- 2022年3月以来、52件のO-RAN仕様を公表
- RAN向けオープンソフトウエアの6番目となる「F」リリースをO-RANソフトウエアコミュニティーが提供
- O-RAN認証・バッジ・プログラムで最初の認証をアジアのOTICが授与
独ボン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オーラン・アライアンス:
2022年3月以来、52件のO-RAN仕様を公表
オーラン・アライアンスは、O-RANリリース003仕様の第1弾として、オープンでインテリジェントなRANのための一連の新しい仕様52件を公表しました。この中には、大規模MIMOとR1インターフェースのユースケース、E2インターフェースの試験、O2dmsインターフェース、アクセラレーション抽象化レイヤー、屋外マクロセルHW、O-RANアーキテクチャーの3つの部分のセキュリティー仕様など、12件の新しいタイトルが含まれています。
オーラン・アライアンス会長でAT&T最高技術責任者のAndre Fuetschは、次のように述べています。「オーラン・アライアンスは常に、セキュリティーを大変重視してきました。私たちは最近、セキュリティーフォーカスグループをオーランの第11技術作業部会に変更し、セキュリティー分野でより集中的な仕様策定作業を行うことを可能にしました。O-RANエコシステムのセキュリティー専門家は、O-RANアーキテクチャーの様々なコンポーネントに対して体系的な脅威分析を適用しています。セキュリティーは個々のインターフェースや機能仕様に不可欠な要素になりつつあり、適切な検証のためのセキュリティー試験仕様も存在します。広範なO-RANエコシステムによるセキュリティーへの体系的かつ透明なアプローチは、ネットワークの他の部分で見られるベストプラクティスに沿っており、可能な限り最高の最も安全なソリューションを確保します。」
上記とは別に、40件の技術資料が拡張機能や新機能に関して更新されています。
これらの新仕様や更新仕様の詳細については、オーラン・アライアンスのウェブ上の発表文をお読みください。O-RANの仕様については、オーラン・アライアンスのウェブサイトをご覧ください。
RAN向けオープンソフトウエアの6番目となる「F」リリースをO-RANソフトウエアコミュニティーが提供
2022年6月、O-RANソフトウエアコミュニティー(OSC)は、半年ごとのリリースサイクルに沿って、「F」と名付けた6番目のオープンソフトウエアリリースを公表しました。Fリリースでは、トラフィックステアリングとネットワークスライシングのユースケースのサポート、および最新のO-RAN仕様との整合性が引き続き改善されています。
Fリリースの主な特徴は次の通りです。
- O-Cloudについては、OSCのO-CLOUDプラットフォームに、O2 DMSとIMS、そしてO-RAN O-CLOUD仕様に準拠した3種類のリソースプール(SIMPLEX、DUPLEX、DUPLEX +)のサポートを実装しました。
- インテリジェンスについては、Fリリースにより以下が実現しました。
- O-RAN仕様に基づくA1ポリシーおよびA1-EI機能の実装
- データ管理公開などのR1インターフェースの初期サポート
- E2AP仕様v2.0をサポートするための準RT RICの更新
- E2サブスクリプションのRESTベースのインターフェースをサポートしたPython用xAppフレームワーク
- 無線プロトコルについては、新機能として、CPU内ハンドオーバー、アイドルモードページング、HARQフレームワークが新バージョンで追加されました。
- サービス管理とオーケストレーション(SMO)は、ネットワークスライシングのフレームワークを開発しつつ、O1/VESインターフェース上の標準定義メッセージ(StdDefine)をサポートすることによって、管理機能を強化し、O2インターフェースのサポートを実現しました。
- ツールと機能により、rAppとCNFの導入のためのO-RAN導入トポロジービューを提供します。
O-RAN技術運営委員会の共同議長で中国移動通信チーフサイエンティストのチーリン・イは、次のように述べています。「2019年の発足以来、年2回のリリースサイクルのペースで継続的に進行しているチームを称えたいと思います。Fリリースの重要なハイライトの1つは、複数のリソースを持つO-CLOUDの実装で、これはGリリースのサービス管理とオーケストレーション(SMO)xNFの導入への足がかりとなります。」
