-- 多種類の前治療歴を持つ再発性/難治性ホジキンリンパ腫患者でのピボタル第2相試験の最終結果をASH年次総会で発表 –
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ASCT後の再発リスクの高いホジキンリンパ腫患者でブレンツキシマブ・ベドチンによる地固め療法を検討する第3相AETHERA試験の最新の有効性・安全性データも、3年間にわたるフォローアップ後の無増悪生存率の継続的な改善を示す
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米フロリダ州オーランド--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品工業株式会社(TSE:4502)は、自家幹細胞移植(ASCT)後の再発性/難治性ホジキンリンパ腫の治療を目的としたブレンツキシマブ・ベドチン単剤療法のピボタル第2相試験から得られた治療後フォローアップのデータを発表しました。データは、アドセトリスによる治療を受けた患者の推定5年全生存率(OS)が41パーセント(95%
CI: 31%~51%)、全生存期間の中央値が40.5カ月(95% CI:
28.7~61.9[範囲1.8~72.9+])、無増悪生存期間(PFS)の中央値が9.3カ月(95% CI:
7.1~12.2カ月)であることを示しました。アドセトリスの安全性プロファイルは、既存の処方情報と概して一致するものでした。これらの結果は本日、フロリダ州オーランドで開催中の第57回米国血液学会(ASH)年次総会で発表されました。
ドイツのケルン大学病院のAndreas
Engert教授(M.D.)は、次のように述べています。「こうした条件の患者の転帰はこれまで予後不良であったため、本ピボタル試験で報告された5年全生存率は、これら患者の長期的な改善にとって非常に有望です。これらのデータは、救援療法とASCTの後に再発ないし憎悪を経験したホジキンリンパ腫患者に対する標準治療として、アドセトリスの上市が必要であることをさらに支持するものです。」
またASH年次総会では本日、ACST後の再発リスクの高いホジキンリンパ腫患者のブレンツキシマブ・ベドチンによる地固め療法の第3相AETHERA試験から得られたデータも発表され、3年間にわたるフォローアップの後も、ブレンツキシマブ・ベドチンによる治療を受けた患者はプラセボ群と比較して、主治医判定によるPFSの顕著な改善が継続したことが示されました(ブレンツキシマブ・ベドチン群(61%、95%
CI:53%~68%、HR 0.52)、プラセボ群(43%、95% CI:36%~51%、HR
0.52))。アドセトリスの安全性プロファイルは、既存の処方情報と概して一致するものでした。
アドセトリス(ブレンツキシマブ・ベドチン)は、古典的ホジキンリンパ腫を特徴付けるマーカーCD30を標的とする抗体薬物複合体(ADC)です。アドセトリスは現在、再発性/難治性ホジキンリンパ腫および全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)の治療薬として55カ国以上で承認されています。現在、アドセトリスの有用性が多様ながんを対象に検討されており、アドセトリス臨床試験プログラムの
6件の研究から得られたデータが、4件の口頭発表を含め、ASH総会で発表されました。
武田薬品Oncology Therapeutic Area UnitのエグゼクティブメディカルディレクターであるDirk
Huebner(M.D.)は、次のように述べています。「当社は多様な治療ラインを対象とした45件以上の臨床試験を実施中で、進行中の研究でホジキンリンパ腫の根本的病因の解明に傾注しており、この病気と闘っている人々のケアを前進させるという当社のコミットメントは、その影響力に大きなものがあります。これら2件のピボタル試験から得られた良好な長期の結果は、病勢が進行したホジキンリンパ腫患者のケアを前進させるという当社の取り組みにおいて、非常に重要なものです。」
試験について
試験1:「再発性/難治性ホジキンリンパ腫患者を対象とするブレンツキシマブ・ベドチンのピボタル第2相試験の5年生存率データは長期的な寛解を示す(Five-year
Survival Data Demonstrating Durable Responses from a Pivotal Phase 2
Study of Brentuximab Vedotin in Patients with Relapsed or Refractory
Hodgkin Lymphoma) [アブストラクト2736、2015年12月6日発表]
