Xプライズは、2021年の地球の日を開始日として、イーロン・マスク氏とのライブ・ストリームを経て、ギガトン規模の炭素除去ソリューションを促進することで気候変動と闘う計画を発表しました。
ロサンゼルス--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 世界の重要課題の解決に向けた革新的な競争モデルの設計と実施で世界をリードするXプライズは本日、賞金1億ドルの炭素除去Xプライズを公式に開始すると発表しました。チーム登録の受け付けが始まり、コンテストのガイドラインが公表されました。今回の発表は、Xプライズの設立者で執行会長のピーター・H・ディアマンディスとイーロン・マスク氏が、ツイッターを利用したライブ・ストリームで、炭素除去ソリューション推進の重要性や気候危機、そして史上最大の報奨金の創設について話し合った後間もなく行われました。話し合いの後には、Xプライズの気候環境担当副社長のMarcius ExtavourとXプライズのチーフ・インパクト・オフィサーのZenia Tataが司会を務める質疑応答がオンラインで行われました。
マスク財団が資金提供している賞金1億ドルの炭素除去Xプライズは、気候変動に取り組むことを目的とし、世界の革新者に、大気や海洋から直接二酸化炭素を取り出して環境にやさしい方法で永久に閉じ込めることができるソリューションの開発を求めています。
気候変動の最悪の影響を避けるためには、向こう数十年間でギガトン規模の炭素除去が必要であることが、気候変動の計算で明らかになっています。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、2050年までに年間約10ギガトンのCO2純減が必要だと試算しています。政府、企業、投資家、起業家がこの課題に対応する計画を立てる際には、すでに進行中の作業を補完するために、実証と展開を通じて証明されるさまざまなソリューションが必要になることは明らかです。
この4年間にわたる世界的コンテストは、世界のあらゆる地域のイノベーターとチームを対象とし、大気または海洋から直接的に二酸化炭素を抽出できるソリューションの開発と実証を促すものです。大賞を受賞するためには、年間最低1000トン規模で除去する実用的なソリューションを実証し、年間100万トン規模で費用をモデル化し、将来的に年間でギガトン規模を達成するための道筋を示す必要があります。全ての実証は、第三者による検証を受ける必要があります。コンテストの2つの段階のうち、第1段階では、チームは完全な運用ソリューションではなく、炭素除去ソリューションの主要コンポーネントを小規模に実証する必要があります。パスするためには、完全に動作するソリューションが必要です。自然を利用したもの、空気を直接取り込むもの、海洋、鉱物化など、ネットで排出をマイナスにし、CO2を持続的に隔離し、最終的にギガトン規模を達成するための持続可能な道筋を示すものであれば、どのようなカーボン・マイナスなソリューションも対象となります。
Xプライズの設立者で執行会長のピーター・H・ディアマンディスは、次のように述べています。「この炭素除去Xプライズの目標は、アイデアを実証に変え、パワーポイントによるソリューションをハードウェアに変えることです。私たちは史上最大の賞金コンテストを立ち上げることで、世界中の技術者や科学者、起業家の頭脳が集まり、実際に機能するソリューションを低コストかつ大規模に構築することを期待しています。私たちの報奨金の競争モデルは、慈善面での巨大な影響力をもたらすことが分かっています。通常、目標を達成するために全チームが費やす賞金の10倍から40倍の効果を生み出します。Xプライズは、アイデアに対する実証されたソリューションに支払われるものです。ですから、今回のチャレンジでも同じ水準の影響があることを期待しています。イーロン・マスク氏とマスク財団に感謝します。」
大会期間中、1億ドルの賞金は以下の方法で分配されます。
チームはコンテストのどの段階からでもエントリーできます。Xプライズは、過去のラウンドで競ったかどうかにかかわらず、最高のソリューションを求めています。1年後、審査員はその時点での参加者の進捗状況を確認し、最高15チームにマイルストーン賞(各100万ドル)を授与します。
Xプライズは2021年秋に、学生チームにも最大500万ドルを授与します。これらの賞金は、炭素除去Xプライズへの参加や、それを支える重要な技術の開発に充てられます。
ソリューションの開発後の2024年に最終選考への招待が行われ、Xプライズはチームを訪問し、ソリューションの性能を実際に検証します。4年後の2025年には、審査員が受賞者を決定します。
大賞受賞者(1チーム)には5000万ドルが贈られます。
次点の受賞者(最大3チーム)には3000万ドルが分配されます。
Xプライズの気候環境担当副社長のMarcius Extavourは、次のように述べています。「2021年には、気候変動が生存に関わる脅威を突き付けていること、そして私たちが排出するCO2が主な原因となっていることが、誰の目にも明らかになっているはずです。正味ゼロ排出を目指す一方で、カーボン・マイナスを実現するソリューションの開発や展開を加速させなければならないことは、気候変動の計算からも分かっています。それがこの賞に関する全てです。」
「より良い未来を創造するためには今からでも遅くはありませんが、団体での努力と、大胆なイノベーションの開発を促す企業が必要です。今後4年間でチームが何を開発するのか、そしてその成果が気候危機の緩和にどのような直接的影響を与えるのかを実際に見ることを楽しみにしています。それは今始まります。」
炭素除去Xプライズの詳細情報、賞の指針、参加登録については、xprize.org/carbonremovalをご覧ください。
Xプライズについて
Xプライズは、第501(c)3条非営利団体であり、世界の最重要課題の解決に向けた革新的コンテストモデルの考案・実施における世界的リーダーです。現在実施中のコンテストには、賞金2000万ドルのNRG COSIAカーボンXプライズ、賞金1000万ドルの雨林Xプライズ、賞金1000万ドルのANAアバターXプライズ、賞金500万ドルのIBMワトソンAI Xプライズ、賞金500万ドルのXプライズ・ラピッド・リスキリング、賞金500万ドルのXプライズ・ラピッドCOVIDテスティング、賞金50万ドルのパンデミック・レスポンス・チャレンジがあります。詳細情報については、xprize.orgをご覧ください。
マスク財団について
マスク財団は、再生可能エネルギーの研究と提唱、人類の宇宙探査研究と提唱、小児科学研究、科学・工学教育、人類に恩恵をもたらす安全な人工知能の開発を支援するための助成金を作り出しています。
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Caden Kinard, XPRIZE
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