企業のおよそ半数が従業員に出張中のカーシェアの利用を許可
メキシコ、ドイツ、米国のビジネス旅行者では総合指数の構成要素スコアが改善
米バージニア州アレクサンドリア--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- ビジネス旅行者の多くが、出張に前向きな感想を持っています。アメリカン・エキスプレスと提携して作成されたGBTAビジネス旅行者心理指数グローバル・レポートによれば、ビジネス旅行者の73パーセントが過去3カ月の出張の総合的な体験に満足していると回答しました(2015年は71パーセント)。この指数は、ビジネス関連旅行に関わる7つの主要項目に対するビジネス旅行者の所感に基づくデータ中心の指標であり、ビジネス旅行者が旅行体験についてどのように感じ、それが旅行中の実際の行動にどう影響したかを検証するものです。
最新の調査では、ビジネス旅行者の4分の3(77パーセント)以上が出張の目標を達成できたと回答しています。一方で出張の目標達成について満足できなかった、または中立的な感想を持ったビジネス旅行者は、Wi-Fi環境が改善され(46パーセント)、目標がもっと明確で(42パーセント)、クライアントとの時間を長くとることが可能で(40パーセント)、予算を増やして出張期間を延長する(37パーセント)ことができれば、目標達成に役立つだろうとしています。
生産性の点では、半数よりわずかに多い(51パーセント)ビジネス旅行者が、フライト中の時間は仕事よりも別のことに充てたいとしています。特に、日本(61パーセント)とオーストラリア(60パーセント)でこの傾向が顕著であり、また55歳以上のベビーブーマー(57パーセント)でも同様です。フライト中働きたいと答えた従業員は、座席に電源が無いことがフライト中の生産性にとって一番大きな妨害だとし、その72パーセントが電源が少な過ぎることが仕事の進捗を妨げる一部の要因であると答え、続いて座席の大きさ(68パーセント)、トレーテーブルの大きさ(67パーセント)、適切なUSBポートが無いこと(65パーセント)を要因として挙げています。
GBTAのエグゼクティブディレクター兼最高執行責任者(COO)のマイケル・W・マコーミックは、次のように述べています。「ビジネス旅行の影響は他のさまざまな要素に波及するため、企業が旅行の成功のために出張する従業員に明確な目標とツールを提供することは、重要な意味を持ちます。統合が進み、また記録的な収益を享受している旅行業界にとって、顧客体験への利益の再投資は緊急課題です。あらゆる旅行商品の販売業者が画期的な新しい商品を提供することで、出張中のビジネス旅行者の生産性を高められ、ひいては業界の持続的な成長の推進につながります。」
企業の出張規定は変化している
世界各国で、出張中の従業員にカーシェアリング(44パーセント)やシェアハウス(28パーセント)サービスの使用を認める出張規定を持つ企業が現れています。しかしまだ新しいサービスであるため、5人に1人以上のビジネス旅行者がこうしたサービスが出張規定に則しているか不明だと答えています。一部の国の企業は、経済的なシェアリングという選択肢に他国よりも積極的で、メキシコのビジネス旅行者の79パーセント、および米国の61パーセントがカーシェアリングを、香港のビジネス旅行者の42パーセントがシェアハウスを使用できると回答しています。ミレニアル世代のビジネス旅行者は他の年齢層に比べて、過去3カ月の出張中にカーシェアリングやシェアハウスを多く利用したようです。
さらに、企業の出張規定に従うよう求められたビジネス旅行者の割合は2015年の52パーセントに比べて、2016年では44パーセントに減少しました。出張規定や規則に従うよう求められたビジネス旅行者の大半は、出張規定が分かりやすく(61パーセント)、出張を柔軟に計画でき(60パーセント)、必要に応じて日程を変えられた(58パーセント)ことに満足を覚えています。
アメリカン・エキスプレスのグローバル商業決済担当の上級副社長を務めるスーザン・チャップマン・ヒューズは、次のように述べています。「ビジネス旅行者にとって、柔軟性があることは恒常的に優先順位の高い項目です。これは、出張中のニーズに一番適切なのはどのビジネス関連テクノロジーなのか、またはビジネスの目標を達成するのに最適な旅行日程はどれかを選べる自由などを指します。企業は規定が従業員への指針を提供しながら、適切なレベルの自由を与えるものとなるよう、適正なバランスをとる方法を検討するべきです。」
さらに多くの出張中の従業員が連絡手段としてソーシャルメディアを利用
昨年よりも多くの従業員が出張中、ソーシャルメディアが取引先、同僚、友人との連絡手段として役立っていると答え、この傾向はミレニアル世代で最も顕著となっています。出張中、ミレニアル世代の61パーセント、および全ビジネス旅行者の50パーセントがフェイスブック、リンクトイン、ツイッター、Xing、ミクシィなどソーシャルメディア・ネットワークを1日1回以上、仕事関連の目的に利用しています。
ビジネス旅行者のソーシャルメディアの利用が増えたことで、2016年ではソーシャルメディア体験の構成要素スコアがオーストラリア、ドイツ、メキシコ、米国を含む調査実施国の大半で、2015年に比べて上昇しました。
