最優秀賞 受賞作品(写真:片倉城跡公園、画像提供:八王子・日野カワセミ会)
このたび、第 58 回東京都公園協会賞について、次のとおり入賞作品 12 点が決定したのでお知らせします。今回は 28 点の応募があり、このうち、野鳥の生息場所としての公園の重要性や樹林地環境との関係を提言した作品が最優秀賞を受賞しました。
東京都公園協会賞とは
東京都公園協会賞は、東京市の公園課長であり当協会の2代目理事長である(故)井下清氏 の寄付を基金として、 1964 年(昭和39年)に制定されました。1965 年4月に第1回贈呈式が行われて以来、毎年実施してきました。
東京を緑豊かな都市にするため、「緑と水」の普及啓発等に参加・貢献した個人または団体を対象に、「技術」「論文」「実施記録及び報告」「ボランティア・社会貢献活動」の4部門に分けて作品を公募し、優れた作品を表彰しています。
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最優秀賞 受賞作品(写真:片倉城跡公園、画像提供:八王子・日野カワセミ会)
入賞者および入賞作品
※情報は2023年3月31日現在
最優秀賞 1点
【論文部門】
八王子・日野カワセミ会(都市公園研究委員会)
「八王子市内の都市公園が野鳥の生息環境として果たしてきた役割と保全に関する提言 ~市民団体による30 年間の調査結果から~」
30 年という長期にわたり八王子市内の3 公園において野鳥の生息状況を継続的に記録。鳥類の生息場所としての公園の重要性や樹林地環境との関係を明らかにしたことは高く評価できる。市民が参加しやすいマニュアルやルートの統一などの工夫も随所に見られ活用できるデータとなっている。
優秀賞 3点
【論文部門】
(1)島津 匠吾 (千葉大学 園芸学部 緑地環境学科)
「都立公園における直翅目に配慮した草地の現状と適切な管理に関する研究~都立光が丘公園を例に~」
直翅目(ちょくしもく)の昆虫に配慮した草地の管理方法を研究。現地でバッタ類の生息調査を実施し、生息地としての公園の効果を明らかにするだけでなく、バッタ類の生息に資する草地管理の方法を整理したことは高く評価できる。
【ボランティア・社会貢献部門】
(1)小金井公園桜守の会(会長:小林 満)
「小金井公園でサクラを育てる!!~育成から植樹まで~」
開園後70 年近くが経過し、サクラの高齢木が増加する中で、枯死したサクラの植替のため、接ぎ木の苗を育成し、公園に移植する活動を続けている。本格的に移植を初めて10 年以上350 本の移植を行っており、約60 種あるサクラのうち、38 種類以上の保存が進んでいることは高く評価される。
(2)すぎなみ 炭焼き塾 くろすけ(代表:長尾 晴人)
「都市公園での炭焼き体験会と公園竹林の循環再生」
杉並区という都心の公園で竹林の炭焼き活動を基軸としながら、コロナ禍を機に活動5 年で培った竹垣などの技術を公園の整備に活用するなど、公園の魅力を高めている活動は高く評価される。市民参加のイベント、リーフレット作成など竹林の循環再生の普及啓発にも貢献している。
奨励賞 8点
【論文部門】
(1)板谷 俊太郎(千葉大学 園芸学部 緑地環境学科)
「市街化による緑地の雨水浸透機能の変化に関する研究~石神井川中流域を対象として~」
(2)高野 盛信(千葉大学 園芸学部 緑地環境学科)
「オフィス街における街区公園と公開空地の利用者行動に関する研究 ~港区虎ノ門ヒルズ駅周辺を例に~」
≪実施記録及び報告部門≫
(1)高野 季樹(筑波大学大学院 生物学学位プログラム)
「東京都立葛西臨海公園鳥類園における水生甲虫目・半翅目とその生息環境」
≪ボランティア・社会貢献活動部門≫
(1)金山調節池ワークショップ (代表世話人:今泉 安広)
「洪水調節池における平常時の管理として、ビオトープを保全する取り組み」
(2)空堀川を考える会(代表:小倉 安洋)
「空堀川清掃活動を中心にした“いい川づくり”、“いいまちづくり”による持続可能社会の実現」
(3)小金井公園 花の会(代表:海野 清澄)
「小金井公園「花の会」(ボランティア)」
(4)つくし野ビオトーププロジェクト(代表:小池 常雄)
「身近な環境で子供と親が学ぶ、市民主体の体験的環境学習17 年の継続」
(5)特定非営利活動法人トッピングイースト(代表:清宮 陵一)
「シニアと子ども、地域をつなぐトッピングイースト花守活動「はなもりん」」
ご案内
東京都公園協会 緑と水の市民カレッジ事務局にて発行の「都市公園 239号」にて受賞者紹介を「都市公園240号」以降にて順次作品の詳細を掲載いたします。
また、本年は上野グリーンサロン内「東京パークスギャラリー上野」にて8月2日から8月24日まで受賞作品のパネル展示をいたします。
本件に関する問い合わせ先
公益財団法人 東京都公園協会
緑と水の市民カレッジ事務局
TEL:03-5532-1346
緑と水の市民カレッジについて
緑と水の市民カレッジ講座
緑と水に関する知識が学べる講座を実施し、多くの方々にご参加いただいています。講座はカレッジ講座教室のほか東京都内の公園や緑地、河川などのフィールドでも行っています。
https://www.tokyo-park.or.jp/college/
みどりの図書館東京グリーンアーカイブス
動植物や環境、公園、庭園、都市計画等に関する図書、雑誌だけでなく、東京を中心とした公園に関する貴重な古写真、図面などを所蔵している緑の専門図書館です。 窓口では、図書、資料探しのお手伝いをするレファレンスサービスや資料複写(有料)、図面資料等のデータ貸出を行っています。その他所蔵している貴重な資料の一部を特別公開する所蔵資料紹介コーナーを設置しています。またインターネット上から資料を検索することができます。
https://www.tokyo-park.or.jp/college/archives/index.html
E-mail : green-archives@tokyo-park.or.jp
HIBIYA PARK BIZ
公園の中のマイルームとして、ワーク&スタディにご利用ください。緑と水の市民カレッジ開館時間内にご利用いただけます。
・カウンターテーブル席(電源あり)18席
・ソファ席 7席
・丸テーブル席 6席
https://www.tokyo-park.or.jp/college/green/index.html
【開館時間】 9時~ 17時
【休館日】日曜・祝日・年末年始
(12月29日~ 1月3日)
【住所】千代田区日比谷公園 1-5
【交通】
・東京メトロ丸ノ内線・千代田線・日比谷線霞ケ関駅下車B2 C1出口 徒歩3分
・都営地下鉄三田線内幸町駅下車 徒歩 5 分
・JR山手線有楽町駅下車 徒歩 15分
【入館料】無料
【問い合わせ先】
緑と水の市民カレッジ事務局
TEL:03-5532-1306
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