2020年の世界早産児デーのために作成されたポスター
アンケート調査:家族会の全国ネットワークの有用性について
全国には関連する複数の家族会がありましたが、すべての家族の方々や家族会同士を繋ぐネットワークは今まで存在せず、日本で初めての組織となります。
公式サイトの開設により、世界各国のさまざまな方や組織と繋がることで互いに協力し合い、医療と社会支援の課題を明確化し、社会資源の活用、連携・協働、開発が可能となります。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/260365/LL_img_260365_1.jpg
2020年の世界早産児デーのために作成されたポスター
日本NICU家族会機構(JOIN)公式サイト: https://www.join.or.jp/
■NICUに入院する子どものための家族会について
生まれた赤ちゃんの約10人に1人は出生体重が2,500g未満の低出生体重児で、出生後に新生児集中治療が必要なためNICUに入院になることもあります。日本の周産期医療の治療成績は世界トップクラスで、体重1,000グラム未満で出生した超低出生体重児であってもその救命率は高く、約90%がNICUから退院していきます。しかしながら、NICUの入院期間は長く通常1か月以上必要で、6か月以上となることも稀ではありません。
NICUに入院する子どもは重症な新生児が多いため高度な医療が必要で、その家族の不安に対する精神的支援も重要です。さらに、NICU退院後の子どもの成長発達は様々なため、長期フォローアップと養育する家族への社会的支援が必要となります。NICUに入院する新生児とその家族の負担は大変重く、第三者からの継続した支援が必要です。
しかし現状は、負担を背負う家族の声が医療機関や行政の対応に十分に反映されているとは言えず、医療提供や家族支援には多くの改善の余地があります。一方、海外では古くから全国規模のNICU入院児の家族会が存在し、行政、地域、医療機関、企業等への働きかけなどを通して、医療提供と社会的支援の向上に寄与しています。
日本NICU家族会機構(JOIN)は、全国の子ども(特にNICUに入院する子ども)と家族、および関連する家族会とネットワークを構築し、家族支援と医療の質の向上のために力を合わせます。
■日本における家族会の全国ネットワークの需要について
2つのアンケート調査(1:医療機関対象、有効回答約400、2018年実施/2:家族会対象、有効回答約40、2020年実施)のいずれにおいても、80%以上の医療機関と家族会が家族同士の全国ネットワークが、社会的支援や長期フォローアップに有用だと回答しました。
日本NICU家族会機構(JOIN)はこれらの期待に応えるべく、NICUに入院する子どもと家族に寄り添い、支え合う社会の実現を共に目指すことを目的とし、設立されました。
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アンケート調査:家族会の全国ネットワークの有用性について
日本NICU家族会機構(JOIN)では、関連する家族などだけでなく、“子どもの命を救い家族を支えたい”という同じ気持ちを持つ方であればどなたでも国内外から公式サイトにて参加と応援が可能です。互いに協力し合い、行政や企業などに働きかけることで社会の向上に取り組んでいただける方が増えるよう、活動を続けてまいります。
※1 有光威志、志水里瑛子、楠田聡、「NICUを退院した児と家族の会に関する全国調査」第64回日本新生児成育医学会、SHIROYAMA HOTEL kagoshima(鹿児島県鹿児島市)、2019年11月27~29日
※2 未発表データ
[参考]
世界早産児デー:「世界早産デー(11月17日)」は、世界的に早産についての認識を高めるために、2008年にヨーロッパの患者家族会が始めたものです。マーチ・オブ・ダイムズなど100カ国以上の個人や組織が、活動や特別イベントに参加しています。
■日本NICU家族会機構(JOIN)
代表:楠田聡、有光威志
https://www.join.or.jp/