図1. SIMロック・SIMロック解除、SIMフリースマートフォンの認知度
図2. スマートフォン 買い替え年数(年)
【概要】
・SIMロック解除、およびSIMフリースマートフォンの認知度は「名前だけは聞いたことがある」を含め76%。
・SIMフリースマートフォンの割合は2015年でスマートフォン販売台数の2%、2017年後半から本格化見込み。
・スマートフォンの第3四半期の数量前年比は2%減、買い替えサイクルが長期化
【SIMロック解除・SIMフリースマートフォンの認知率は76%】
SIMロック解除対象モデルの発売から6カ月が経過し、SIMロック解除とMVNOの動向に注目が集まる。
スマートフォン購入者および購入意向者を対象に実施した消費者調査 ※2 によると、SIMロック解除の認知率は「名前だけは聞いたことがある」まで含めると76%におよんだ(図1)。ただし、「よく知っている/人に説明できる」は11%、「大体知っている」は29%にとどまった。
SIMロック解除について「よく知っている/人に説明できる」または、「大体知っている」と回答した人に実際にSIMロック解除を行ったかを尋ねた。その結果5人に1人が既にSIMロック解除を行っていることが明らかになった。また、将来的にSIMロック解除をしたいとの回答は3割に上った。
なお、SIMフリースマートフォンの認知率は「名前だけは聞いたことがある」まで含めると76%と、SIMロック解除の認知率と等しかった。
SIMフリースマートフォンの販売をみると、急激な拡大は収束してきており、2015年第3四半期(7-9月)の販売台数は、前期(2015年4-6月)から横ばいとなった。2015年9月のスマートフォン販売におけるSIMフリーモデルの数量構成比は家電量販店およびインターネット専業チャネルでは7%であった。これらから推計すると、国内の全スマートフォン販売台数におけるSIMフリーモデルの構成比は2015年通年では2%程度と見込む。SIMロック解除の影響は端末の割賦購入や2年契約等の縛りがあるため、「SIMロック解除に関するガイドライン」の開始から2年後に当たる2017年後半から本格化すると見込まれる。
図1. SIMロック・SIMロック解除、SIMフリースマートフォンの認知度
https://www.atpress.ne.jp/releases/81061/img_81061_1.png
【スマートフォンの買い替え年数が長期化】
スマートフォン全体の販売をみると、2015年第3四半期の販売台数は前年比2%減となった。2015年通年では販売台数は前年並みになることが見込まれる。こうしたスマートフォン市場の伸び悩みの背景にはスマートフォンの買い替え年数が長期化していることがある。2015年7月の消費者調査では、スマートフォン販売の58%をスマートフォンユーザーの買い替えが占めた。この値は2015年1月実施の前回調査を4%ポイント上回っており、フィーチャーフォンからの移行よりもスマートフォンの買い替えのほうが市場成長に大きく影響するという構図が強まっている。また、スマートフォンの買い替え年数 ※3 は、前回調査では2.02年であったが、今回調査では2.08年へと伸びた(図2)。スマートフォン販売は2012年以降、年間2,600万台前後で推移してきており、仮にスマートフォンの買い替えが0.1年伸びると30万台強の販売が翌年にずれると試算される。政府や大手キャリアで検討されている2年縛りの見直しや端末値引きの縮小は直にスマートフォンの買い替えに影響を与えるため、今後の議論が一層注目される。
図2. スマートフォン 買い替え年数(年)
https://www.atpress.ne.jp/releases/81061/img_81061_2.png
※1 全国有力家電量販店・携帯電話専門店等の販売実績を基に
小売市場規模相当に拡大推計(ダイレクト販売を除く)
※2 「携帯電話・スマートフォン使用実態調査」概要
調査期間 :2015年7月27日~2015年8月4日
調査方法 :インターネット調査
調査対象 :18~69歳の男女
サンプル数:[本調査]3カ月以内のスマートフォン購入者400名
1年以内のスマートフォン購入意向者400名
※3 調査から3カ月以内にスマートフォンを購入したユーザーの買い替え前の
端末の使用期間
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