モバイル機器全般に関しては出張中、旅行日程の確認(ミレニアル世代の72パーセントと全ビジネス旅行者の64パーセント)、また経費の確認(ミレニアル世代の55パーセントと全ビジネス旅行者の44パーセント)に、モバイル機器が1日1回以上利用されています。
指数のスコアおよび国別のハイライト
GBTAビジネス旅行者心理総合指数の構成要素スコアは2016年、メキシコ、ドイツ、米国のビジネス旅行者について昨年に比べて向上しました。カナダのビジネス旅行者ではスコアが下落し、オーストラリア、日本、英国ではほぼ同じ結果となりました。以下に、各国別のハイライトを挙げます。
オーストラリア:オーストラリアのビジネス旅行者は一般的に出張体験を前向きに評価しており、79パーセントが過去3カ月の出張旅行に満足したとし、81パーセントが仕事に関連する出張の目標をすべて達成できたと確信しています。しかし出張中の飛行機、電車、ホテル客室での安定したWi-Fi接続に不満を示している割合は、調査国の中で特に多くなっています。
カナダ:2016年にカナダは調査を行ったすべての国の中で総合指数スコアが最低となり、2015年から10ポイント近く下がりました。この急落は、カナダ企業では電子的手段による出張経費の提出など新しい旅行テクノロジーの採用が進んでいないことに対する、ビジネス旅行者の所感を反映するものだと言えるでしょう。
ドイツ:ドイツのビジネス旅行者は調査実施国の中で一番出張期間が長かった国で、平均では過去3カ月に5回、過去1年では14回出張しています。
香港:香港は、ビジネス旅行者が出張に不満を覚えている割合が他国に比べて高く、全体的な出張体験に満足しているのはわずか51パーセントで、全ビジネス旅行者平均の73パーセントを大幅に下回っています。
日本:日本のビジネス旅行者は、さまざまな旅行の要素、企業の出張規定、安全を感じられたか、出張経費の報告オプションなど出張体験のあらゆる点で、満足したとする割合が少なくなっています。
メキシコ:メキシコでは今年、ビジネス旅行者指数の構成要素スコアすべてが昨年に比べて上昇し、総合スコアが調査実施国8カ国の中で最高となりました。メキシコのビジネス旅行者は、電子レシートの利用、モバイルウォレットによる決済、ソーシャルメディアなどさまざまな局面での旅行テクノロジーで最先端を行っています。
英国:英国のビジネス旅行者は出張の目標達成(78パーセント)、全体的な出張体験(70パーセント)などいくつかの項目で他国よりも満足度が高くなっていますが、全体的な経済の健全さについて最も悲観的な見方をしています。
米国:米国の従業員は出張旅行に熱心です。米国のビジネス旅行者の92パーセントが、選べるならば、将来も同じぐらいまたはさらに多くの出張をしたいと答えています。
アメリカン・エキスプレスとの提携により2016年6月に発行されたGBTAビジネス旅行者心理指数グローバル・レポートは、GBTAまたはアメリカン・エキスプレスのウェブサイトでご覧になれます。
調査手法
GBTA財団は2016年3月31日から4月13日まで、オーストラリア、カナダ、ドイツ、香港、日本、メキシコ、英国、米国を主な在住国とするビジネス旅行者3500人にオンライン調査を実施しました。この調査は、過去12カ月に4回以上出張したパートタイムまたはフルタイムの従業員が対象となっています。
指数について
アメリカン・エキスプレスと提携して作成されたGBTAビジネス旅行者心理指数は、ビジネス関連旅行に関わる7つの主要項目に対するビジネス旅行者の所感に基づく、データ中心の独自指標です。指数の構成要素は以下の通りで、アメリカン・エキスプレス提携のGBTAビジネス旅行者心理総合指数での影響が大きい順に並べられています。
全体的な出張旅行体験および旅行の障害 – 飛行機での移動、ホテル宿泊、陸上交通に関する所感
経費の記録追跡と管理 – 出張経費の管理と記録追跡、およびクレジットカードまたはチャージカードの使用に関する満足感
出張管理規定の障害 – 企業の出張規定の管理、柔軟性、理解度に関する所感
出張旅行時の安全 –
出張時の安全、および従業員、旅行業者、セキュリティ担当者がどの程度、ビジネス旅行者の安全に配慮しているかに関する所感
企業/マクロ経済の環境 – 経済の健全性、ビジネス旅行者が勤めている企業および業界に関する所感
ビジネス旅行テクノロジー – ビジネス旅行に影響を与えるテクノロジーについての意見
ソーシャルメディア体験 – 旅行業者の評価の検索や投稿など出張中のソーシャルメディアの利用に関する所感
GBTA財団について
GBTA財団は、世界一流のビジネス旅行と会議業界団体である世界ビジネス旅行協会(GBTA)の教育・研究機関です。GBTAはワシントンDCに本拠を置き、6大陸で活動しています。GBTAの合計8000人以上の協会員は、年間3450億ドル以上の世界のビジネス旅行と会議の経費を管理しています。GBTAは2万8000人を超える旅行業界関係者と、世界クラスの教育、イベント、研究、擁護団体、報道関係者12万5000人のネットワークを擁します。当財団は、1997年にGBTA協会員と業界全体を支えるために設立され、一流のビジネス旅行業界の教育・研究機関として、ビジネス旅行専門職を発展させるイニシアチブへの資金提供に努めています。GBTA財団は501(c)(3)非営利団体です。詳細については、gbta.orgおよびgbta.org/foundationをご覧ください。
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