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オフィスビル「バイオフィリアプレイス 南青山」がグッドデザイン賞を受賞 多様化する働き方に対応する環境づくりを評価


大東製糖株式会社が株式会社新居千秋都市建築設計の協力を得て開発したオフィスビル「BIOPHILIA PLACE MINAMIAOYAMA」が、2024年度のグッドデザイン賞を受賞しました。このビルは自然との共生をテーマに、創造的に通風、採光、植栽を取り入れた設計が評価されました。プロジェクトは2020年にスタートし、コロナ禍での多様化する働き方に対応するための設計が求められた中、完成しました。また、プロジェクトは新居先生の提案により、「バイオフィリア(自然とのつながりを求める本能)」をテーマに据えました。デザインでは建物の多様な居場所の創出や、自然換気を促す凹凸のファサードが評価されています。


建物概要


デザインのポイント


資料


外観1

大東製糖株式会社(千葉県千葉市美浜区、代表取締役:木村成克)が株式会社新居千秋都市建築設計(東京都目黒区、代表取締役:新居千秋)に設計を依頼して開発したオフィスビルBIOPHILIA PLACE MINAMIAOYAMA[バイオフィリアプレイス 南青山]が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2024年度のグッドデザイン賞を受賞しました。施工は戸田建設株式会社が担当。コンセプトを「バイオフィリア(※)プレイス」とし、通風、採光、植栽などを創造的に取り入れ、自然との共生やコロナ以降の多様化する働き方に対応する環境づくりを評価されました。
※ 「人は自然とのつながりを求める本能的欲求がある」という概念

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/416221/LL_img_416221_1.jpg
建物概要

【建物概要】
名称 :BIOPHILIA PLACE MINAMIAOYAMA
場所 :東京都港区南青山2-5-8
竣工 :2023年4月1日
プロジェクトオーナー:大東製糖株式会社
設計 :株式会社新居千秋都市建築設計
施工 :戸田建設株式会社
仕様 :1階が店舗、2~5階までがテナントのオフィスビル
敷地面積 :422.01m2
建築面積 :282.14m2
延床面積 :1,050.65m2
構造 :鉄筋コンクリート造
階数 :地上5階

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/416221/LL_img_416221_4.jpg
外観1
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/416221/LL_img_416221_15.jpg
屋上

【プロジェクトオーバービュー】
<はじめに>
当社は1952年に創業した精糖メーカーです。遊休不動産を管理する必要があり、宅地建物取引の免許をとり不動産事業部を有しています。本物件は本社工場を移転する際の買い替え資産として、南青山に取得しました。購入時に110坪の敷地に2棟が建っておりましたが、法規を違反した建物だったため、関係者と粘り強く協議をして10年もの歳月をかけてスクラップアンドビルドができる状況にもっていきました。その為、本物件に対する想いはとても強いです。

<出会い>
本建設プロジェクトが始動する数年前、別の建築家とマンションの建設を行いました。当社は自社で客付けを行う関係上、貸しやすいように近隣物件との差別化を明確にするための建物コンセプトを明確にしています。消費財マーケティングの発想を不動産に持ち込み、競合環境とターゲットの特定を明確にしています。この物件でもコンセプトを明確にして臨んだにもかかわらず、設計にあまり反映されず残念な思いをしました。

南青山では、その様なことがないよう、当社の意をくんで下さる建築家をさがすべく、建築会社を20社以上まわりました。費用を払ってラフデザインを作って頂いたりもしましたが、どうもしっくりきませんでした。私が考えるマーケティングの考えは建築に持ち込むことが無理なのではと思いかけていた時に、知人の紹介で新居先生に出会いました。
新居先生は80棟の名だたる建築を手がけられており、公共施設だけでなく、商業施設であるアパホテルの超高層を手掛けていることも決め手となりました。何より、コンセプチュアルな部分をとても大切にされ、大変な熱量でお互いの考えの交換を何度も行なわせて頂きました。

<コンセプト立案>
プロジェクトが始まったのは2020年5月、コロナ真っ盛りでした。テレワークが急速に進み、従来の働き方が大きく変わり始める中で、オフィスビルを作ることは未来の働き方を見通すことが求められていると感じました。
テレビ会議や仕事の協業を支援するアプリケーションが進化する中で、仕事をする上でどうしてもFace to Faceでなければならないことは何だろうと考えたところ、人と人がアイデアを持ち合い、触発されるような場であると考えました。
また、入居してもらいたい企業および経営者のターゲットイメージを作りました。簡単にまとめると、売上が30億円くらいの成長期に差し掛かかった企業、業容は定めないがニッチな立ち位置を占めることに成功している企業。そして経営者は40歳代から50歳代の自分の個性や価値観を大切にしている方としました。

<Biophiliaに辿り着く>
何度もの会議を重ねる中で、新居先生がBiophiliaという考えを持ち込んで下さいました。
「自然との共生」であります。普遍的なテーマであるだけに、具体性が伴わなければ陳腐なものになってしまいます。単にグリーンウォール、省エネなどのテーマでは形だけになってしまいます。清悦ながら、先生と私に共通する価値観として「形だけ」が嫌いということであります。四方向から風を取り込むということや、壁面に凹凸を作り壁面の空気を冷やすという新しい考えを取り入れることができました。

<コンセプトを落とし込む>
コンセプトは出来上がり、それを具体的に設計に落とす段階になりました。
近隣でも新たなオフィスビルが次から次へと建設されています。未来にわたって、この建物が存在感を持ち続けるためには、我々が設定したターゲットだけを捉えて離さない物件になるよう要素を絞り込むことが必要と考えました。これにより、潜在顧客を狭めることになったとしても、良いと考えました。

<建設>
戸田建設様が建設を担って下さいました。コロナ禍で多くの制限がある中、そして前面道路が狭くご苦労をされたと思います。
最後まで微細な調整にもご対応頂きましたことに感謝いたしております。

<おわりに>
新居先生をはじめ多くの方のお力を頂き、当物件は完成しました。当社として所有していることを誇りに思えるような物件になりました。
私たちは所有し、管理する立場として、コンセプトを維持し続けることに努めてまいります。建物は入居者により顔を変えますので、私たちのコンセプトにご理解いただける方に入居頂き、一緒にBiophiliaを作っていきたいと考えております。また、当社で常に目を掛けておけるよう、当社事業を入居させることにいたしました。


【審査員評価】
前面ファサードの凹凸によって、日の当たり方が様々なヒューマンスケールの居場所が、窓の近くやテラスとして多く生まれている。それだけでも非常に魅力的だが、四方向に窓を確保したことで十分な通風を確保しつつ、ファサードの凸凹が風を和らげる効果もあり、室内に心地よい風を取り込むことができるという。天空率を最大限活用し、環境シミュレーションも掛け合わせることで、生き生きとしたファサードと人の居場所が実現されていることを評価した。緑が繁っていくと、凸凹のファサードと相まって、より有機的な表情になってくると想像している。


【関連ページ】
https://daitoseito.co.jp/news/20241105


【物件に関するお問い合わせ】
株式会社ナピネス
千葉市美浜区新港44番
担当:木内
TEL :043-302-3108
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