エヴィノバはアストラゼネカ内で独立した医療技術事業として運営へ
エヴィノバの世界的規模のデジタルヘルスソリューションは、証拠主導、科学ベース、および人間の経験主導型であり、治験依頼者、臨床研究機関(CRO)、治験実施施設のケアチーム、および被験者にサービスを提供
世界をリードするCROであるパレクセルおよびフォートレアとの初の戦略的コラボレーションにより、エヴィノバのデジタルヘルスソリューションを幅広い顧客基盤に提供可能に
デラウェア州ウィルミントン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --アストラゼネカは、医療専門家、規制当局、および被験者のニーズをよりよく満たすためのデジタルヘルスソリューションの主要プロバイダーとなることを目指して、エヴィノバを立ち上げました。アストラゼネカからの長期的な支援と、パレクセルおよびフォートレアとの戦略的なコラボレーションにより、エヴィノバはライフサイエンスおよびヘルスケア分野に世界的規模のデジタル製品およびサービスを提供します。
エヴィノバは、アストラゼネカがすでに世界的に使用している確立され拡大したデジタル技術ソリューションを市場に投入することを優先し、臨床試験のデザインと提供を最適化します。これにより、新薬の開発にかかる時間とコストが削減され、被験者のケアがより身近になり、医療システムの負担が軽減されます。また、エヴィノバは、デジタル遠隔による被験者のモニタリングとデジタル治療の分野におけるデジタルイノベーションのパイプラインを通じて、これらの機会を追求します。
アストラゼネカの新規治療法の開発に関する豊富な経験と、数千人に及ぶ被験者および臨床研究者からの洞察を活用して、エヴィノバは、確立された技術ソリューションを製薬会社、バイオテクノロジー企業およびCROに提供し、臨床研究をグローバルに支援します。これらの技術は、すでに40カ国以上でアストラゼネカが支援する複数の臨床試験に使用され、成功に導いています。
アストラゼネカの最高経営責任者であるパスカル・ソリオは、次のように述べています。「医薬品開発の未来は、デジタルソリューションによって加速させることができます。私たちは、エヴィノバの科学的専門知識と、AI対応のデジタル技術を大規模に開発してきた実績の組み合わせが、被験者のケアを根本的に改善し、医療の変革を推進し、炭素排出量を削減する真の機会を提供すると信じています。」
エヴィノバの社長であるクリスティーナ・デュランは次のように述べています。「我々は、アストラゼネカの医薬品開発パイプラインにサービスを提供するために開発されたグローバル規模のデジタルソリューションのポートフォリオを、より広範なライフサイエンスコミュニティに提供できることを嬉しく思います。医療従事者や規制当局は、製薬会社全体で機能し、被験者を広くサポートするデジタルソリューションを必要としていることがわかっているため、これはデジタルヘルス分野を前進させるのに役立つと考えています。この分野の内部から来て、実証された経験を持つエヴィノバは、被験者の転帰と成果を改善することを目的として、科学に基づいた、証拠に導かれた、人間の経験に基づいたソリューションを提供するために独自の立場に置かれます。」
世界をリードするCROであるパレクセルとフォートレアは、幅広い顧客基盤にエヴィノバのデジタルヘルスソリューションを提供する契約を締結しました。業界での採用を加速し、デジタル製品のグローバルなリーチを維持・拡大するために、エヴィノバはアクセンチュアおよびアマゾンウェブサービスと協力しています。
エヴィノバは、アストラゼネカで得られた臨床および規制に関する経験と、戦略と開発、デジタル製品開発、データサイエンスとAI、ユーザー体験デザイン、そして行動科学にまたがるデジタル技術に関する深い専門知識を組み合わせます。デジタルソリューションに加えて、エヴィノバは、遠隔被験者モニタリングや新しいエンドポイントソリューション、ならびに治験実施計画やコンサルティングサービスなどのカスタム科学ソリューションを提供します。
備考
エヴィノバの製品とソリューション
エヴィノバは、被験者、医療専門家、研究者といったすべての参加者に利益をもたらすことを目的とした一連のデジタルソリューションであるエヴィノバ医薬品開発パッケージを被験者と共同で開発しました。このパッケージには以下が含まれます。
