図 事前トライアルの結果
“おうちdeストレス・コントロール”事前トライアルの結果
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/213918/LL_img_213918_1.jpg
図 事前トライアルの結果
【ポイント】
1. 新型コロナウイルス感染症の影響で倍増する、アスリートの不安や葛藤、苦悩、燃え尽きへの対策として開発
2. スポーツ活動再開後のモチベーションや集中力の回復を促し、ケガや体調不良を未然に防ぐ
3. マイナスのつらさを減らすだけでなく、プラス部分の増強(ゾーン・フローの理解など)にも活かせるため、コロナ収束後コンディショニングやパフォーマンス向上に役立つ
4. VR(バーチャル・リアリティ:仮想現実)空間で、パソコンやスマートフォン、タブレットを用いて、自宅でリラックスしながら参加可能
5. いわゆる机上の“お勉強”ではなく、直感的理解を可能にした新感覚のビジュアライゼーション(視覚化)プログラム
6. 複数人が参加し、ライブでの活発な質疑応答やコメントの閲覧を通じて、深い理解が得られる
7. アバターとして匿名で参加できるため、参加者同士の共感や仲間意識を育みつつ、参加者同士の気遣いからは開放
8. 事前トライアルでプログラム実施後のうつや不安の改善効果が既に証明済(図参照)
9. 開発者は日本精神神経学会学術総会“優秀発表賞”受賞の精神科専門医
【アスリートを取り巻く環境の変化】
現在、世界中で新型コロナウイルス感染症が猛威をふるい、あらゆるスポーツ大会が中止や延期となり、アスリートを取り巻く環境は一変し、様々な制限を強いられています。重要な大会や競技会が開催されず、環境的にもトレーニングや練習の機会すらままならず、スタッフやチームメイトとのコミュニケーションも不十分となり、先の見通しすらたたないこの現状は、アスリート人生に関わる重大局面であることは言うまでもありません。このような状況への戸惑いや苦悩が積み重なる中で、睡眠や食欲のバランスが崩れ、フィジカルやメンタルのコンディションが悪化していく、悪循環がすでに生じています。
国際プロサッカー選手会(FIFPro)が3~4月に1,602人(男子1,134、女子468)を対象に行った調査では、うつ病の症状は男子13%、女子22%、不安障害の症状は男子16%、女子18%でした。これは2019年12月~翌年1月の調査時に比べて倍増しており、憂慮すべき事態であると警鐘が鳴らされています。また、国連も5月13日に新型コロナウイルスの世界的流行がメンタルヘルスの危機をもたらすと警告し、加盟国に対策の必要性を提言しています。しかし、我が国のメンタルヘルスは、心理専門家によるカウンセリングが公的制度化されていないなど、心理社会的なサービスが必要な方に充分に提供されていないという課題を抱えています。
ましてや、アスリート向けとなると大都市にいる一部のアスリートやトップアスリート以外には、そのような機会やサポート体制は殆どないと言っても過言ではありません。こうした状況において、アスリート自身がストレスへの正しい対処法やスキルを身に付け、“メンタル不調“や“コロナうつ”に対応するためのメンタルヘルスが強く求められています。
【プログラムの内容】
毎週木曜日、20時から21時までの1時間、「VRで学ぶ、“おうちdeストレス・コントロール―アスリート*エディション―”」プログラムです。プログラムは解説(30分)と質疑応答(30分)から構成されています。一話完結型の全6回シリーズで、以下のような特徴があります。
(1) アスリート向けのストレス対処プログラム
新型コロナウイルス感染症の影響で倍増する、アスリートの不安や苦悩、燃え尽きへの対策(予防や回復)を「感情コントロールは“単なる技術”」という行動科学的な知見に基づいて開発されたプログラムです。
(2) 自宅で参加
「VRで学ぶ、“おうちdeストレス・コントロール”」プログラムは、VR空間において、オンラインで参加するため、わざわざ“通う”必要がなく、パソコンやスマートフォン、タブレット、VRゴーグルを使って、誰もがどこからでも気軽に参加できます。
(3) コロナ収束後のコンディショニングにまで生かせる
こころのメカニズムを知ることで、マイナスのつらさをやわらげるだけでなく、プラス部分の増強(ゾーン[フロー]の理解など)にも活かせるため、コロナ収束後のコンディショニングに役立ちます。メンタル疾患の方以外を対象にしていますが、通院中の方にも効果は期待されます(但し、その場合には主治医からの許可が必要です)。
(4) ビジュアライゼーション(視覚化)
プログラムは、豊富な臨床経験に基づいて熟成されたコンテンツの直感的理解を重視した、最先端の“ビジュアライゼーション・ラーニング”のテクニックを駆使して作られています。
(5)双方向のコミュニケーション
エビデンスに基づく行動科学の専門家である精神科専門医、宗医師がバーチャル・キャラクターとして登場し、ライブ解説を中継します。解説後には、アバターとして参加するみなさんと宗医師の質疑応答や参加者同士のインタラクティブなディスカッションが行われるため、一層、理解が深められます。
(6) 複数人数が参加
一度に何人ものがライブで参加するため、多くの方に参加の機会が提供される上、自分だけがつらいのではないという安心感を得られ、参加者同士の仲間意識が育まれます。
(7) 匿名
匿名なので恥ずかしさを感じることなく、質問したり、ディスカッションに参加することができます。リアルでのグループセラピーではストレスとなりがちなプライバシーの問題や参加者同士の対人トラブルなどからも守られます。
