ふるさと納税総合サイト『ふるさとチョイス』
結果、約1,500億円の経済効果があると分析されます。
対象は2015年1月1日~12月31日、『ふるさとチョイス』からクレジットカード決済ができ、お礼の品を提供されている自治体(ポイント制、一度に複数のお礼の品が選択できる自治体はお礼の品と金額の内訳が不明のため対象外とする)とし、『ふるさとチョイス』を介して流通したと推測される1,250億円をもとに算出したものです。
寄附をしたお礼の品の経済効果を調べると「米、野菜、鮮魚」等の農林水産業は1.5倍、「工芸品」等は1.8倍、「パソコン」等情報機器は1.2倍のそれぞれ経済効果があり、平均すると約1.5倍の経済効果があるという計算結果になりました。
お礼の品を用意する際にかかる費用を4割と仮定すると1,250億円のうち、500億円分が1.5倍の経済効果を生むので、750億円となります。その他の寄附金額と合計すると1,500億円の経済効果があると推測されます。
今回の分析結果に対して、ふるさと納税を研究している、神戸大学大学院経営学研究科の保田 隆明准教授は以下のようにコメントしています。
「お礼の品の提供については、その実施の是非、またはその中身や程度について様々な議論があるが、お礼の品を提供する事業者の収益増、雇用増、投資増あるいは従業員の給与上昇などで地域へ経済波及効果をもたらすため、地方創生、地域活性というふるさと納税の目的には合致する。その経済波及効果は、お礼の品の地元での自給率が高いほど高くなる。したがって、お礼の品の選定においては、地域経済への波及効果も検討することが各自治体にとって有効である。一方、地域経済への経済波及効果のみを追求するならば、ふるさと納税で調達したお金のほとんどをお礼の品に回す、すなわち寄附者へのお礼の品の還元率を高めることが有効にはなるが、その場合はお礼の品を提供している事業者のみがどんどんと潤うこととなり、税金の使い道を指定できる『ふるさと納税』として果たしてバランスが取れているのかという別の問題も発生する。また、ふるさと納税のお礼の品を提供している事業者は、ふるさと納税経由ではなく通常の商売ベースも伸ばせるよう、さらなる商品改良に努めるべきであり、自治体もそのように指導すべきである。そのあたりを総合的に加味しながら、最も各地域にとって望ましい『ふるさと納税』の姿を模索していくことが今後ますます求められる。」
『ふるさとチョイス』は、今後も本制度を通じた、産業振興、観光促進、移住定住、災害時即時資金調達支援など地域の課題解決を提案して参ります。
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