ASCT後の多種類の前治療歴を持つ再発性/難治性ホジキンリンパ腫患者を対象にブレンツキシマブ・ベドチンの安全性と有効性を評価したピボタル第2相試験から得られた5年フォローアップデータが、カリフォルニア州のシティ・オブ・ホープ国立医療センターのロバート・チェン医師(M.D.)によりポスター発表として報告されました。試験では、組み入れられた102人の患者が3週間に1回、ブレンツキシマブ・ベドチン1.8
mg/kgの外来での静脈注射を30分かけて受け、最大16サイクルまで投与されました。主要評価項目は、「Cheson
2007悪性リンパ腫治療の効果判定基準改訂版」(Cheson 2007 Revised Response Criteria for
Malignant
Lymphoma)に基づく独立判定による客観的奏功率(ORR)としました。主な副次的評価項目には完全寛解(CR)率、奏功期間、PFS、OS、安全性、忍容性が含められました。生存率と病状は3カ月ごとに2年間、その後は6カ月ごとに5年目まで評価を行いました。試験プロトコルの変更により、フォローアップ期間中の定期的なCTスキャンは不要となり、病状は試験担当医師が評価を行いました。変更の時点で18人の患者が病状の進行について評価を受けており、これらの患者が受けていた長期フォローアップの中央値は30カ月以上でした。
ブレンツキシマブ・ベドチン投与期間の中央値は9サイクル(範囲1~16)でした。試験の主要評価項目は達成され、72パーセントのORR、33パーセントのCR率が示されました。治療に起因する有害事象で最も頻度が高かったのは末梢感覚神経障害、悪心、疲労、好中球減少症、下痢でした。患者の5パーセント以上で発現したグレード3以上の有害事象は好中球減少症、末梢感覚神経障害、血小板減少症、貧血でした。
組み入れられた患者102人中15人がフォローアップに入り、試験終了時に寛解に至っていました。同患者15人中、6人が地固め療法として同種幹細胞移植を受け、9人はブレンツキシマブ・ベドチンによる治療が完了した後、さらなる治療は受けませんでした。
試験2:「自家幹細胞移植(ASCT)後の再発リスクの高いホジキンリンパ腫患者を対象にブレンツキシマブ・ベドチンによる地固め療法を検討したAETHERA試験の最新の有効性・安全性データ」(Updated
Efficacy and Safety Data from the AETHERA Trial of Consolidation with
Brentuximab Vedotin After Autologous Stem Cell Transplant (ASCT) in
Hodgkin Lymphoma Patients at High Risk of Relapse)
[アブストラクト3172、2015年12月6日発表]
第3相AETHERA試験から得られた最新の有効性・安全性データが、ユタ大学ハンツマンがん研究所のJohn
Sweetenham医師(M.D.)により、ポスター発表として報告されました。AETHERA試験は、病勢進行のリスク因子を1つ以上持つホジキンリンパ腫患者で、ASCT後のPFSを延長するブレンツキシマブ・ベドチン単剤療法の能力を評価するようにデザインされました。PFSの主要評価項目に加え、副次的評価項目としてOS、安全性、忍容性を評価しました。適格患者は難治性ホジキンリンパ腫の病歴があり、フロントライン化学療法を受けてから1年以内に再発を経験した患者もしくはASCT前にリンパ節以外に再発病変がある患者、またはいずれも経験している患者としました。これらの因子は移植後の予後不良と関連していることが一貫して報告されています。患者にはブレンツキシマブ・ベドチンまたはプラセボを3週間ごとに、最長約1年間にわたって投与しました。この国際的多施設試験は米国、東欧・西欧、ロシアの78施設で実施されました。
再発リスクを持つホジキンリンパ腫患者計329人が試験に組み入れられ、ブレンツキシマブ・ベドチン群は165人、プラセボ群は164人としました。両群の患者が受けた治療サイクルの中央値は15サイクルでした。
2014年のASH年次総会で報告されたように、AETHERA試験は主要評価項目を達成し、ブレンツキシマブ・ベドチン投与群はプラセボ投与群と比較してPFSの有意な改善を示しました(それぞれの中央値は43カ月対24カ月、HR=0.57、p=0.001)。最後の患者がランダム化で登録されてから約3年後、アドセトリスによる地固め療法はなおもPFS改善を示していました。3年目におけるPFSはブレンツキシマブ・ベドチン投与群で61パーセント(95%
CI:53–68)、プラセボ投与群で43パーセント(95% CI 36-51)でした。
治療下で発現した末梢神経障害は3年目で大半の患者において解消し、いずれの投与群でも二次性悪性腫瘍は観察されませんでした。
ブレンツキシマブ・ベドチン投与患者で、治療下で末梢神経障害を発現した患者112人のうち、分析時点で99人(88%)が神経症状の何らかの改善(23%)または寛解(65%)を経験していました。
