アパート経営は初心者でもできますが、知識を何も得ていない状態でも始められるわけではありません。
特に初心者は、基礎知識を習得しておくことが大切です。
そこでこの記事では、アパート経営の基礎知識や、初心者が知っておくべきメリット・デメリットなどを紹介します。
アパート経営の仕組みとは？
基本的な知識として、まずはアパート経営の仕組みや特徴を紹介します。
アパート経営は、自ら建築したアパートや購入したアパートを第三者に貸すことで収入を得ることから、不動産貸付業に分類されます。
入居者は毎月家賃を支払い、それが家賃収入となってオーナーが得ることになります。
経営する際はアパートを自分自身で管理することも可能ですが、入居者の募集や建物の管理、定期点検、修繕、トラブル対応などやることが多いため、管理会社に委託する仕組みをとっている方がほとんどです。
管理委託費は必要になりますが、家賃の回収なども管理会社が行ってくれるので、働かなくても得られる所得、いわゆる不労所得となり、会社員などが副業で行うことも少なくない不動産投資になります。
マンション経営との違い
同じような業態としてマンション経営も挙がりますが、アパート経営と比較していくつかの違いがあります。
一つは構造であり、アパートは2階から3階建て程度で、木造や軽量鉄骨造となっています。
対してマンションは階数に制限がないため、タワーマンションなどを建てることも可能で、鉄筋コンクリート造なのでアパートより頑丈な傾向があります。
ただし、マンション1棟を建築や購入するとなると莫大な資金が必要になり、同時に経営に関する知識や経験も求められます。
一方で、アパート経営は低予算で始められることも多いため、初めて土地活用や不動産投資をしようとしている方にもおすすめです。
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初心者が知っておきたいアパート経営のメリットと注意点
アパート経営は初心者にもおすすめですが、実際に行うのであれば、そのメリットや注意点を把握しておく必要があります。
ここでは、具体的にどのようなメリットや注意点があるのか見てみましょう。
メリット
メリットとして挙げられるのは、主に収入、節税、融資の3つについてです。
アパートを経営することで、次のような恩恵が受けられます。
安定した収入を獲得できる
アパート経営が軌道に乗れば、安定した収入が期待できます。
また、管理委託会社に管理を委託することで、自分で管理業務を行う必要がなくなり、不労所得を得ることができるのです。
定年を迎えて仕事を辞めたり、病気やケガで働けなくなったりした場合でも、収入を確保することができます。
中には老後の生活に向けた貯蓄として、アパート経営をする方も多いです。
土地と建物がある限り一定の資産価値を確保できることから、収入と資産を両方確保できるのは、アパート経営の大きなメリットと言えるでしょう。
節税対策できる
資産を所有している中で、悩みの一つとして挙げられるのが税金です。
固定資産税や相続税は、土地などの資産に大きく関わってきますが、アパート経営をしていると経費扱いになるため、固定資産税が軽減できるのです。
また、第三者に賃貸物件を貸している場合は相続税の軽減も受けられます。
アパート経営で収入を得つつ、節税対策で支払わなければいけない金額が減るため、プラスになる部分が多いです。
アパート経営をしている場合、副業であっても収入があれば確定申告をする必要があります。
ただし、アパート経営に必要な経費が家賃収入を超え収支がマイナスになった場合は、税金が発生せず、赤字分は給与収入から差し引くことができるので、所得税や住民税を抑えられる可能性があります。
アパートを担保とした融資が可能
アパートを所有していれば、それは不動産資産となります。
安定した家賃収入があり、黒字経営ができているのであれば、金融機関と信頼関係が構築しやすくなるだけでなく、アパートを担保とした融資審査も通りやすくなることがあります。
さらに、経営するアパートを増やしたり、大型賃貸物件の確保をしたりするための融資が受けられたら、家賃収入を増やすチャンスにつなげられるかもしれません。
注意点
アパート経営にはさまざまなメリットがありますが、その一方でデメリットや注意点もあります。
アパート経営に興味がある方や、これから始めようとしている方は、それらを把握しておくことも大切です。
空室や家賃滞納による収入減
アパート経営は、始めればすべての部屋が勝手に埋まるわけではありません。入居者募集などを行い、希望に合った方が入居してきます。
