実施期間についてのアンケート
実施時間についてのアンケート
マルチSNS相談窓口プラットフォーム「つながる相談」
(画面イメージ)管理者はダッシュボード画面から各オペレータの相談状況などを確認できます
1. 事業の趣旨
近年、多くの若者が、SNSを主なコミュニケーション手段として用いる中、いじめ等の様々な悩みを抱える児童生徒からの相談を受け付けるSNS相談を全国に普及させることが喫緊の課題である。このため、各自治体におけるSNS等を活用した相談体制の構築に対する支援に加え、一つの拠点に、複数の自治体が参画し、広域によるスケールメリットを活用した効果的・効率的な相談体制の仕組みについて、その成果・課題等を検証するための調査研究を実施するものです。
2. 実施概要
[1]研究の実施背景
悩み相談から趣味の話まで、さまざまなことをSNS上で会話する傾向がある中学・高校生。趣味でつながった相手により誘い出される事件も発生していることから、子供の「話したい」という欲求の多様性が見えてきています。
弊社は2019年度も文部科学省「SNS等を活用した相談体制の在り方に関する調査研究」の実施事業者に採択され、SNS相談に関する相談体制や運営など、さまざまな点について調査研究を実施いたしました。
2019年度実施のSNS相談においては、「死にたい」と思うほどの深刻な悩みから思春期特有の悩みまで、多種多様な相談が寄せられました。単に「話がしたい」という相談者も少なくなく、「自分の話したいことに興味を持つ人が身近にいない」「リアルに知っている友達には話しづらい(話せない)」「リアルな会話が苦手」等、その理由はさまざまであるものの、一様に「話せる相手が欲しい」と悩んでいました。こういった“話し相手をSNSに求める”傾向が、昨今増え続けている「SNSで知り合った人による誘い出し」等につながっていると言えると考えています。
2019年度の実施により、当初課題として挙げた5項目に関し見えてきたことは次のとおりです。
(1) 期間・曜日・時間:24時間365日対応できる環境である必要はない
→次回の相談日時がわかれば、それを目標に頑張れるという声も多い
(2) SNS相談技法を習得した相談員:SNS世代の大学生(=Z世代)の活用は有効
→相談者からの信頼度も高く、共感による深い相談への移行が多かった
ただし、カウンセリングではなくピアサポートに近い
(問題解決型ではなく、寄り添い型の意味合いが強い、という意味)
(3) 深刻な心理状態にある相談者への優先対応(=緊急対応):相談前の問診により可能
→経験値が多くなればシステムに反映できるので、さらに精度が上がる
(4) できるだけ多く相談者に対応できる体制・仕組:100%対応は可能
→相談件数に対する適切な相談員の人数の割り出しは必要
(5) 端末やアプリを選ばない相談環境:プラットフォーム『つながる相談』により可能
これらを含む2019年度の結果を活かして、より具体的に、さらなる可能性と汎用性を模索したいと考え、2020年度はSNS相談に関する以下の3つのテーマを主軸に調査研究を実施したいと考えています。
【研究項目1:電話対応との有機的な連携】
本研究では、電話相談に切り替え可能であることを相談者に提案します。相談者の意思を尊重して対応を行い、相談者自ら電話相談を希望する割合、提案に対し電話相談を希望する・しない相談者の割合、それぞれの場合の相談内容や深刻度等との関連性、その後の経過等を調査・分析します。
【研究項目2:期間・日時について】
2019年度実施の結果は図のとおり。「実施期間についてのアンケート」によると、「365日対応」である必要はないことがわかります。「次の相談日」を提示することで、「それまで頑張ってみる」とプラス思考に切り替える相談者も多いことがわかりました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/220343/LL_img_220343_1.jpg
実施期間についてのアンケート
「実施時間についてのアンケート」によると「ちょうどよかった」と「もう少し遅いほうがいい」で約8割。長さ(もっと長く・短く)や時間帯(朝・夜遅く)等の要望はごく少数であることから、17:00~21:00が概ね相談しやすい時間帯と考えられます。相談対応時間外にあえて投稿し、「心の内を書く」ことで辛さを軽減するような使い方もありました。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/220343/LL_img_220343_2.jpg