エヴィノバ統合治験ソリューション:被験者、治験実施施設スタッフおよび治験依頼者スタッフ向けのグローバルなGxP検証済みソリューションで、臨床試験の実施を改善します。これはまた、従来型、ハイブリッド型、分散型の臨床試験の実施を可能にするとともに、被験者のエクスペリエンスを向上させます。この統合治験ソリューションは、治験実施施設と被験者の自宅の両方で、新しいデジタル対応エンドポイントや接続済み医療機器およびセンサーを含むプライマリーおよびセカンダリー・エンドポイントデータの直接収集をサポートします。また、医薬品の被験者への直接配送、遠隔医療、遠隔被験者モニタリング、ヒト生体サンプル追跡などの仮想訪問サービスもサポートします。被験者との対話は、40カ国80言語以上で利用可能な、使いやすく魅力的な被験者アプリを通じて利用できます。治験実施施設との対話は、シングルサインオン・ポータルを通じて利用できます。
エヴィノバの研究設計と計画:AIと機械学習アルゴリズムを使用して、臨床開発チームと運用チームが重要な設計変数を考慮して最適な研究を設計するのを支援します。これらのチームは、自身の研究を設計し、自動原価計算を取得し、国および治験実施施設レベルでその指標からの実際のデータに基づいて運用上の実現可能性を評価できます。また、過去のデータを表示し、将来の傾向を予測することが可能です。このモジュールには、研究の炭素排出量と被験者のエクスペリエンスへの影響を推定するモデルも含まれています。これらのチームは、コラボレーションとシナリオ比較機能を通じて意思決定を加速できます。
エヴィノバによるポートフォリオ管理:透明性のあるリアルタイムの洞察と予測分析を通じて、臨床プログラムと治験の管理、報告、ガバナンスをサポートします。これは、すべてのフェーズにわたるポートフォリオの全体像を提供し、世界、地域、国、施設レベルでの臨床プログラムと治験の追跡を可能にします。これはまた、予測アルゴリズムを使用して将来の主要なマイルストーンを提供し、計画からの逸脱があった場合、研究リーダーがこれを理解し、適切な介入を支援できるようにします。
デジタルヘルス
デジタルヘルス技術の適用は、医療費を削減すると同時に、被験者のエクスペリエンスと転帰を改善するのに役立つ解決策と見なされています。2006年から2010年のGDPの約6%から始まって、OECD諸国の公共医療と長期介護を合わせた支出は、2060年には少なくとも9.5%に達すると予測されています。BRICS諸国では、支出比率も大幅に増加し、コスト抑制政策が実施されない限り、2060年までにGDPの約10%に達します1。 2018年の医療支出情報に基づいて、マッキンゼーは、デジタルヘルス介入だけで、完全に採用された場合、米国の医療システムを約5000億ドル節約できる可能性があると推定しています2 。
デジタルヘルスは、大規模(2032年までに+9000億ドル)で成長中(2023年~2032年の年平均成長率13.6%)の市場です。研究開発のデジタルヘルスと遠隔による被験者モニタリングを備えたケア提供の市場は、合わせてデジタルヘルス市場全体の約60%を占めています3。残りの40%は、スクリーニングと診断、ウェルネスと疾病予防、治療法の供給、そしてデジタル薬局で構成されています。
デジタルヘルス技術と臨床研究
医薬品開発プロセスのコストと時間のかなりの部分は、分子を設計するのではなく、臨床試験にあります。しかし、それらは医薬品の開発と承認のプロセスに不可欠であり、革新的な医薬品へのアクセスを可能にする上で重要です。複数の研究によると、現在、新薬が市場に出るまでに最大20億ドルかかると推定されており4、ある研究によると、臨床試験の開始から承認までの平均期間は7.1年です5。業界全体で、臨床試験の約80%が募集スケジュールを満たしておらず6、臨床試験に参加する適格ながん患者はわずか3~5%です7。疎外された人種および民族集団、女性、およびその他の集団を含む多くの集団は、臨床試験において過小評価されています8 。
ネイチャーメディシン誌に掲載された最近のアストラゼネカの論文で、主著者であるクリスティーナ・デュラン氏は、臨床試験におけるデジタルヘルス技術の実施が、スケジュールの加速とコストの削減で被験者のエクスペリエンスを改善できることを実証しました9 。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、科学を中心とした世界的なバイオ医薬品企業であり、がん、希少疾患、および循環器、腎臓&代謝、呼吸器&免疫などのバイオ医薬品における処方薬の発見、開発、商業化に注力しています。英国ケンブリッジに拠点を置くアストラゼネカは、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中の何百万人もの患者に使用されています。astrazeneca.comにアクセスしてください。また、ソーシャルメディア@AstraZenecaで当社をフォローしてください。
エヴィノバについて
エヴィノバは医療技術ビジネスであり、ライフサイエンス部門を内部からデジタルヘルスにおいて前進させることによって、より良い健康成果の提供を加速させています。科学に基づく専門知識、証拠に基づく厳密さ、人間の経験に基づく洞察を適用することで、私たちのデジタルソリューションは、誰もがより良い健康成果を一緒に達成できるように意図的に設計されています。エヴィノバはアストラゼネカグループ内の医療技術ビジネスです。