自分で管理している場合はそれも自ら行わなければいけませんが、管理会社に業務を委託することもできます。
また、大学生や会社員などは入学・卒業、就職・転職、異動などにより、一定の期間が経つと退居することが多いため、その度に入居者募集をする必要があります。
入居している方の中には、稀に家賃を滞納する方もいます。
家賃滞納が続けばその分家賃収入も減少するため、黒字経営を行っていくためには、入居率を高めて確実に家賃を支払ってもらうことを目指しましょう。
アパートの老朽化
アパートは、築年数が古くなるにつれて老朽化していきます。
外装や水まわりの配管の修理、シロアリや雨漏り対策などさまざまな要因により修繕や対策費が必要なので、ランニングコストがかかることも見込んでおかなければなりません。
そのまま放置すると入居者からのクレームや退居が増え、新たな入居者を集めることが難しくなるでしょう。
アパート経営をする前から、実際に経営している方の話や口コミなどを参考にし、ランニングコストがどれくらい必要になりそうか、シミュレーションしておくことが重要です。
事業計画通りにいかない可能性もある
アパート経営を始める前に、事業計画を立てておくことが一般的です。
しかし初心者の場合は、アパート経営の知識や経験が不足しているため、大まかな計画を立てたものの、思い通りに経営することが難しくなってしまうことがあります。
また、経験がある方でも、家賃収入の減少、災害など想定外のリスクが発生して、計画通りの経営が困難になってしまうこともあるでしょう。
アパート経営の事業計画を立てる際は、あらかじめどれくらいの費用がかかるか見積もっておきましょう。
計画が立てるのが難しいという初心者の方は、アパート経営に強みがある不動産会社などに相談してみるのも良いでしょう。
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アパート経営に必要な費用
アパート経営は、収入だけでなく経営に必要な費用、つまり経費なども考えなければいけないことが分かりました。
では、実際にどのような費用が必要となるのか、簡単に解説します。
まず、アパート経営をするためには、その元となるアパートを手に入れなければいけません。
アパートは建築か購入することで取得できますが、そのための費用は膨大にかかるため、大抵はローンを利用することになります。
また、管理会社に管理業務を任せている場合は、建物管理業務費や管理手数料もかかります。
他にも、水道光熱費などの共益費、修繕積立金なども発生します。
これらを支出として、収入から引いたときの収支がプラスとなっていれば黒字経営となります。
Webサイトなどに掲載されているアパート経営の事例や収支モデルなどを参考に、まずはどれくらいの収入が必要か、そして収入からどれだけ引かれていくら残るのか、算出するようにしましょう。
アパート経営の始め方
アパート経営を始めるには、まずは事業計画や資金計画を立てましょう。
アパートを経営する目的や目標なども、ここでしっかりと固めておくと良いでしょう。
初心者の方は、特にこの段階で経営に必要な知識も身に付けておくことをおすすめします。
計画を立てた後は、経営に必要なアパートを建築したり購入したりするため、不動産会社を探します。
なお、建築や購入を相談した会社を、そのまま管理会社として任せるケースが多いです。
アパートの建築や購入を決めたら、入居者を集めるための入居条件を決めます。こちらも、不動産会社などと相談しながら決めると良いでしょう。
管理会社を決めて管理業務を委託し、入居者の募集が始まれば、交渉や契約などは管理会社がやってくれるので、管理会社からの連絡や相談がない限りは任せていればアパート経営が行えます。
ただ、すべてを任せてしまうのではなく、入居率や経営状態は定期的にこちらから確認するようにしましょう。
初心者はアパート経営のための知識を身に付けよう
アパート経営をするには、ただアパートが手に入れば良いのではなく、経営に必要な知識を身に付けて、しっかりとした事業計画を立てるところから始める必要があります。
リスクなどに不安があり、なかなか手を出せない方もいるかもしれませんが、正しくリスクを把握して始めれば、失敗してしまう可能性を抑えることができます。
アパート経営をこれから始めようと考えているのであれば、まずは正しい知識を身に付けるところから始めましょう。
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