二次性悪性腫瘍の発症は両群で同等でした(ブレンツキシマブ・ベドチンで4人、プラセボで2人)。
有害事象が原因の治療中止が発生したのはアドセトリス投与群の場合54人(33%)で、最も多かった原因は末梢感覚神経障害および末梢運動神経障害(それぞれ14%および7%)でした。有害事象が原因でブレンツキシマブ・ベドチンによる治療を中止した患者が受けた投与サイクルの中央値は9.5サイクル(範囲:1~15)でした。これら患者の2年PFS率は69パーセント(95%
CI:54–79)であったのに対し、16サイクルの治療をすべて完了した患者におけるPFS率は82パーセント(95% CI:71–89)でした。
24カ月の評価期間の後に記録されたPFSイベントはブレンツキシマブ・ベドチン投与群が6件(病勢進行2件、死亡4件)、プラセボ投与群が3件(病勢進行2件、死亡1件)でした。独立判定によるPFSのハザード比(HR)は0.57(95%
CI:0.41–0.82)でした。
アドセトリスについて
アドセトリスは、抗CD30モノクローナル抗体を、タンパク質分解酵素により開裂するリンカーで、微小管阻害剤モノメチルアウリスタチンE(MMAE)と結合させたADCです。本ADCが採用するリンカーシステムは、血中では安定し、CD30を発現した腫瘍細胞に取り込まれると、MMAEを放出するように設計されています。
アドセトリスは2012年10月に欧州委員会より、2件の適応症で条件付きの市販承認を取得しました。これらの適応症は、(1)自家幹細胞移植(ASCT)後、またはASCTないし多剤化学療法が治療選択肢でない場合に少なくとも2種類の治療を受けた後の再発性ないし難治性のCD30陽性成人HL患者の治療、(2)再発性または難治性の成人sALCL患者の治療、となります。アドセトリスは55カ国以上で規制当局より市販承認を取得しています。下記の重要な安全性情報をご覧ください。
静脈内注射用アドセトリスはFDAより、3件の適応症で承認を取得しました。これらの適応症は、(1)古典的HL患者で、自家造血幹細胞移植(自家HSCT)が失敗した患者か、自家HSCTの候補でなく、過去に少なくとも2回の多剤化学療法レジメンが失敗した患者の治療に対する通常の承認、(2)再発ないし進行のリスクが高い古典的HL患者を対象とする自家HSCT地固め療法に対する通常の承認、(3)全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)患者で、過去に1回以上の多剤化学療法レジメンが失敗した患者の治療に対する迅速承認、となります。sALCLの適応症は、全奏効率に基づいて迅速承認を受けました。sALCLの適応に対する承認継続は、検証的試験で臨床的有用性が検証・説明されることが条件になる可能性があります。カナダ保健省はアドセトリスに対し、再発性ないし難治性のHLおよびsALCLを適応症として条件付きで承認を与えました。
アドセトリスは進行中の試験30件以上で広範な評価を受けています。これらの試験は、第3相ALCANZA試験とさらに2件の第3相試験(うち1件は古典的HLのフロントライン治療、1件は成熟型T細胞リンパ腫のフロントライン治療)に加え、B細胞リンパ腫を含む他の多種類のCD30発現悪性腫瘍での試験となっています。
シアトル・ジェネティクスと武田薬品はアドセトリスを共同開発しています。提携契約の条件に従い、シアトル・ジェネティクスは米国とカナダでアドセトリスを商業化する権利を保有し、武田薬品は世界のその他の地域で商業化する権利を保有します。シアトル・ジェネティクスと武田薬品は、アドセトリスの開発費を50対50の割合で共同負担していますが、例外的に日本における開発費に関しては武田薬品が単独で責任を負っています。
アドセトリスの重要な安全性情報(世界向け)
アドセトリス(ADCETRIS®)は再発性ないし難治性(r/r)のCD30陽性ホジキンリンパ腫(HL)を患い、次のいずれかに該当する成人患者の治療が適応となっています。
1. 自家幹細胞移植を受けた後
2. 自家幹細胞移植が治療選択肢でない場合で、少なくとも2回の治療法を過去に受けた後
アドセトリスは再発性または難治性の成人全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)患者の治療が適応となっています。
アドセトリスに対し過敏症を示す患者に対する同剤の使用は禁忌となっています。またブレオマイシンとアドセトリスの併用は肺毒性をもたらすので、禁忌となっています。
アドセトリスは以下を含む重篤副作用をもたらす場合があります。
進行性多巣性白質脳症(PML):アドセトリスによる治療を受けた患者で、PMLおよび死亡をもたらすジョン・カニンガム・ウイルス(JCV)の再活性化が報告されています。神経・認知・行動関連でPMLを示唆する兆候・症状の新規発現または悪化につき、患者を密にモニタリングする必要があります。
