生産量(精鉱中) |
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銅総生産量(精鉱中) |
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コバルト総生産量(精鉱中) |
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カハマ製錬所 |
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ニッケルの製錬における平均回収率 |
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銅の製錬における平均回収率 |
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コバルトの製錬における平均回収率 |
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硫酸ニッケル総生産量 |
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銅カソード総生産量 |
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硫酸コバルト総生産量 |
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操業コスト |
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採掘コスト |
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選鉱およびインフラコスト |
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カハマ製錬所のコスト |
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オーナーコスト、管理費および間接費 |
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総操業コスト |
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平均生産コスト(AISC) |
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採掘 |
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選鉱 |
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一般管理費 |
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精鉱の輸送および保険 |
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カハマ製錬所、輸送および保険 |
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副産物控除前キャッシュコスト |
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ロイヤルティ |
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維持資本支出 |
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副産物控除前の平均キャッシュコスト |
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銅の副産物控除 |
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コバルトの副産物控除 |
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最終的な平均生産コスト(AISC) |
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資本支出 |
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生産前資本支出 |
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資産化された操業費用 |
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成長資本支出 |
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維持資本支出(閉鎖費用を含む) |
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評価指標 |
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ニッケル建値 |
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銅建値 |
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コバルト建値 |
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割引率 |
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税引後正味現在価値(NPV) |
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税引後内部収益率(IRR) |
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最終投資決定からの回収期間(建設期間2年半を含む) |
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資本効率(NPV/生産前資本支出+資産化された操業費用) |
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資本効率(NPV/生産前資本支出+成長資本支出) |
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表2:カバンガ鉱物資源量推定32024年12月4日時点
鉱物資源区分 | ライフゾーン持分3 | 品位(%) | 回収率(%) | |||||
(資源量、百万トン) | ニッケル換算(NiEq24) | ニッケル | 銅 | コバルト | ニッケル | 銅 | コバルト | |
すべてのゾーン合計:塊状硫化鉱および超苦鉄質岩を含む | ||||||||
測定資源量 |
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指示資源量 |
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測定+指示資源量合計 |
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推定資源量 |
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本初期評価は、2024年12月の鉱物資源更新に基づいており、ライフゾーンの持分に基づく資源量として、ニッケル2.09%、銅0.29%、コバルト0.16%の平均品位を有する測定・指示鉱物資源4,680万トン、およびニッケル2.08%、銅0.28%、コバルト0.15%の推定鉱物資源1,130万トンが含まれています。カバンガ・ニッケル・プロジェクトにおけるライフゾーンの持分は69.713%であり、すべての鉱物資源量はこの保有比率に基づき表示されています。
カバンガ・ニッケル・プロジェクトに関するタンザニア政府との枠組み合意(Framework Agreement)および経済的利益の公平な分配に関する説明については、2024年12月31日を期末とするライフゾーンの年次報告書(Form 20-F)の「Item 10 C」に記載されており、当社ウェブサイトまたはsec.govにて確認いただけます。
本初期評価は予備的なものであり、地質的に確度の低い推定鉱物資源を含む経済分析が行われています。これらの推定資源は、鉱物埋蔵量として分類するには根拠が不十分であり、本初期評価に記載された結果が実現する確実性はありません。
推定鉱物資源を除外したシナリオでは、初期評価における税引後正味現在価値(8.0%)は20億2,000万米ドル、税引後内部収益率は23.0%と試算されています。このシナリオでは、平均品位がやや高くなる一方、総トン数は少なくなります。
本初期評価の一環として、本プロジェクトに関する資本コスト、操業コスト、維持資本コストの見積もりが作成されました。これらの見積もりは、米国コスト工学協会(AACE)のクラス5に分類され、許容誤差は±50%で、米国SECの規則S-K 1300における初期段階の評価基準と整合しています。これらの見積もりは、初期評価における経済分析の根拠となるものであり、報告された鉱物資源の経済的採掘可能性を合理的と見なす根拠を提供しています。
図3:鉱物資源の測定・指示・推定を含む生産スケジュール
