川内倫子《無題》(シリーズ〈4%〉より) 2011
川内倫子《無題》(シリーズ〈M/E〉より) 2020
川内倫子《無題》(シリーズ〈M/E〉より) 2019
川内倫子《無題》(シリーズ〈4%〉より) 2012
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/339260/LL_img_339260_1.jpg
川内倫子《無題》(シリーズ〈4%〉より) 2011
◆本展について
川内倫子は1972年に滋賀県で生まれ、4歳までは滋賀で、その後は大阪で育ちました。川内の写真は柔らかい光をはらんだ独特の淡い色調を特徴とし、初期から一貫して人間や動物、あらゆる生命がもつ神秘や輝き、儚さ、力強さを撮り続けています。川内のまなざしは、身の回りの家族や植物、動物といった存在から、火山や氷河といった壮大な自然に対してまで等しく注がれています。日常にある儚くささやかな対象と、長い時を経て形成される大地の営みとが、独自の感覚でつながり、同じ生命の輝きを放っているところに、川内の作品世界の大きな魅力があるといえます。
タイトルでもある〈M/E〉は、本展のメインとなる2019年以降に撮影された新作のシリーズです。〈M/E〉とは、「母(Mother)」、「地球(Earth)」の頭文字であり、続けて読むと「母なる大地(Mother Earth)」、そして「私(Me)」でもあります。アイスランドや北海道で撮影した火山や流氷と、コロナ禍で撮影された日常の風景とは、一見するとかけ離れた無関係のものに思えますが、どちらもわたしたちの住む地球の上でおこっており、川内の写真はそこにある繋がりを意識させます。本展は、人間の命の営みや自然との関係についてあらためて問い直す機会となることでしょう。
川内は写真集『うたたね』、『花火』(リトルモア、2001)の2冊で第27回木村伊兵衛写真賞を受賞し、今日まで精力的に写真集の刊行や個展の開催を行ってきました。2022年11月には、国際的な写真賞であるSony World Photography Award 2023特別功労賞を日本人としてはじめて受賞しています。
本展は、国内では6年ぶり、そして故郷である滋賀でははじめての大規模個展です。この10年の活動に焦点を当て、未発表作品を織り交ぜながら川内の作品の本質に迫ります。
◆見どころ
1:故郷の滋賀でははじめての大規模個展
国内では6年ぶり、そして故郷である滋賀でははじめてとなる大規模個展です。この10年の活動に焦点を当て、未発表作品を織り交ぜながら川内の作品の本質に迫ります。
2:国内外で活躍する注目の作家
川内倫子は、デビュー作で写真界の芥川賞とも称される木村伊兵衛写真賞を受賞。2022年11月には、国際的な写真賞であるSony World Photography Award 2023特別功労賞を日本人ではじめて受賞するなど、国内外で高い評価を受けています。
3:写真にとどまらない表現
川内は、写真にとどまらず、これまでも映像作品の発表や文章の執筆を行ってきました。本展でも、写真に加え、映像作品やインスタレーションなど多彩な表現を展示します。
4:建築家 中山英之による会場デザイン
本展は、中山英之建築設計事務所が会場デザインを手がけます。川内の「自分が作品を制作する際に感じた感覚や経験を、展示空間において観賞者と共有したい」という想いに応えた空間が作り上げられます。
5:西日本では当館が唯一の開催
本展は、東京オペラシティアートギャラリー(2022年12月18日(日)までの開催)と当館の2館を巡回します。西日本では、当館が唯一の開催となります。
6:常設展でも特集展示「川内倫子と滋賀」を開催
本展の開催に合わせ、川内の作品の中でも特に滋賀との関わりの深いものを特集展示する「川内倫子と滋賀」を開催します。この特集展示では、川内が撮り続けた甲賀市の福祉施設「やまなみ工房」の作家たちの作品を川内の作品と同じ空間で展示します。
◆開催概要
会期 :2023年1月21日(土)~3月26日(日)
開場時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日 :月曜日
会場 :滋賀県立美術館 展示室3
料金 :一般1,300円(1,100円)、高大生900円(700円)、小中生700円(500円)
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方は無料
※同時開催中の常設展もご覧いただけます
※年額2,400円(一般)で何度でも観覧いただけるお得な年間パス(滋賀県美メンバーズ)入会受付中
◆関連イベント
[学芸員によるギャラリートーク]
2023年1月29日(日)、3月5日(日)※当日先着順
[講演会 光と闇の連なりをめぐって]
2023年2月12日(日)※事前申込制
講師:篠原雅武(哲学者、京都大学特定准教授)
[たいけんびじゅつかん(子ども向けワークショップ)]
2023年2月26日(日)※事前申込制
[写真とピアノによるセッションライブ]
2023年3月18日(土)※事前申込制
出演:川内倫子、haruka nakamura(音楽家)
[滋賀県美メンバーズ限定イベント「川内倫子 スペシャル・ギャラリートーク」]
2023年1月21日(土)※事前申込制
解説者:川内倫子、当館担当学芸員
※それぞれのイベントは都合により、内容・日時等が変更になる場合があります。
イベントの詳細や最新情報は当館HP等で御確認ください。
◆ご来館のみなさまへのお願い
滋賀県立美術館では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、安全に配慮した取り組みを行っています。
・発熱や咳などの症状がある方、体調がすぐれない方はご来館をお控えください。
・入館にあたり、マスクの持参、着用、こまめな手洗い、消毒、来館者同士の距離の確保にご協力ください。
展覧会については、感染症拡大防止対策のため、やむを得ず延期・中止する場合がございます。実施スケジュールや、詳細に関しましては、滋賀県立美術館のウェブサイト( https://www.shigamuseum.jp/ )をご確認ください。
◆問い合わせ先
滋賀県立美術館
〒520-2122 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
TEL : 077-543-2111(電話受付時間 8:30~17:15)
HP : https://www.shigamuseum.jp/
アクセス: JR瀬田駅から帝産バスに乗り換え「県立図書館・美術館前」または
「文化ゾーン前」で下車、徒歩約5分