サンヨープレジャーグループ×鳴門教育大学
※啓発冊子 「避難所における子どもへの対応」
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サンヨープレジャーグループ×鳴門教育大学
三者は、これまでも、「遊びと学び」をテーマに、2008年度より共同研究を実施しており、その研究成果として玩具開発などを行なってきました。
現在これらの玩具は、教育現場などで活用されていますが、「災害発生時にも有効なのではないか」という指摘にヒントを得、2021年度は、避難所に最適な玩具や遊びの研究を行い、防災備蓄品としての玩具を紹介する「啓発冊子」(※)を刊行しました(2022年2月 作成部数1,000部)。
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※啓発冊子 「避難所における子どもへの対応」
そして今年度からは「災害発生時での子どもの居場所づくりはどうあるべきか」に研究内容を特化し、2022年度から3ヵ年をかけた本格的な研究をスタートしました。
今後は、避難所における子どもへの対応に着目し、教職員や地域住民など支援者の対応のあり方を最適化するため、避難所での遊び場の設定考察や、遊び支援の方法についての研究、アンケート調査などを進め、避難所における子どもの居場所づくりの運営マニュアルを考察し、策定する予定です。
なお、この研究は、「学校避難所における子どもの遊びの開発と対応方略の最適化について(研究代表者:鳴門教育大学 阪根 健二特命教授:研究費総額1,040千円)」として文部科学省の「科学研究費助成事業」の基盤研究(C)にも採択されました。
毎年のように起こる自然災害での被災に加え、昨今では、戦災による避難者もその多くが子どもであり、被災した子どもの心のケアに支援者が苦慮していることが報道されています。
国の科学研究費が民間の共同研究の学術性を高め、その成果が国内外へと広く「被災時の避難所における子どもの居場所」を確保していく助けになっていくことが、期待されています。
サンヨープレジャーグループは、経営理念である『こどもの成長生活をより笑顔に、家族の心をより豊に、人と人のコミュニケーションをより楽しく』を実現するため、「Smile & Heart」をビジョンに掲げ、事業活動を通じた社会課題解決に取り組んでいます。これからも産学の垣根を越え、持続可能な社会の実現に引き続き取り組んでまいります。
■背景
災害が発生すると学校を含め地域施設が避難所となります。
すぐに課題となるのが、被災後の子どもの対応です。
避難所は、被災者には重要な拠点となる一方で、学校は休校状態となり、子どもたちの行き場がなくなります。
そのため、ストレスを溜める子どもが増え、心身に変調をきたすこともありますが、これはコロナ禍で指摘されていた点と同様です。
これまでの避難所においては、「子どもが騒ぐ・子どもが泣く」、「ストレスを抱えている子どもがいる」という報告があり、心のケアが必要であると指摘されています。
また、復旧や復興において、その間、子どもの面倒は誰がみるのかという問題も発生していました。
被災後は、子どもに目を向ける余裕がなく、後回しになる傾向があり、子どもの居場所もなくなるのです。
そこで、何らかの遊びなどで発散させ、居場所(遊び場など)をつくってあげることが有効な手段となるのですが、避難所となった施設では、音の問題や場の確保も困難な状況になり、遊び場となるはずだった運動場や広場も、自動車の出入りが激しくなったり、遊具なども事故防止のため使用禁止になったりすることもあり、結局、各自に任せられてきました。
遊びは、年齢に関わらず、居場所づくりの重要な要素であり、この保証は欠かせないのですが、それに関する研究や実証は、実学的であるため、これまで研究課題になりにくい背景がありました。
そこで本研究では、避難所における子どもへの対応に着目し、教職員や地域の住民(支援者)のあり方(対応)について最適化するため、『避難所における子どもの居場所について』の研究を行うこととしました。
*冊子ダウンロード先: http://sakane.g2.xrea.com/mysite1/hinannsyo1.pdf