初期評価では、尾鉱管理に関して、尾鉱ダム管理国際産業規格(Global Industry Standard on Tailings Management)およびオーストラリア大型ダム国家委員会のベストプラクティスに準拠した、持続可能な管理戦略が提示されています。非磁硫鉱尾鉱のおよそ52%は、セメントを加えた上で、尾鉱55%・廃石45%の割合で混合され、ペーストアグリゲート充填材として地下に再充填されます。残りの磁硫鉱尾鉱は、完全遮水構造を備えた下流型尾鉱貯蔵施設に保管され、漏洩回収システムと水中堆積によって酸化リスクを軽減します。当該施設は、最大5,000万トンの尾鉱を貯蔵できるよう設計されており、1万年に一度の規模の豪雨にも耐え得る仕様となっています。閉鎖計画には、水をはじく地形造成および多層構造の覆土システムが含まれており、同設計は、独立した尾鉱審査委員会、タンザニア政府当局、ならびに業界の専門家によって審査されています。
ニッケル・銅・コバルトの世界的な重要供給源に対する堅固な初期評価の経済性
初期評価では、測定・指示および推定鉱物資源を対象とした予備的な鉱山設計が示されており、それに基づく22年間の採掘計画が策定されています。地下採掘の総生産量は6,790万トンで、平均品位はニッケル1.93%、銅0.26%、コバルト0.14%と見込まれています。操業開始から最初の5年間は、高品位のニッケル・銅・コバルト精鉱を輸出する計画です。その後、カハマにおける湿式製錬所の稼働が予定されています。製錬所が稼働すれば、タンザニア政府の方針に沿って、電池グレードの硫酸ニッケルおよび硫酸コバルト製品、ならびにLMEグレードの銅カソードを国内で生産・精製することで、付加価値の国内創出が促進されます。
総操業コストは、採掘、選鉱、製錬、一般管理費および物流を含めて、処理トン当たりおよそ90米ドルと見積もられています。製錬済みニッケル製品の平均生産コストは、銅およびコバルトの副産物収益を差し引いた後で、1ポンドあたり平均2.71米ドルと試算されています。
生産前資本支出は、予備費16.1%を含めて9億9,100万米ドルと見積もられており、地下鉱山の開発、選鉱プラントや尾鉱貯蔵施設の建設、その他のインフラ整備を対象としています。資産計上される操業費用は1億5,200万米ドルとされており、成長資本7億5,100万米ドルの大部分はカハマ製錬所の建設に充てられる予定です。維持資本(閉鎖費用を含む)は、15億6,000万米ドルと見積もられています。
図4:推定されるプロジェクトのキャッシュフロー
プロジェクトの経済性評価には、長期的なコンセンサスに基づく金属価格が用いられています。初期評価では、ニッケルが1ポンド当たり8.49米ドル、銅が1ポンド当たり4.30米ドル、コバルトが1ポンド当たり18.31米ドルという価格前提のもと、総売上収益は236.8億米ドルと試算されています。本プロジェクトは、税引後の割引前フリーキャッシュフローとして80億3,000万米ドルを創出すると見込まれており、税引後正味現在価値(8.0%)は23億7,000万米ドル、税引後内部収益率は22.9%とされています。
初期評価では、ニッケル価格の変動に対する強い耐性も示されています。感応度分析において、ニッケル価格を1ポンドあたり7.00米ドルとした場合でも、本プロジェクトは税引後正味現在価値14億8,000万米ドル、税引後内部収益率17.9%を維持しています。この経済的な堅牢性は、高品位の鉱物資源、価値のある銅およびコバルトの副産物、低い平均生産コスト、そして高い資本効率によって支えられています。
図5:税引後正味現在価値(8%)の感応度分析
段階的な地下鉱山開発が資本効率と操業準備性を高める
初期評価では、資本効率の最適化と現実的な生産立ち上げを支援することを目的とした、カバンガでの段階的な地下鉱山開発戦略が示されています。鉱山へのアクセスは、ノース鉱区およびテンボ鉱区に設けられた2か所のボックスカットからの坑道によって行われる予定です。キマ鉱区はノース側の坑道を共有し、メイン鉱区およびMNB鉱区はノース鉱山からアクセスされる計画です。地下採掘は、年間340万トンの定常生産体制に向けて段階的に増加し、選鉱プラントに供給される予定です。
図6:計画されている鉱山設計
採掘は、ペースト充填を伴うロングホールストップ法により実施される予定であり、レベル間隔は25メートル、ストープの走向長は20〜30メートルとされています。採掘シーケンスは、ノース鉱区の高品位部を優先する設計です。ノース鉱区およびキマ鉱区は、鉱化された原鉱全体の約65%を供給すると見込まれており、これにテンボ鉱区(25%)、メインおよびMNB鉱区(10%)が続きます。鉱山設計には、安全かつ効率的な操業を実現するため、詳細な地質工学モデリング、換気計画、堅牢な充填システムが組み込まれています。