膵炎:アドセトリスによる治療を受けた患者で、急性膵炎が観察されています。致死的転帰が報告されています。腹痛の新規発症または悪化につき、患者を密にモニタリングする必要があります。
肺毒性:アドセトリスによる治療を受けた患者で肺毒性の症例が報告されています。肺の症状(例:咳、呼吸困難)が新規発症または悪化した場合、迅速な診断評価を実施する必要があります。
重篤感染および日和見感染:アドセトリスによる治療を受けている患者で肺炎、ブドウ球菌血症、敗血症/敗血症性ショック(致死的転帰を含む)、帯状疱疹などの重篤感染と、ニューモシスチス・イロベチ肺炎や口腔カンジダなどの日和見感染が報告されています。患者に対しては治療中、重篤感染および日和見感染の発生可能性につき、注意深くモニタリングする必要があります。
注入に伴う反応:注入に伴う即時反応または遅延反応と、アナフィラキシーがアドセトリス投与で発生しています。患者を注入時と注入後に注意深くモニタリングする必要があります。
腫瘍崩壊症候群(TLS):アドセトリス投与でTLSが報告されています。腫瘍が急速に増殖して腫瘍量が多い患者はTLSのリスクがあり、密にモニタリングし、最適な医療に基づいて管理する必要があります。
末梢神経障害(PN):アドセトリスによる治療は感覚優位の末梢神経障害をもたらす場合があります。末梢運動神経障害の症例も報告されています。知覚鈍麻、知覚過敏、知覚障害、不快感、灼熱感、神経因性疼痛、虚弱などPNの症状につき、患者をモニタリングする必要があります。
血液毒性:グレード3ないし4の貧血、血小板減少症、長期(1週間以上)のグレード3ないし4の好中球減少症がアドセトリスで発生する場合があります。各投与に先立ち全血球計算値をモニタリングする必要があります。
発熱性好中球減少症:発熱性好中球減少症が報告されています。患者を発熱につき密にモニタリングし、最適な医療に基づき管理する必要があります。
スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)および中毒性表皮壊死症(TEN):SJSおよびTENが報告されています。致死的転帰が報告されています。
高血糖症:試験では糖尿病の病歴有無にかかわらず肥満指数(BMI)の高い患者で高血糖症が報告されています。高血糖イベントを経験した患者は全員、血清グルコースを密にモニタリングする必要があります。
腎障害および肝障害:腎障害および肝障害の患者における経験は限られています。母集団薬物動態解析の結果は、MMAEのクリアランスが中等度から重度の腎障害と、低い血清アルブミン濃度による影響を受ける可能性があることを示しました。アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の上昇が報告されています。ブレンツキシマブ・ベドチンの投与を受けている患者では、肝機能を定期的にモニタリングする必要があります。
賦形剤におけるナトリウム量:本医薬品は1回の投与量当たり最大2.1
mmol(47mg)のナトリウムを含みます。ナトリウム制限食を取っている患者で考慮する必要があります。
重篤な有害薬物反応には、好中球減少症、血小板減少症、便秘、下痢、嘔吐、発熱、末梢運動神経障害および末梢感覚神経障害、高血糖症、脱髄性多発性神経炎、腫瘍崩壊症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群が含まれます。
アドセトリスは単剤療法として、2件の第2相試験で160人の患者を対象として研究されました。両試験を通じ、非常に頻度が高い(1/10以上)と判断された有害反応は、感染症、好中球減少症、末梢感覚神経障害、下痢、悪心、嘔吐、脱毛症、掻痒症、筋痛症、疲労、発熱、注入に伴う反応でした。頻度が高い(1/100以上1/10未満)と判断された有害反応は、上気道感染、帯状疱疹、肺炎、貧血、血小板減少症、高血糖症、末梢運動神経障害、めまい、脱髄性多発性神経炎、咳、呼吸困難、便秘、発疹、関節痛、背部痛、悪寒でした。
以上がアドセトリスによる潜在的副作用のすべてではありません。処方に先立ち、製品概要(SmPC)をご参照ください。
武田薬品について
日本の大阪を拠点とする武田薬品(TSE:4502)は研究を基礎に据える世界的企業として、医薬品に力点を置いています。日本最大の製薬企業であり、業界の世界的リーダー企業の一角を占める武田薬品は、医薬品の革新をリードすることで世界中の人々の健康改善に真剣な努力を傾けています。武田薬品の詳細情報については、企業ウェブサイト(www.takeda.com)をご覧ください。
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