実施時間についてのアンケート
この結果を考慮し、適正な相談体制の調査を行うべく、2020年度はいくつかの日程パターンで調査・検証を行います。
【研究項目3:相談員の人数について】
相談件数に対する相談員の適正人数は、2019年実施の実績を踏まえ、2020年度はこの数値を検証すべく、SNS相談を実施しながら適切な対応ができているか等も含め調査します。
[2]実施内容
3自治体合同LINE公式アカウントを用意し、一つのSNSアカウントに複数の自治体が参画し、広域によるスケールメリットを活用した効果的・効率な相談体制を研究する事業の趣旨に則った、複数自治体が合同で参画する、広域的なSNS相談アカウントによる相談を実施します。
[3]スケジュール(予定)
時期:7月下旬~8月中旬
内容:参画自治体の募集・選考審査会
3自治体を選定し、具体的なスケジュールを立てる
時期:8月中旬~下旬
内容:学校及び生徒向け案内(リーフレット・カード)を作成
時期:8月
内容:相談員研修
・SNS相談及びカウンセリング手法に関する座学
・実際のシステムを使ったロールプレイング研修
・電話への有機的な結合についての意識統一
備考:2ヶ所
講師等1~2名
時期:9月上旬~9月中旬
内容:期間(A):SNS相談開始 9/5~16(12日間連続)
備考:開始後すぐは一斉に相談が入るため、連続日(A)で実施。
その後は、適正な運営体制を調査するため、
週2(B)と週1(C)で減らして状況を見るよう実施。
時期:9月~10月
内容:期間(B):週2回×1.5か月(計12日)
9/23、27、30、10/4、7、11、14、18、21、25、28、11/1
〔自殺相談の多い水曜・不登校相談の多い日曜を予定〕
備考:開始後すぐは一斉に相談が入るため、連続日(A)で実施。
その後は、適正な運営体制を調査するため、
週2(B)と週1(C)で減らして状況を見るよう実施。
時期:11/1
内容:アンケート調査(1)の実施
備考:開始後すぐは一斉に相談が入るため、連続日(A)で実施。
その後は、適正な運営体制を調査するため、
週2(B)と週1(C)で減らして状況を見るよう実施。
時期:11月~12月中旬
内容:期間(C):週1回 11/8、15、22、29、12/6、13(計6日)
備考:開始後すぐは一斉に相談が入るため、連続日(A)で実施。
その後は、適正な運営体制を調査するため、
週2(B)と週1(C)で減らして状況を見るよう実施。
時期:12/13
内容:アンケート調査(2)の実施
時期:1月中旬
内容:結果の分析・評価および全体の取りまとめ
時期:翌1月下旬
内容:実施結果の報告・検証・評価を行う
3. 募集概要
参画するアカウント種別によって、下記応募条件を定めています。
・都道府県、政令指定都市であること。
・参画させる自治体は、文部科学省の令和2年度「SNS等を活用した相談体制の構築事業」に採択されていないこと。
・研究の趣旨に則り、実施検証・評価・報告にご協力いただけること。
・SNS相談の担当者を立て、弊社、及びSNS相談を実施するカウンセリング団体との3者間での調整を行えること。
・Web会議が可能なこと(利用ツールは問わない)
・合同アカウントによる広域相談での実施に合意いただけること(自治体個別のアカウントではありません)。
本事業採択の際に提案した手法に基づき、SNS相談を実施いたします。手法の具体的な内容については、応募自治体に個別に説明いたします。
4. 参画自治体選定の流れ
以下の流れにて、参画自治体の選定を行います。
自治体による応募フォームへの記載
▼
実施内容の詳細に関する個別説明
▼
以下に関するヒアリング(Web会議を予定)
・希望するアカウント種別の確認
・SNS相談に対する基本的な考え方
・SNS相談に関する理解
・取り組み意志
・ご協力いただける体制
▼
選定委員会による選定会議
▼
参画自治体の決定
応募フォームは以下になります。
https://forms.gle/r4WeyYtuG8PnDht97
ご興味をお持ちの自治体様は、上記応募フォームからご連絡ください。弊社担当より折り返しご連絡させていただきます。