開発スケジュールには、2年半の建設期間と、それに続く2年半の増産立ち上げ期間が含まれており、この期間中に、換気立坑、排水設備、地下サービスなどの重要なインフラが整備されます。採掘開始から最初の5年間は、競争入札によって選定された採掘請負業者によって実施され、操業初期段階における熟練した施工とコスト管理が確保されます。
図7:鉱山設計シーケンス(年次別)
さらなる探鉱ターゲットによる大きな上振れの可能性
初期評価技術報告書サマリーでは、特別鉱業ライセンス区域内における上位優先4件の探鉱ターゲットに基づき、ニッケル換算品位1.9~2.1%、鉱量1,750万~2,350万トンの探鉱ターゲットが開示されています。これにより、鉱山計画の延長やプロジェクト価値の向上が期待されます。これらの探鉱ターゲットは、Safari Link、Safari Extension、Rubona Hill、Block 1 South に位置しており、地球物理的異常、過去のボーリング調査、および既知の鉱化ゾーンとの地質的連続性に基づいています。
探鉱ターゲットにおけるトン数および品位の範囲は、あくまで概念的なものであり、これらのターゲット領域については、鉱物資源量を推定するに足る十分な探鉱は実施されていません。今後の探鉱によって、鉱物資源量の推定につながるかどうかは不確かです。
表3:探鉱ターゲットの要約
探鉱ターゲット | 鉱化タイプ | 推定トン数 (百万トン) | 推定品位 (NiEq24%) |
Safari Link | 超苦鉄質岩 | 1.5 - 2.0 | 1.2 - 1.4% |
塊状硫化鉱 | 3.0 - 3.5 | 2.5 - 2.8% | |
小計 | 4.5 - 5.5 | 2.1 - 2.3% | |
Safari Extension | 塊状硫化鉱および 超苦鉄質岩の混在 | 3.0 - 4.0 | 1.8 - 2.0% |
Rubona Hill | 超苦鉄質岩 | 8.0 - 10.0 | 1.8 - 2.0% |
Block 1 South | 超苦鉄質岩 | 2.0 - 4.0 | 1.8 - 2.0% |
全体合計 |
| 17.5 - 23.5 | 1.9 - 2.1% |
ライフゾーンは、これらのターゲットにおける掘削および物理探査の実施を支援するため、成長資本の一部を充当しています。これは、追加資源の明確化および将来的な拡張の可能性を後押しすることを目的としています。
図8:Safari LinkおよびSafari Extension探鉱ターゲットの位置(航空ベースのVersatile Time-Domain Electromagneticデータの背景図に、解釈された主要断層を重ねたもの)
カバンガ選鉱プラントにおける高回収率で効率的な硫化鉱精鉱の生産
初期評価では、年産340万トンの処理能力を有する、従来型の選鉱施設がカバンガに計画されており、高品位のニッケル・銅・コバルト精鉱の生産が見込まれています。フローシートは、破砕、湿式粉砕、浮遊選鉱、脱水で構成されており、塊状硫化鉱、半塊状硫化鉱、超苦鉄質岩を母岩とするゾーンを含む鉱床の鉱物学的特性に対応すべく、広範な冶金試験を通じて開発されました。
選鉱プラントは、ニッケル87.3%、銅95.7%、コバルト89.7%という平均冶金回収率を達成すると見込まれています。得られる精鉱は、ニッケル約17.3%、銅2.6%、コバルト1.3%を含み、有害元素の含有量が少なく、下流での製錬処理に適しています。
高品位かつ低不純物というカバンガ精鉱の特性に対しては、ニッケル精鉱および電池グレードの精製製品の両方について、複数の引取先候補から強い関心が寄せられています。操業開始からカハマ製錬所の稼働開始までの最初の5年間に生産される精鉱の100%については、すでに条件提示ベースの非拘束的な引取契約案が得られています。ライフゾーンはまた、電気自動車市場におけるニッケルおよびコバルト硫酸塩の長期的な販売を支援するため、戦略的パートナーシップの構築も進めています。
カハマでの湿式製錬により可能となる電池グレード金属の高回収率
初期評価には、ライフゾーンの垂直統合戦略の中核として位置づけられるカハマ製錬所が含まれており、湿式製錬プロセスを用いて、電池グレードの硫酸ニッケルおよび硫酸コバルト製品、ならびにロンドン金属取引所グレードA(純度99.99%)の銅カソードを製造する計画です。 また、初期評価では、カバンガからニッケル精鉱が供給されるようになった段階で、フルスケールの製錬所を建設・稼働させる前に、カハマ現地で製錬のデモンストレーションプラントを建設・運転することが想定されています。これにより、湿式製錬のフローシートを最適化・確定させるとともに、製錬所に関わるリスクをさらに軽減することが目的とされています。
この製錬所は、カバンガ鉱山からの精鉱を処理するように設計されており、精鉱からの平均金属回収率は、ニッケル97.2%、銅93.0%、コバルト97.7%と見込まれています。フローシートには、加圧酸化、中和、溶媒抽出、電解採取および結晶化の工程が組み込まれており、年間約50,000トンの硫酸ニッケル、7,000トンの銅カソード、4,000トンの硫酸コバルトの製造が設計されています。 これらの製品はいずれも、電気自動車用バッテリーに使用されるための厳格な純度基準を満たすことが想定されています。
