消毒用スプレーボトル
図1.新たに開発したプラズマ装置での処理の様子
図2.金属ボトル用大気圧プラズマ処理装置
消毒用スプレーボトル(1)
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/255398/LL_img_255398_1.png
消毒用スプレーボトル
https://bit.ly/3mJlbX0
釣り糸の国内トップシェアメーカーである同社は、コロナ禍で人気が急上昇したアウトドアレジャーの現場をはじめ、外出先での手指消毒の機会や意識が少ないことに着目しました。そこで、携帯することで、どこでも素早く安心して手指消毒が出来るスプレーボトルの製作を行いました。同社では、糸やシートなど、あらゆる素材・形状の物体に最適化したプラズマを作り出す技術を生かして、立体的で複雑な形状のアルミニウム製スプレーボトルの表面に、均一で高密度なプラズマを照射する技術を開発しました。同技術を用いることで、スプレーボトルの表面に付着する細菌を殺菌・分解し、更には活性化した表面で化学反応を引き起こすことで、抗菌性を有する化合物を強固に固定しました。
殺菌・抗菌加工したスプレーボトルは、社員が抵抗感なく持ち運べ、常に使用がしやすい様に、デザイン性を持たせました。社員一人一人の“ニューノーマル”へ対応すると共に、SDGsや、エンゲージメントを向上させる取り組みとして推進しています。また、社内のみならず来客へもスプレーボトルを提供する事で、コロナ対策に尽力しています。2020年8月より配布を開始し、これまでに累計500個以上を配布しました。
同技術は、繊維加工などの工業用途のみならず、プラズマによる殺菌や抗菌加工が期待される医療・福祉・環境・食品・農林水産分野などへの応用が期待されます。また、製品としてもオリジナルのマグボトルを販売した実績もあります。
特許第5946119号/特許第6089378号/特許第6224139号/特許第4611409号
(1)本活動の意義
新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりにより、3密を避ける行動やマスクの着用、こまめな手洗いや手指消毒などが“ニューノーマル(新しい生活様式)”として定着しつつあります。今後は、消毒液を【携帯】して【適切に活用する】事が“ニューノーマル”では必須となると考えられます。
人は1時間に平均で23回も顔に手が触れるという統計もあります。顔に触れた手に菌が付着していれば、眼や鼻、口などの粘膜を通して感染する可能性が高まります。そのため、こまめな手洗いと手指の消毒が必要ですが、外出先で毎回都合よく消毒液が設置されているとは限りません。特に、アウトドアレジャーのフィールドでは、消毒液を用意し携帯することは必須です。そこで、株式会社サンラインでは消毒液を携帯する為のスプレーボトルを製作し、社員に配布することにしました。社員の“ニューノーマル”へ対応すると共に、SDGs(3,9,12)への貢献や、エンゲージメントを向上する取り組みとして推進します。
(2)開発
株式会社サンラインは国内トップシェアの釣り糸メーカーです。2010年に東京工業大学と同社が共同開発した独自技術「プラズマライズ(大気圧低温プラズマ技術)」は、あらゆる形状・素材の物体に最適化したプラズマを作り出し、物質表面を自由自在に改質する技術です。同社では、繊維などに対しプラズマを照射することで、親水性や撥水性、塗装性や接着性などの特性を付与・向上してきました。近年では、水(液体)の殺菌技術を開発しました。同技術の活用範囲を広げるべく、医療・環境・福祉・食品・農業など、工業以外の他分野にも進出を検討しています。
全国で新型コロナ感染症の患者が増加していた2020年3月から、独自技術「プラズマライズ」を活用したコロナ対策の検討を行い、アルミニウム製スプレーボトルの表面を殺菌・抗菌加工する技術の開発に着手しました。
プラズマライズは、直径数10μm~数 mmの繊維(融点:135~260℃)を、低温かつ放電損傷なく連続処理する技術に加え、希ガス以外の酸素や二酸化炭素などをプラズマ化することは勿論の事、複数種類のガスを混合したものをプラズマ化することが出来ます。また、複雑な形状でも平面・曲面問わず自由に処理が可能で、プラズマを自由にカスタマイズすることが出来ます。この技術を応用して、ボトルの様な複雑な形状をしているモノへの殺菌・抗菌加工を可能にしました。(図1.新たに開発したプラズマ装置での処理の様子)
プラズマが照射されたボトルの表面では、付着する細菌はすみやかに殺菌され、やがて分解されます。さらに、抗菌性を有する化合物を強固に固定化することで、使用時に飛沫などにより付着する菌やウイルスを不活性化します。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/255398/LL_img_255398_2.png
図1.新たに開発したプラズマ装置での処理の様子
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/255398/LL_img_255398_3.png
図2.金属ボトル用大気圧プラズマ処理装置
(3)取り組み内容
社員の“ニューノーマル(新しい生活様式)”へ対応すべく、独自技術「プラズマライズ(大気圧低温プラズマ技術)」を活用して携帯用スプレーボトルを製造しました。2020年8月には150個以上を製造・配布しました。さらに、2020年10月には400個を追加製造し配布しました。
スプレーボトルを殺菌・抗菌加工することで、菌が付着した手でボトルに触れても、ボトルを清潔に保つことが出来るので、消毒した後の手で再度ボトルに触れても安心できます。殺菌・抗菌加工したスプレーボトルは、社員が抵抗感なく持ち運べ、常に使用がしやすい様に、デザイン性を持たせました。社員一人一人の“ニューノーマル”へ対応すると共に、SDGsや、エンゲージメントを向上させる取り組みとして推進します。また、社内のみならず来客へも“ニューノーマル”へ対応するべく、スプレーボトルを提供する事でコロナ対策に尽力しています。
また、今回の取り組みは【安全衛生活動】【プラズマ技術革新の基盤づくり】【再利用可能な消毒用携帯ボトル】にあたり、SDG 3、9、12番に該当します。
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消毒用スプレーボトル(1)
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消毒用スプレーボトル(2)
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消毒用スプレーボトル(3)
(4)展望
新型コロナウイルスが流行する中、アウトドアの釣りがブームとなりました。そこで、アウトドアでも安心して活用できるよう本技術と同様のプラズマを用いてマグボトルの表面を抗菌加工し、2021年度の釣りフェスタ及びフィッシングショーにてオリジナル抗菌マグボトルの販売実績もあります。この、オリジナル抗菌マグボトルは当社の中でも注目を集める1商品となりました。
ニューノーマル時代では、抗菌加工が注目を集めています。そこでプラズマによる殺菌や抗菌加工が期待される医療・福祉・環境・食品・農林水産分野などへの応用が今後期待される中で、今回のプラズマ技術を応用したスプレーボトルや、マグボトルの取り組みは今後に繋がる一歩と考えています。
画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/255398/LL_img_255398_7.jpg
オリジナルマグボトル(1)
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オリジナルマグボトル(2)
■会社概要
会社名 : 株式会社サンライン
所在地 : (本社)山口県岩国市玖珂町1600-21
代表者 : 代表取締役 中野 郁夫
設立 : 1977年(昭和52年)8月8日
資本金 : 9,600万円
事業内容: レジャー用及び水産業務用釣り糸の製造・加工・販売/
産業資材用途モノフィラメントの製造・加工販売/
各種釣具の仕入・販売/
大気圧プラズマ技術を応用した表面改質加工
URL : https://sunline.co.jp/