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「階段炉下水汚泥焼却発電システム」が、 日本エネルギー学会の2022年度表彰において学会賞(技術部門)を受賞しました



(表彰式の様子)


(本システム 直接燃焼方式 イメージ)


(本システム 乾燥燃焼方式 イメージ)


下水汚泥の焼却廃熱を利用して発電を行う当社の「階段炉下水汚泥焼却発電システム」(以下、「本システム」)が、日本エネルギー学会の2022年度表彰において学会賞(技術部門)を受賞しました。先日発表した新エネルギー財団「令和4年度新エネ大賞」資源エネルギー庁長官賞に続く受賞です。


画像 : https://newscast.jp/attachments/Mc5a1ijcChC6gGk7CpYM.jpg
(表彰式の様子)


1.受賞理由


現在、下水汚泥は脱水しても水分が高く自燃しないため、焼却処理においては補助燃料が一般的に使用されています。また、汚泥の焼却により発生する亜酸化窒素(N2O)はCO2 の約300倍の温暖化係数を有するため、発生抑制策として焼却温度を通常の800℃から850℃に高める高温焼却が進められており、補助燃料使用量のさらなる増加につながっています。本システムは、従来の課題であった補助燃料を使用せずに下水汚泥を焼却し、さらに余剰電力を生み出すことが可能で、省エネルギー・創エネルギーと温室効果ガスの排出削減を実現できることが評価され、受賞に至りました。


2.本システムの概要


(1)直接焼却方式
低含水率型脱水機が採用されている施設においては、脱水汚泥の含水率は70%程度となるため、乾燥機能を強化した革新型階段炉により自燃させ、廃熱ボイラから発生した蒸気で発電を行います。


画像 : https://newscast.jp/attachments/1PoqIxqHBIuL55jGzlz5.jpg
(本システム 直接燃焼方式 イメージ)


(2)乾燥焼却方式
従来型脱水機が採用されている施設においては、脱水汚泥の含水率は75%以上となるため、乾燥機を設置して含水率を30~40%程度まで下げて自燃させます。廃熱ボイラから発生した蒸気で発電を行い、発電機の排気蒸気を乾燥機の熱源として利用することにより、汚泥乾燥と発電を両立します。


画像 : https://newscast.jp/attachments/jQDwwQDBW5yggp2Ze71V.jpg
(本システム 乾燥燃焼方式 イメージ)


3.階段炉の特長


階段炉は、ストーカと呼ばれる火格子を階段状に並べた燃焼装置を有する焼却炉です。火格子をゆるやかに前後に動かし、隙間から空気を挿入しながら、汚泥と空気を効率的に接触させて燃焼を行います。


①階段炉の採用による、低消費電力


従来下水汚泥焼却炉として広く用いられている流動床炉は、砂層を流動させるための燃焼空気ブロワの動力が大きいのに対し、階段炉は燃焼空気ファンの消費電力が少ないため、システム全体の消費電力が4割程度低い。


②焼却廃熱を最大限活用して蒸気発電を行い、エネルギーを創出


廃熱ボイラを設置して、排ガスの熱を蒸気で回収し、蒸気発電を行う。消費電力の低い階段炉と組み合わせることで、一定規模以上では発電電力が消費電力を上回る創エネルギーを実現できる。


③化石燃料による燃料が不要


脱水汚泥の含水率に応じて直接燃焼方式または乾燥燃焼方式を採用し、化石燃料を使用せずに焼却を行う。


④下水汚泥焼却に伴うN2O発生量を従来型焼却炉の1/6~1/10に低減


階段炉は炎を上げて高温燃焼を行うため、下水汚泥の焼却に伴うN2O※の発生量が流動床炉と比べて1/6~1/10と低い。
※CO2の298倍の地球温暖化係数を有する温室効果ガス


下水汚泥焼却発電技術について
https://www.takuma.co.jp/gijutu/technology/gesuiodei.html
階段炉下水汚泥焼却発電システム
https://www.takuma.co.jp/product/water/odei/stoker_sludge.html


4.日本エネルギー学会 表彰の概要


日本エネルギー学会は、エネルギーに関する科学及び技術の進歩発展を図り、もって我が国産業経済の発展及び国民生活の向上に寄与することを目的としています。学会賞(技術部門)は、エネルギーに関する技術分野において特に顕著な成果を生み出した個人あるいは団体に対して贈られるものです。
日本エネルギー学会について
https://www.jie.or.jp/


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