【開発者の紹介】
開発を務める宗医師は、2005年からうつ病治療の臨床現場にICTを取り入れる研究活動に着手しており、我が国で初めて、会社員に対する完全自習型eラーニングプログラム実施後のうつ改善効果を示し、2017年には経済産業省の支援により世界初の人工知能によるインタラクティブ機能付き完全自習型eラーニングのうつ改善効果を証明し、日本精神神経学会学術総会の優秀発表賞を受賞しています。
【プログラムの目的】
今回はVRというテクノロジーを用いて、診察室ではなくVR空間でエビデンスに基づいた心理学的なアプローチをわかりやすく伝えるために開発された、最新のストレスマネジメントを広く普及させることを目指して計画されました。当プログラムは、効果を検証した後、2020年内での実用化を目指しています。
【これまでに実証されている効果】
VRで活用されるストレスマネジメント・プログラムは、宗医師が講師(非常勤)を務める應義塾大学病院精神・神経科における精神疾患患者さん向けの入院・外来治療プログラムとして開発され、5年間にわたり提供されていたものを一般向けに改変したものです。
本プログラムのうつの改善効果については、2020年2~3月に実施された事前トライアルで効果検証を終えています。実際には、コロナで自粛ムードの中、在宅ワークを中心とした全国の会社員16名(うち1名は海外から参加)に対して、週1回1時間のセッションが全6回にわたって実施されました。プログラムを実施した後、うつの改善効果が証明されました(図参照)。
【世界発の取り組み】
VR空間を活用したインタラクティブなライブ解説中継によるストレスマネジメント・プログラムは日本はもちろん、諸外国でも例がありません。また、一度に100人を超える大規模集団への心理グループセラピー実践に関する効果報告もありません。「VRで学ぶ、“おうちdeストレス・コントロールーアスリート*エディッションー”」が実用化されれば、専門家による最先端の心理学的アプローチを、大勢の人々が全国どこでもリーズナブルに受けることができ、そのベネフィットを誰もが共有できるようになります。
【「VRで学ぶ、“おうちdeストレス・コントロール―アスリート*エディション―”」参加者募集】
■対象
定員30名 以下に該当する方
・競技団体に所属している16歳以上のアスリート(プロ・アマは問わない)。
※学生可 ※未成年は親権者の同意が必要です。
・日本語が理解でき、うつや不安、イライラ、焦りといった感情コントロールで問題を抱えて困っている。
・パソコン(WindowsもしくはiOS)やスマートフォン、タブレット、VRゴーグルなどでインターネットが使用できる。
※現在、メンタルヘルスの問題のために通院中の方や既にメンタルトレーニングを受けている方は、安全な参加が可能と主治医やコーチからの承諾を得ていただければ参加可能です(相乗効果も期待されます)。
■参加費
登録料3,000円(税込)(全6回コース)
■プログラム実施期間
2020年6月~7月(予定)
■詳細/参加申し込み先
URL: http://v-sensei.com/athlete/
■本プログラムに関する問い合わせ
上記、URLウェブサイト内の問い合わせフォームをご利用ください。
*現在アスリートでない一般の方には、無料で参加できる、「VR(バーチャル・リアリティ)で学ぶ、“おうちdeストレスマネジメント”」のトライアル・モニター募集も行っております。
□詳細/参加申し込み先は、以下となっております。奮ってご参加いただけましたら幸いです。
URL(一般向け): https://v-sensei.com/202004/
【用語の解説】
*バーチャル・リアリティ(仮想現実=VR:Virtual Reality)とは、コンピュータの作り出す仮想の空間を現実であるかのように知覚させる技術。
【宗 未来(そう みらい)略歴】
東京歯科大学精神科准教授。医学博士・英国理学修士(疫学)・英国MBA。防衛医科大学校精神科学講座助教、ロンドン大学キングスカレッジ精神医学研究所心理医学部客員研究員(留学中IAPT:英国認知行動療法家育成コースに日本人として初参加)、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室助教を経て、現職。日本精神神経学会専門医・指導医、日本医師会認定産業医。日本うつ病学会フェロー。日本認知療法・認知行動療法学会理事、対人関係療法(IPT)インスティチュート認証スーパーバイザー。英国NHS家族療法認定スーパーバイザー&トレーナー。2017年日本精神神経学会学術総会“優秀発表賞”受賞。
【株式会社ココロワークスとは】
Webサイト、アプリ、映像等のコンテンツ制作サービスを提供。近年ではVRにも力を入れており、VRによるロールプレイング研修プログラムや、医療機器として認証されたVR歩行リハビリプログラムの開発を行っている。
「ココロ あわせる テクノロジー」をメインコンセプトとして、テクノロジーを感性とデザインで味付けして、人の心に伝わるサービスの開発を目指す。
本社 : 〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町3番1号
グランフロント大阪 ナレッジキャピタル8F
代表者 : 代表取締役 小松 英司
創業 : 2000年12月
事業内容: コンテンツ制作(Webサイト、アプリ、映像、VRプログラム等)
URL : https://cocoloworks.com