この種の単一臨床試験としては最大規模の試験により、症候性尿路感染症と世界規模の抗生物質耐性の低減におけるクランベリーの重要な役割が明らかに
米マサチューセッツ州レイクビル・ミドルバラ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --
本日、感染性疾患と尿路感染症の一流専門家がロンドンに参集して、抗生物質耐性についての憂慮すべき状況について検討し、画期的な研究による知見を発表します。この研究は、クランベリーが症候性尿路感染症を低減する栄養的手段となり、その結果として、世界における抗生物質使用量を削減するための有益な戦略になり得ることを確証的に示すものです。
米国臨床栄養学会誌に結果が最近掲載された本研究によれば、コップ1杯のクランベリージュース(8オンス、240
ml)を毎日飲むことで、再発性尿路感染症に罹患した女性において症候性尿路感染症が40パーセント近く低減し、尿路感染症の負担を軽減して、再発性尿路感染症の治療に伴う抗生物質の使用量を削減することができます。
感染症の専門家でボストン大学メディカルスクール内科教授のKalpana
Gupta医師は、次のように述べています。「現在、尿路感染症の症候性イベントを減らすため最初に取られる手段は長期の抗生物質使用による抑制であり、これは副作用と抗生物質耐性の獲得を伴う手段です。この研究は1日8オンス(240
ml)のクランベリージュース1杯を飲むことで女性が症候性尿路感染症の度重なる発症に苦しむ回数が減り、長期抑制のための抗生物質使用を回避できることを示しています。」
本研究論文の筆者で本日のセッションのパネリストのGupta医師は、クランベリーが世界における抗生物質の使用量を削減して、再発性尿路感染症の症状に苦しむ女性の生活の質を大きく改善することに貢献すると考えています。
クランベリーに関するこの種の単一臨床試験としては最大規模の試験
この24週の研究は373人の女性が参加し、ボストン大学、ビオフォルティス・イノベーション・サービセズ(メリュー・ニュートリサイエンセズの一部門)、米国とフランスの18カ所の臨床施設の研究者らが実施したもので、クランベリージュースの消費が尿路感染症に及ぼす影響を調べた臨床試験として最大規模となります。この試験は50年以上に及ぶクランベリー研究を深めるものであり、尿路の健康を支えて慢性尿路感染症を患っている方の症候性尿路感染症を低減するクランベリーの効能を支持しています。
研究者らの目的は、再発性(ないし反復性)尿路感染症の患者がクランベリージュースを飲用することで反復感染から保護できるかどうかを究明することでした。参加者はすべて平均年齢40歳の健康な女性で、過去1年間に少なくとも2回の尿路感染症を経験した方です。研究では参加者が1日8オンス(240
ml)のクランベリージュースかクランベリーなしのプラセボ飲料を飲むようにランダム割り付けされました。
尿路感染症の発症率はクランベリー飲用群で有意に減少し、6カ月の研究で診断例がわずか39件であったのに対して、プラセボ群では67件でした。
他の一部の研究と比較すると、本試験は統計的検出力が高く、他の研究より差異を検出することができました。その理由は、サンプル数が多く、個人において尿路感染症の臨床診断例が期間内に群発する傾向を説明するための罹患密度を採用し、平均コンプライアンス率(98%)が高く、各群でこの治療期間を完了した被験者の割合(86%)が比較的高かったことにあります。
どのような症状か?