エリクソンの標準・業界イニシアチブ担当VPのPer Beming氏は、次のように述べています。「エリクソンは、オーラン・アライアンスおよびO-RANソフトウエアコミュニティーに継続的に積極的に参加しています。私たちは、サービスプロバイダーによるRANの導入、進化、最適化、自動修復をサポートするマルチベンダーrAppエコシステムの可能性を認識しています。私たちは、複雑なユースケースを構築するためにシンプルなマルチベンダーのrAppが使用される世界を想像し、このビジョンを可能にするR1インターフェースの重要性を認識しています。エリクソンは、OSCのFリリースにおける非リアルタイムRICプロジェクトの主な貢献者として、R1インターフェース上でサービスを公開する際の課題に焦点を当て、さらにrAppライフサイクル管理のアプローチも詳細化しました。」
Fリリースの詳細情報と本オープンソフトウエアの入手については、O-RANソフトウエアコミュニティーのウェブサイトにアクセスしてください。
O-RAN認証・バッジ・プログラムで最初の認証をアジアのOTICが授与
初めて2件のO-RAN認証が授与され、O-RAN認証・バッジ・プログラムの設立が確かなものとなりました。
オーラン・アライアンスは、オープン試験統合センター(OTIC)と連携して、2022年6月に認証・バッジ・プログラムを発表しました。O-RAN認証・バッジ・プログラムは、業界におけるO-RANソリューションの信頼性を確保する包括的な仕組みです。
O-RAN認証は、機器や機能がO-RAN仕様に適合していることを示し、O-RANバッジは、O-RANソリューションの相互運用性やエンドツーエンドの機能を確認するものです。
オーラン・アライアンスは、O-RAN認証・バッジの一覧をウェブサイトで公開しています。
中国のアジア太平洋オープン試験統合センター(OTIC)は、2022年6月末にO-RAN適合性認証を発行しました。この認証は、コントロール・ユーザー・同期プレーン(CUS-Plane)および管理プレーン(M-Plane)を含むO-RAN WG4オープンフロントホール(OFH)の技術仕様を完全に満たしている1件のO-RUに授与されました。全プロセスは事前試験と正式な検証の2段階で構成されており、31個のテストケースがすべて検証されて合格しました。
もう1件のO-RAN RU認証試験は、Auray OTIC&セキュリティー・ラボで実施されました。2022年春季O-RANグローバル・プラグフェストの期間中、OTICはオーラン・アライアンスが定めるプロセスおよび手順に従って必要な試験を実施し、OFH適合性認証を完了しました。Auray OTIC&セキュリティー・ラボは、O-RAN試験仕様のTAF ISO/IEC 17025認定も取得し、独立したピアレビュー手順を追加すべくISO/IEC 17065に従っています。
認証されたRUは両方とも、ティア1や他の事業者への商業展開の準備が整っています。
オーラン・アライアンスの承認を得た各OTICは、協業的でオープンかつ公平な作業環境を提供し、O-RAN製品およびソリューションを試験する際の一貫性と品質を確保します。
承認されたすべてのOTICは、O-RAN認証・バッジ・プログラムをサポートする準備が完全に整っています。O-RAN認証やバッジの申請を希望する企業は、専門性や地域に応じていずれかのOTICを選んでお問い合わせできます。利用可能なすべてのOTICは、ウェブサイトでご確認いただけます。
オーラン・アライアンスについて
オーラン・アライアンスは、無線アクセスネットワーク(RAN)分野における340を超える組織のモバイル通信事業者、ベンダー、研究・学術機関から成る世界規模のコミュニティーです。RANはあらゆるモバイルネットワークの必須要素となっており、オーラン・アライアンスの使命は当業界を作り替え、インテリジェンス性とオープン性を高め、仮想化を進め、真に相互運用可能なモバイルネットワークを実現することにあります。新しいO-RAN仕様により、ユーザー体験を改善するための革新が迅速化され、より競争力と活力のあるRANサプライヤーエコシステムが実現します。また同時にO-RANを基盤とするモバイルネットワークにより、モバイル通信事業者によるRANの導入と運用の効率が改善します。これを達成するため、オーラン・アライアンスは新たなRAN仕様を公表し、RAN向けオープンソフトウエアをリリースするとともに、会員組織によるこれらの導入のインテグレーション活動と試験を支えています。
詳細情報については、www.o-ran.orgをご覧ください。
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