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こんにゃく由来セラミドのヒト脳内アミロイドβ蓄積抑制効果を検証 アルツハイマー病などによる認知機能低下の抑制に期待! ―第75回日本栄養・食糧学会大会にて発表―



こんにゃく芋イメージ


試験の流れ


変化量有意差グラフ

株式会社ダイセル(本社:大阪市北区)は、北海道大学(北海道札幌市)および北海道情報大学(北海道江別市)との共同研究により、当社が開発した健康食品素材であるこんにゃく由来グルコシルセラミドの摂取がヒト脳内アミロイドβ蓄積を予防し、アルツハイマー病などによる認知機能の低下を抑制・維持できる可能性があることを確認いたしました。なお、今回の研究成果は、2021年7月3日(土)~4日(日)に開催された「第75回日本栄養・食糧学会大会」(一般演題B-23)にて発表いたしました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/265944/LL_img_265944_1.jpg
こんにゃく芋イメージ

■研究の背景・目的
アルツハイマー病などの認知機能の低下を引き起こす進行性の疾患は、アミロイドβと呼ばれるタンパク質が脳細胞外に蓄積することが原因と言われています。これまでの研究では、こんにゃく由来グルコシルセラミドをアルツハイマー病モデルマウスに経口投与することで、アミロイドβクリアランス効果を保持する神経由来エクソソームが増加し、脳内アミロイドβ蓄積が抑制されることが明らかになっていました。そしてこのたび、ヒトが経口摂取した場合での効果を検証するため、北海道大学および北海道情報大学との共同研究においてプラセボ対照ランダム化二重盲検試験を実施いたしました。

なお、本研究に用いたこんにゃく由来グルコシルセラミドは、皮膚の保湿・バリア機能を高める機能性食品素材として販売している原料で、板こんにゃくの製造時に廃棄される「飛び粉」から抽出製造するサステナブルな原料です。
グルコシルセラミドは、多くの植物に含まれていますが、小麦胚芽や米ぬかなどに比べ、こんにゃく芋の飛び粉抽出物はセラミド含有量が高いことがわかっています。


■研究の内容と結果
試験期間を24週間とし、60歳以上80歳未満の被験者20名(平均70.1歳)をプラセボ食品群10名と被験食品群10名に構成し、プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験を行いました。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/265944/LL_img_265944_2.jpg
試験の流れ

それぞれの群にプラセボ食品またこんにゃく由来グルコシルセラミド5.4mgを含む被験食品を摂取いただき、0週、12週、24週に血中アミロイドβバイオマーカー値の測定を実施したところ、被験食品群において、0週目との比較で12週目に有意な低値を示しました。さらに層別解析を行ったところ、アミロイドβバイオマーカー値が相対的に低めの集団においては、摂取12週後、24週後において被験食品群の変化量がプラセボ食品群より有意に低値を示しました。

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/265944/LL_img_265944_3.jpg
変化量有意差グラフ

■今後の研究開発について
今後、さらなるヒト介入試験を進め、認知機能分野における機能性素材の開発に取り組み、人々の健康長寿に役立つ製品を提供してまいります。
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