症候性尿路感染症を抱える女性は、強力で持続的な尿意や排尿時の灼熱感など、尿路感染症の不快感すべてを経験しますが、医師による診察では細菌感染陽性を示したり示さなかったりします。多くの場合、女性は細菌が発見されるかどうかに関係なく、症状緩和のために抗生物質治療を受けます。Gupta医師によれば、こうした状況を完全に防ぐための鍵がクランベリーに大いにあるのです。
Gupta医師は、次のように述べています。「クランベリーの利点として重要なのが、1日1杯を飲用することで感染を完全に防止することに役立つ点です。ほとんどの人がクランベリージュースを飲み出すのは尿路感染症を発症してからですが、症状が一度出てしまうと、抗生物質治療を必要とする確率が高まります。」
尿路感染症と抗生物質耐性の相関関係
尿路感染症は世界の女性において最も一般的な細菌感染症の一角を占めます。全女性の最大60パーセントが生涯において尿路感染症を発症し1、最大25パーセントが6カ月以内に再発します2。世界では尿路感染症の発症例が年に約1億5000万例あり、米国泌尿器科学会によれば、年間医療費60億ドルの支出をもたらしています3。
抗生物質は一般的に尿路感染症の第1選択治療薬であり、反復性尿路感染症の女性は低用量抗生物質を処方される場合があります。不幸なことに、抗生物質の長期的な過剰使用により、世界では抗生物質耐性が憂慮すべきペースで拡大しています。実際、非常に深刻であり、国連保健機関(WHO)は尿路感染症の治療で最も広く使用される抗生物質の1つに対する耐性率50パーセントを挙げて説明しています4。
クランベリーの作用機序
幸いにも、クランベリーは細菌の付着と感染を防止するA型PAC(プロアントシアニジン)などの化合物を独特の組み合わせで含んでいます。PACに加え、新たな研究では、PACと同様の対大腸菌抗菌特性を持つ新クラス化合物群のキシログルカンオリゴ糖が確認されています5。つまり、クランベリーの中には独特の成分が複数存在し、あなたの健康のために懸命に働いているということです
これらの独特の化合物は多様な製品に含まれ、クランベリージュースカクテル、100%クランベリージュース、ライトクランベリージュース、乾燥クランベリー、クランベリー抽出物などですが、クランベリーと尿路感染症にまつわる研究の大部分はジュースを使用して実施されてきました。
クランベリーは健康改善の自然な手段
クランベリージュースのような栄養的手段で抗生物質使用量を削減し得るという提言は、抗生物質使用が公衆衛生に憂慮すべき課題を突きつけていることからして、歓迎すべき知らせです。こうした課題をWHOは今日の公衆衛生にとって最大の課題の1つであると指摘しており6、英国の財務相は「がんよりも深刻」な脅威になり得ると発言しています7。
Gupta医師によれば、尿路感染症に罹患している人はこの栄養的手段が解決策の可能性を秘めていることに自信を持っていいし、この点は50年以上にわたって十分に裏付けられてきたクランベリー研究の確かさをさらに確認するものです。
本研究とクランベリーの健康効果の詳細情報については、www.cranberryhealth.comをご覧ください。
クランベリーの健康効果について
オーシャンスプレーは85年以上にわたり、おいしいだけでなく体にも良い製品を提供すべく、クランベリーの独特の健康効果を積極的に研究してきました。クランベリーは、オンリーワンの健康効果を提供する格別の果物です。クランベリーの消費は、消費者が1日の推奨果物摂取量を満たす助けとなるほかに、尿路と胃の一定の感染症を減らす上で役立つ栄養的アプローチになる可能性があります。この重要性が増しています。その理由は、これらの感染症を引き起こす細菌が感染症の治療に使用される最強の抗生物質への耐性を強めており、世界保健機関が今日の公衆衛生で最大の課題の1つと考えている抗生物質耐性に拍車をかけているからです。クランベリーと健康に関する詳細情報についてはwww.cranberryhealth.comをご覧ください。
オーシャンスプレーについて
オーシャンスプレーは米国、カナダ、チリのクランベリーおよびグレープフルーツの栽培農家700戸以上が所有する活発な農業協同組合で、何世代にもわたり家族農業の生活様式の維持に貢献してきました。1930年創設のオーシャンスプレーは現在、クランベリージュース、ジュース飲料、乾燥クランベリーの世界有数の生産者で、瓶ジュースの分野では北米のベストセラーブランドとなっています。当協同組合のクランベリーは現在、世界100カ国以上で美味で体に良い製品1000種超に使用されています。2000人以上の従業員と、20カ所近くのクランベリー集荷/加工施設を擁するオーシャンスプレーは、当組合が属する地域社会、従業員、環境を尊重する方法での事業運営に真摯な努力を傾けています。詳細ついてはwww.oceanspray.comまたはwww.oceanspray.coopをご覧ください。
1 Foxman B, Barlow R, D'Arcy H, Gillespie B, Sobel JD.
Urinary tract infection: self-reported incidence and associated costs.
Ann Epidemiol. 2000 Nov;10(8):509-15.
2 Foxman B, Brown P.Epidemiology of urinary tract infections:
transmission and risk factors, incidence, and costs. Infect Dis Clin
North Am. 2003 Jun;17(2):227-41.
3 American Urological Association. “Adult UTI:
Epidemiology/Socioeconomics/Education.” Available at: https://www.auanet.org/education/adult-uti.cfm
4 Antimicrobial resistance: global report on surveillance
2014;WHO;http://www.who.int/drugresistance/documents/surveillancereport/en/
5 Hotchkiss AT, Nunez A, Strahan GD, Chau H, White A, Marais
J, Hom K, Vakkalanka MS, Di R, Yam KL, Khoo C. Cranberry Xyloglucan
Structure and Inhibition of Escherichia coli Adhesion to Epithelial
Cells. J Agric Food Chem. 2015 Jun 17;63(23):5622-33.
6 Antimicrobial resistance: global report on surveillance
2014;WHO;http://www.who.int/drugresistance/documents/surveillancereport/en/
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