連絡先
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参考文献
OECD。What future for health spending?(医療費の将来は?)https://www.oecd.org/economy/health-spending.pdfで入手可能。2023年11月にアクセス。
マッキンゼー・アンド・カンパニー。Healthtech in the fast lane: What is fueling investor excitement?(ファストレーンにおけるヘルステック:何が投資家の興奮を煽っているのか?)https://www.mckinsey.com/industries/life-sciences/our-insights/healthtech-in-the-fast-lane-what-is-fueling-investor-excitementで入手可能。2023年11月にアクセス。
プレシデンス・リサーチ。デジタルヘルス市場(コンポーネント別:ソフトウェア、ハードウェア、サービス、テクノロジー別:テレヘルスケア[テレヘルスとテレケア]、モバイルヘルス[アプリとウェアラブル]、デジタルヘルスシステム[電子処方システムと電子カルテ]、ヘルスアナリティクス) - 世界市場規模、トレンド分析、セグメント予測、地域見通し2023-2032。https://www.precedenceresearch.com/digital-health-marketで入手可能。2023年11月にアクセス。
デロイト。 Deloitte pharma study: Drop-off in returns on R&D investments(デロイト製薬研究:研究開発投資のリターンの低下)。https://www2.deloitte.com/ch/en/pages/press-releases/articles/deloitte-pharma-study-drop-off-in-returns-on-r-and-d-investments-sharp-decline-in-peak-sales-per-asset.htmlで入手可能。2023年11月にアクセス。
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クリニカル・トライアルズ・アリーナ。Clinical trial delays: America’s patient recruitment dilemma(臨床試験の遅れ:米国の被験者募集のジレンマ)。https://www.clinicaltrialsarena.com/features/featureclinical-trial-patient-recruitment/で入手可能。2023年11月にアクセス。
バケ、C.R.;コミスキー、P.;ダニエル・マリンズ、C.;ミシュラ、S.I.; Recruitment and participation in clinical trials: socio-demographic, rural/urban, and health care access predictors(臨床試験への採用と参加:社会人口学的、農村/都市、および医療アクセスの予測因子。Cancer Detect Prev. 2006;30(1):24-33)。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3276312/で入手可能。2023年11月にアクセス。
シュワルツ, A.L.;アスラン, M.;モリス, A.M.;ハルペルン, S.D.;Why diverse clinical trial participation matters. (なぜ多様な臨床試験への参加が重要なのか。 N Engl J Med 2023;388:1252-1254)。https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp2215609#article_referencesで入手可能。2023年11月にアクセス。
デュラン、C.O.;ボーナム、M.;ビョーク、E.ら。(臨床試験におけるデジタルヘルス技術の実施:6Rフレームワーク。 Nat Med (2023))。 https://doi.org/10.1038/s41591-023-02489-zで入手可能。2023年11月にアクセス。
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