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Cirium、2023年の航空機ファイナンスに関する展望を発表 機材価値とリース料の上昇傾向が継続、パンデミック以前の水準に向けさらなる回復の見込み



リリース内グラフ

英国の航空データ分析大手、Cirium(シリウム)( https://www.cirium.com/jp/ )は、グローバルにおける2023年の航空機ファイナンスとリース市場の展望を発表しました。この展望には、Ciriumのコンサルタント部門 Ascend by Cirium(アセンド)の専門家による2023年の需要回復、オペレーティングリース分野の主な進展状況、機材価値とリース料の変化傾向に関する見解が含まれています。


■機材価値とリース料にはいまだ回復の余地あり
Ascend by Ciriumのバリュエーション統括を務めるGeorge Dimitroff(ジョージ・ディミトロフ)は、旅客機市場の状況を評価し、シングルアイル機およびツインアイル機市場について、それぞれの市場価値(マーケットバリュー:MV)と基準価値(ベースバリュー:BV)の比率(MV・BV率)を比較しました。シングルアイル機の加重ベースの機材価値は、2020年初頭、ようやくプラスの比率の領域に戻り、バランスのとれている市場であることを示す基準価値を15%ほど上回りました。ツインアイル機も、MV・BV率が上昇して「1」に近づいており、新型コロナウイルスのパンデミックにより複数回の基準価値の減損が見られたときからは、価値が回復傾向にあることを示唆しています。

この傾向が市場にとってどのような意味を持つのかについて、Dimitroffは次のように述べています。「シングルアイル機については、必ずしも2019年の水準に戻ったわけではありません。しかし、市場は均衡状態に戻り、まだ活発化しているとは言えないにしても、今後そうなっていく傾向を見せています。そのため、ワイドボディ、ナローボディの両方になお価値上昇の余地があることは間違いないでしょう。」

機材価値とリース料ともに上昇傾向が続いています。Cirium Values Analyzerのデータによると、ここ12カ月間、すべての機材クラスのフリート加重ベースの価値とリース料が増大していますが、そのほとんどのクラスが2020年1月のパンデミック前の基準点への到達に向けてまだ回復の見込みがあります。一部の例外としては、貨物専用機と新造機材タイプの価値が、再び2020年の水準を上回りつつあります。金利が高く、新造機材の供給が逼迫しているため、中・低機齢の機材のリース料は、価値よりも上昇の可能性を秘めています。


■今後の見通し
Dimitroffは今後の見通しについて次のように述べています。「主に供給が制限されていることから、価格とリース料にさらに伸びる余地が生じており、明るい材料になっています。また、新造機の生産規模は3年近くの間、非常に低い水準で推移しています。つまり、かなり長い期間市場からの機材供給が抑えられてきたことになり、それが既により新しい機材や一部の中古機の価値を高めているのです。サプライチェーンの混乱が続く中、メーカーはパンデミック前の生産水準に達することができておらず、それによる供給面の制約も、リース料の回復を後押しすることになるでしょう。」

現在、中国市場の再開により需要が回復しており、機材の価値とリース料も押し上げられています。2023年は、アジア太平洋地域を中心にツインアイル機の市況が引き続き回復すると予想されます。主要な長距離路線市場では、アジア太平洋地域は不可欠な存在であることから、ツインアイル機の高い需要があります。もしアジア太平洋地域が予想通り回復すると、ツインアイル機の価値も大きく回復する見込みです。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/346333/LL_img_346333_1.png
リリース内グラフ

■航空機ファイナンスに関する展望の詳細
需要回復やオペレーティングリースなどその他の情報についてはこちら( https://www.cirium.com/jp/thoughtcloud/new-year-resolutions-2023-webinar-takeaways-ascend-by-cirium/ )から確認可能です。


■Ciriumについて
Ciriumは、詳細なデータと精緻な分析を組み合わせて、世界の最新情勢を読み解きます。航空業界における数十年の経験から培ったインサイトを提供し、特に旅行会社、航空機メーカー、空港、航空会社、金融機関が論理的で十分な情報に基づいた意思決定を行えるよう支援し、収益の増大や顧客体験の向上を促進します。Ciriumは、世界中の専門家やビジネス顧客向けに情報をベースとした分析と意思決定ツールを提供する企業であるRELX( https://www.relx.com/ )の一部です。RELX PLCの株式は、ロンドン、アムステルダム、ニューヨークの各株式市場において、ロンドン:REL、アムステルダム:REN、ニューヨーク:RELXのティッカーシンボルを使用して取引されています。

詳しくは、Linkedin( https://www.linkedin.com/showcase/cirium-japan )またはTwitter( https://twitter.com/cirium?s=20 )でCiriumの更新情報をフォローしていただくか、Ciriumのウェブサイト( https://www.cirium.com/jp/ )をご覧ください。
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