図9:カハマにおける製錬所用地の位置図
タンザニアのブズワギ経済特区内という戦略的な立地にあるカハマ製錬所は、既存の大規模インフラの恩恵を受けるとともに、同国の産業化目標の達成を支援しています。湿式製錬によって金属を国内で精製することにより、本プロジェクトは、従来の製錬や海外での加工と比較して、二酸化炭素排出量の削減が見込まれており、サプライチェーンの透明性向上にも寄与すると期待されています。
国家インフラ整備によって強化された統合物流ネットワーク
カバンガ・ニッケル・プロジェクトは、カバンガ鉱山とカハマ製錬所、さらには国際輸出市場とを結ぶ物流ネットワークによって支えられています。ニッケル・銅・コバルト精鉱は、カバンガから約348キロメートルの距離を、サードパーティによる運搬と密閉型フレキシブル バルクコンテナを用いて道路輸送され、イサカ・ドライポート(鉄道ターミナル)に搬送されます。イサカからは、2026年に運行開始が予定されている標準軌鉄道(SGR)に積み替えられ、クワラ・ドライポート経由で、「ポートリンク」専用接続路を通じてダルエスサラーム港に運ばれ、バラ積み船で輸出される計画です。
カハマ製錬所の操業が開始された後は、精鉱はカバンガから約320キロメートルの距離を道路で製錬所まで輸送されます。そこから製造された製品(硫酸ニッケル、銅カソード、硫酸コバルト)は、約30キロメートルを道路輸送されてイサカ・ドライポートに運ばれ、標準軌鉄道に積み込まれて、同じルートを経由してダルエスサラーム港まで輸送・輸出されます。
標準軌鉄道(SGR)、ダルエスサラーム港の港湾能力拡張、およびジュリウス・ニエレレ水力発電プロジェクトを含む近年の国家インフラ投資は、本プロジェクトの物流運用における効率性、信頼性、持続可能性を高めることが期待されています。
図10:運行中の標準軌鉄道の機関車
国際的なベストプラクティスに準拠したESG信用度の高さ
カバンガ・ニッケル・プロジェクトは、タンザニアの規制要件および国際的に認知されたESG基準の双方に整合させることを方針としています。本プロジェクトは、環境保護、社会的影響管理、土地アクセス、住民移転および許認可に関する国家法を遵守し、タンザニアの法的枠組みの下で運営されています。
また本プロジェクトは、国際的に認知されたESG枠組みに準拠することを目指しており、これには、国際金融公社(IFC)パフォーマンス基準、エクエーター原則、尾鉱ダム管理国際産業規格、オーストラリア大型ダム国家委員会および国際鉱業・金属評議会(ICMM)によるガイドラインなどが含まれ、持続可能かつ責任ある鉱業慣行の導入を確保しています。
鉱山、製錬所、移転対象地に関しては、包括的な環境・社会影響評価(ESIA)が完了しており、タンザニア国家環境管理評議会(NEMC)により承認されています。
また、国際金融公社パフォーマンス基準5に準拠した住民移転行動計画が策定されており、影響を受ける地域住民に対して公平かつ持続可能な移転を保証しています。必要な現金補償額のうち、96%がすでに支払われており、プロジェクト用地へのアクセスが可能になっています。
タンザニアにおける経済成長と産業発展の牽引役に
カバンガ・ニッケル・プロジェクトは、雇用創出、インフラ開発、国内での付加価値創出を通じて、タンザニアに長期的な経済的恩恵をもたらす見込みです。鉱山開発と製錬を国内で一体的に行うことにより、本プロジェクトは、地元での加工と産業化を推進するという政府のビジョンを直接支援しています。
カバンガ・ニッケル・プロジェクトの開発に関するタンザニア政府との枠組み協定により、本プロジェクトによって創出される経済的価値はタンザニア政府と公正に分配され、国家の開発目標および地域社会の向上に寄与することが保証されています。建設および操業の各段階では、数千件にのぼる直接および間接の雇用が生まれ、地域のサプライチェーンが活性化されるとともに、鉱業および冶金分野における技術的能力の向上が期待されています。
ブズワギ経済特区に位置するカハマ製錬所は、タンザニアをバッテリー金属精製の地域拠点として位置づけられる見通しです。この戦略的投資は、さらなる資本の呼び込みにつながり、世界的なクリーンエネルギー移行におけるタンザニアの役割を強化すると期待されています。
今後の方針と戦略的提言
世界最大級の未開発高品位ニッケル硫化鉱床のひとつであるカバンガ・ニッケル・プロジェクトは、世界的なエネルギー転換を支援する上で独自の立ち位置にあります。鉱山から製錬までを統合したモデルと、タンザニア政府との強固なパートナーシップにより、カバンガはニッケル、銅、コバルトのスケーラブルで持続可能な供給を実現します。
