結婚相談所マリーミー代表:植草 美幸
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結婚相談所マリーミー代表:植草 美幸
■結婚相談所では、「宗教」「持病」等の開示は必須ではない
安倍元首相の銃撃事件以降、宗教に関する報道が増え、婚活現場でもセンシティブになる方が増えています。今まで気にしなかった方からも、「お相手が特定の宗教に入っているかどうかを確認したい」という声をよく聞くようになりました。
結婚相談所は、プロフィールで個人情報をしっかりと確認できることがメリットですが、宗教や持病についてはプロフィールへの記載は必須ではありません。以前は宗教欄がありましたが、2020年に削除されました。理由として、結婚相談所は加入連盟のシステムを使ってマッチングを行う場合が多いので、プロフィールは顔写真と共に連盟のシステムに公開されます。そうなると、全国の会員が自由に閲覧できるため、個人情報保護の観点から削除されたのです。
ですから、昨今の報道で結婚を考えているお相手が特定の宗教に入っているのかどうか不安になり、縁談を進めるべきか悩む方も少なくありません。もちろん信仰は自由で尊重すべきものですし、宗教をお持ちの方が悪いというつもりは全くありませんが、望まないのに信仰を強要されたり、考え方の違いが後から問題になることは起こりうることなので、宗教の有無は結婚前の大きな見極めポイントであることは間違いありません。
またコロナ禍を経て、軽度の「鬱」や「適応障害」の症状が出た方から、「交際相手に打ち明けた方がいいですか?」というご相談も頂いています。こういった持病の有無等についても、やはり後からトラブルにならないように、結婚前にお互いに確認しておくことが必要です。
■お相手に聞いたり打ち明ける、ベストなタイミング
当社マリーミーでは、会員1人1人に対し、徹底的にヒアリングをしてお相手選びをサポートしています。例えばご両親やご兄弟を含めた家庭環境、小さい頃からどういう教育方針で育ったか、部活動はやっていたか、学歴や努力したことや過去の恋愛経験、将来はどんな結婚生活を送りたいかまで、できる限りの情報を最初のカウンセリングでしっかりお聞きします。その中で、宗教や持病を打ち明けられることもあります。守秘義務がありますから、そのすべてをその後のお相手に私達から伝えることはしませんが、重要だと思われる事柄については、真剣交際(お互い1人に絞って結婚を前提にお付き合いすること)に入る前にお相手に打ち明けることをおすすめしています。
またお相手について、何か聞きたいことがあるという場合も、同じく真剣交際の前に聞いてみることがおすすめです。お見合いや初めてのデートで聞いても構いませんが、多少ぶしつけな印象もあるため、複数の候補者とデートをしている仮交際の間柄で、通常の会話の中で聞いてみることがベスト。
例えば宗教であれば、「最近、宗教関連の報道が多いので確認ですが、私や親には特定の信仰はありません。お葬式は仏教で、お盆には墓参りをする程度。あなたはどうですか?」という風に、自分のことをお伝えしてからお相手に聞くのがいいでしょう。
また持病については、例えばがんのように治療を終えて完治と言われているものや、多くの女性が持っていると言われるような婦人科系疾患などもありますが、「結婚相手として長い人生を共に歩もうとするお相手に、何も伝えないのは心苦しい」と思う方も多く、お見合い初日に自分から伝えてしまう方もいます。ただ、お相手の人柄が分かる前にマイナスな面だけ伝えられたり、知識がない中で「宗教」や「病名」を伝えられると、必要以上に不安に思ったり引いてしまうもの。だからこそ、こういうデリケートな問題は、少し関係性が出来て来た段階で、誠実ではあるけれども警戒心を持たれすぎないように説明しながら伝え合うことが大切です。
こういった問題は正直大変難しく、打ち明けて破談になった例も、逆に「正直に伝えてくれたからこそ結婚したいと思った」とうまくいく例もあります。同じことを伝えるにしても、1人ずつの性格や人柄に合わせて伝え方やタイミングを変える必要もあり、何よりも誠実にお相手に向き合おうという気持ちを持って、話し合うということが第一歩です。
今後も結婚相談所マリーミーは、その時々の結婚に対する考え方の変化にともない、時代に合ったアドバイスを行ってまいります。
◆結婚相談所マリーミー代表:植草 美幸(うえくさ・みゆき) 経歴
婚活アドバイザー、株式会社エムエスピー代表取締役。 https://marrymeweb.com/
2009年、結婚相談所マリーミーをスタートして以来、12年間にわたり年間約1,000組にアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を誇る。著書も『ドキュメント 「婚活」サバイバル』など多数。
(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。