選定までの詳細なスケジュールは以下を予定しております。
(1)募集期間(本フォーム公開期間)
2020年7月27日(月)~8月5日(水)
(2)ヒアリング期間(弊社から自治体ご担当者様へのヒアリング)
応募日~2020年8月14日(金)
(3)選定結果のご連絡
8月20日(木)までにお知らせ
※参画可能な自治体は、文部科学省の令和2年度「SNS等を活用した相談体制の構築事業」に採択されている自治体を【除く】都道府県及び指定都市となります。
5. 調査研究事業で利用する「つながる相談」について
本調査研究事業では、寄せられる相談に迅速に対応するために、弊社が提供するマルチSNS相談プラットフォーム「つながる相談」を自治体に提供いたします。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/220343/LL_img_220343_3.png
マルチSNS相談窓口プラットフォーム「つながる相談」
マルチSNS相談窓口プラットフォーム「つながる相談」
https://tsunasou.jp/
(1)「つながる相談」概要
つながる相談は相談業務に特化したクラウドサービスです。パソコン、スマートフォン、タブレットのいずれかと、ブラウザ(Chromeブラウザのみサポート)をご用意いただければご利用いただけます。LINE以外のSNSからの相談にも対応可能です。また、相談業務に求められる各種機能を備えています。2018年3月にリリースされて以来、多くの自治体・団体・企業様でご利用いただいております。
(2)主な機能
相談業務に必要となる以下の機能を備えています。
・SNS相談に特化した相談対応画面
・相談員状況の俯瞰管理
・見やすい相談履歴
・各種分析用ラベル管理
・豊富な統計データレポート
・セグメント配信
・多様な状況に応じた自動応答メッセージ
・ユーザアクションに応じたリッチメニュー切替機能
・BOT機能
https://www.atpress.ne.jp/releases/220343/img_220343_4.png
(画面イメージ)管理者はダッシュボード画面から各オペレータの相談状況などを確認できます
https://www.atpress.ne.jp/releases/220343/img_220343_5.png
(画面イメージ)相談統計データやアクセスデータ収集/レポート機能を備えています
https://www.atpress.ne.jp/releases/220343/img_220343_6.png
(画面イメージ)相談者の特徴をメモで残すことができ、過去の相談内容を確認して対応できます
(3)実績
2018年3月にリリースされて以来、多くの官公庁、自治体、団体、企業様でご利用いただいております。2018年3月1日からの1ヶ月間は厚生労働省が主導する、平成29年度自殺対策強化月間でした。メンタルヘルスの相談・教育・研究に携わる東京メンタルヘルス株式会社が「つながる相談」を採用し、SNS相談対応を実施いたしました。
その後も多くの官公庁でご利用いただいており、2019年度には厚生労働省の自殺対策SNS相談以外にも、法務省の「SNS人権相談」、内閣府の「子ども・若者総合相談センター強化推進事業」などで「つながる相談」をご利用いただいております。
自治体・団体・企業等でもSNS相談の活用が広がっており、様々な相談事業、いじめ、妊娠、DV、性暴力、子育て相談など、SNSを活用した多くの相談事業でご利用いただいております。
【会社概要】
会社名 : エースチャイルド株式会社(A’s Child Inc.)
代表者 : 代表取締役CEO 西谷 雅史
設立 : 2013年10月
所在地 : 東京都台東区浅草橋1丁目25番10号 YハヤシビルドB1F
URL : https://www.as-child.com
事業内容:
・マルチSNS相談窓口プラットフォーム『つながる相談』の開発・運用・展開
・『Filii』の開発・運用・展開
・『Filii』展開に関連する情報モラル、子どものネットセキュリティ系セミナーの開催
・『Filii』利用技術のB2B展開(データ収集/分析、レピュテーションリスクマネジメントなど)
【本件に関するお客様からのお問い合わせ】
フォーム: https://www.as-child.com/contact