初期評価が完了したことを受けて、本プロジェクトは、鉱物埋蔵量報告を伴う地下鉱山および選鉱プラントに関する事業実施可能性調査の完了に向けて進展します。事業実施可能性調査の完了目標時期は2025年7月とされています。
カバンガ・プロジェクトの開発を支援するために、ライフゾーンは、株式、戦略的パートナーシップ、プロジェクトレベルの債務を組み合わせた多様な資金調達策を講じています。開発金融機関、商業金融機関、戦略的投資家候補との協議が現在も進行中です。本プロジェクトは、魅力的な経済性、低い操業コスト、そして世界的な重要鉱物優先政策との整合性を備えており、持続可能なファイナンスの有力な候補として評価されています。ライフゾーンは、実現可能性調査の完了後に資金調達パッケージを最終化する方針です。
有資格者
「カバンガ・ニッケル・プロジェクト初期評価技術報告書サマリー」は2025年6月2日付で作成されたもので、DRA Projects(Pty)Ltd.およびシャロン・シルヴェスター氏により、米国証券取引委員会(SEC)の規則S-K 229.1300および601(b)(96)に基づく不動産開示要件(Modernized Property Disclosure Requirements)に準拠して作成されました。
シャロン・シルヴェスター氏(理学士・地質学、RPGeo AIG登録番号10125)は、OreWin Pty Ltd.のテクニカル ディレクター(地質)として勤務しており、地質および鉱物資源に関する記述のうち、カットオフ品位および経済的見通しの評価を除く部分の作成を、個人の資格を有する専門家(QP)として担当しています。
DRAは、各分野における鉱業の専門家で構成される第三者企業であり、17 CFR §229.1302(b)(1)に基づいています。ライフゾーンは、これらの委託コンサルタントが17 CFR §229.1300に定義される資格要件を満たしていると評価しています。
「カバンガ・ニッケル・プロジェクト初期評価技術報告書サマリー」には、当該初期評価における前提条件、パラメーターおよび手法に関する情報、過去に報告された鉱物資源量推定、ならびに本ニュースリリースに含まれる科学的・技術的開示に関連するデータの検証、探査手法、その他の関連情報が記載されています。
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ライフゾーン・メタルズについて
ライフゾーン・メタルズ(NYSE:LZM)は、よりクリーンで責任ある金属の製造およびリサイクルの実現に取り組んでいます。当社のハイドロメット技術を活用することで、従来の製錬と比べて、エネルギー消費の削減、排出量の低減、金属生産コストの低下の可能性をもたらします。
タンザニアにおける当社のカバンガ・ニッケル・プロジェクトは、世界最大級かつ最高品位の未開発ニッケル硫化鉱床の一つとされています。このプロジェクトに当社のハイドロメット技術を組み合わせることで、グローバルなバッテリー金属市場に向けた新たなニッケル、銅、コバルトの供給源を開拓するとともに、タンザニアが国内での付加価値創出を実現できるよう支援しています。
また、米国を拠点としたリサイクル事業のパートナーシップを通じて、当社のハイドロメット技術が、責任ある方法で回収された使用済み自動車触媒コンバーターからプラチナ、パラジウム、ロジウムを処理・回収できることを実証しようとしています。当社のプロセスは、従来の製錬および精製手法と比べて、よりクリーンで効率的であると見込まれており、貴金属の循環型経済の実現に貢献します。
将来の見通しに関する記述
本文書に含まれる一部の記述は過去の事実ではなく、「改正を含む1933年証券法」、「改正を含む1934年証券取引所法」、および「1995年民間証券訴訟改革法」の「セーフハーバー」条項に基づき、「将来の見通しに関する記述」とみなされる場合があります。これらの記述は、ライフゾーン・メタルズ・リミテッドおよびその子会社の事業および財務に関する計画、戦略、意図、見通しに関する記述を含みます。
一般に、将来の見通しに関する記述とは、過去の事実ではない記述であり、たとえば、将来起こり得る行動、事業戦略、出来事、業績の結果に関する記述、または将来の事象や状況を予測・予想・特徴づけるその他の記述(その前提を含む)を指します。これらの記述にはしばしば、「信じる(believe)」、「見積もる(estimate)」、「予想する(expect)」、「予測する(predict)」、「計画する(project)」、「見通す(forecast)」、「〜する可能性がある(may)」、「〜かもしれない(might)」、「〜する(will)」、「〜し得る(could)」、「〜すべきである(should)」、「〜だろう(would)」、「目指す(seek)」、「計画する(plan)」、「予定されている(scheduled)」、「可能性がある(possible)」、「継続する(continue)」、「潜在的な(potential)」、「予測する(anticipate)」、「意図する(intend)」などの語句、またはそれらの否定形や類義語、将来の出来事や傾向を予測または示唆する表現が含まれます。ただし、これらの言葉が使われていない場合でも、その記述が将来の見通しではないという意味ではありません。これらの将来の見通しに関する記述には、将来の事象、ライフゾーン・メタルズが推定または予想する将来の結果、ライフゾーン・メタルズが有する湿式精錬技術(ハイドロメット技術)の有効性とカバンガ・プロジェクトの開発・鉱物資源処理といったライフゾーン・メタルズの将来の機会、過去の事実ではないその他記述に関する記述が含まれますが、これらに限られるものではありません。
これらの記述は、ライフゾーン・メタルズの経営陣が現在有している期待に基づくものであり、実際の業績を予測するものではありません。これらの将来の見通しに関する記述は、あくまで説明を目的として提供されるものであり、事実や見込みの保証、確約、予測、あるいは事実や確率に関する確定的な記述として意図されたものではなく、いかなる投資家もこれに依拠すべきではありません。実際の事象や状況を予測することは困難あるいは不可能であり、前提とは異なる結果となる可能性があります。多くの実際の出来事や状況は、ライフゾーン・メタルズおよびその子会社の管理が及ばない領域にあります。これらの記述は、ライフゾーン・メタルズの事業に関連する多数のリスクおよび不確実性にさらされており、実際の結果が大きく異なる可能性があります。こうしたリスクおよび不確実性には、一般的な経済、政治、事業環境(これには経済的・事業的混乱を含みます)、世界的なインフレおよび原材料・サービスのコスト増、サンプリングの信頼性、パイロット試験の成否、資本コストおよび操業コストが予想よりも大幅に変動する可能性、必要な政府・環境・その他の許認可の取得における遅延または失敗、政府規制や税制の変更、為替レートの変動、外貨の入手可能性、コモディティ価格の変動、プロジェクトの開発遅延、法的手続きの結果、追加資本の調達能力(これには債務市場の活用、将来の資本需要、資金の使途を含みます)、ライフゾーン・メタルズの事業展開に関連するリスク、ハイドロメット技術の有効性、重要なビジネスマイルストーンの達成時期、知的財産の取得・維持・保護、事業運営および財務実績に関する見通しの達成と不確実性(これには経済的・地政学的な不確実性を含みます)、製品および技術の開発、パイプライン、市場規模に関する見通し、将来の買収や提携、他社との関係構築、戦略的パートナーや顧客との関係維持、契約上の関係のタイミングと重要性、競争の影響、成長戦略の実行能力、カバンガ・ニッケル・プロジェクトにおける鉱物資源の開発および処理、収益性の達成と維持、事業・業績の改善、適用される法令・規制の遵守、NYSE上場基準の維持、証券の米国証券取引所への上場維持、会計基準の変化、個人情報保護を含む新たな法令への対応、流動性要件の達成、長期債務に関連する財務制限条項の遵守、ならびに訴訟や風評被害への対処などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。
前述のリスク要因のリストは全てを網羅していません。現在ライフゾーン・メタルズが認知していない、または影響が小さいと考えているリスクが他にも存在し、それらのリスクも実際の結果に影響して将来の見通しに関する記述に書かれた結果と異なる場合があります。さらに、将来の見通しに関する記述はライフゾーン・メタルズによる将来の事象についての期待、計画または予測と、本文書の日付時点の見解を提供するものです。ライフゾーン・メタルズは、今後の出来事と展開によって自社による評価が変わると予想しています。しかし、ライフゾーン・メタルズが将来の見通しに関する記述を更新すると決めることはありますが、更新についてのいかなる義務も明示的に放棄します。
将来の見通しに関する記述は、本文書の日付以降におけるライフゾーン・メタルズの評価を示すものとして依拠すべきではありません。本文書の将来の見通しに関する記述は、作成時点で入手可能な情報に基づいており、本文書内の注意喚起記述を前提としたものです。過去の実績に関する記述が示されている場合でも、それは将来の成果を保証するものではありません。
適用法で義務付けられている場合を除き、当社は以下の義務を負いません。すなわち、本文書の日付以降、基礎となる仮定または要因の変更、新たな情報、データ、もしくは手法、将来の出来事、またはその他の変更を反映するために、将来の見通しに関する記述に対して、適用法で特に義務付けられている場合を除き、公に更新または修正する義務はないものとします。
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