図表A 全体遷移状況
図表B 業種別遷移状況
リスモンでは、企業の信用力をA、B、C、D、E、Fの6段階に格付けしております。この格付は、倒産実績に裏付けられた独自指標で、A格の企業は倒産確率が低い、つまり倒産しにくい企業、逆にF格の企業は倒産確率が高い、つまり倒産に近い企業といえます。
約480万社にのぼる膨大な企業群を対象に格付けし、倒産実績から統計的に格付ごとの倒産確率を算出して提供しています。定期的な企業データ、倒産データの更新・蓄積に留まらず、毎日の特種情報の収集分析により格付補正を続けているのもRM格付の大きな特長です。
与信管理の現場は「早い者勝ち」です。RM格付を利用することで、取引先の「今」の信用力を把握し、適時に対策を施すことができます。
[調査結果]
(1)格付変動は176,205件
2019年12月22日に実施された「格付ロジック改定」に伴い、176,205件の格付が変動しました。格上げとなった企業は、25,904件、格下げとなった企業は150,301件あり、2ランク以上の変動が生じた企業は、全体で12,186件ありました。(図表A)
消費税増税や米中貿易摩擦・中東情勢緊迫化など国内外の事業環境に変化が見られる中、内閣府は景気動向指数の基調判断を、直近3ヵ月連続で「悪化」としており、景気後退基調が続いていることがうかがえます。今回のロジック改定においては、倒産のトレンドを左右する経済環境や景気動向に合わせ、格付と倒産確率の乖離が生じないよう調整を行っております。また、成長性分析などの定量分析のほか、ディスクロージャー分析などの定性分析を強化しております。
格付変動企業のうち、2ランク以上の変動企業は少なく、全体の93.1%は1ランク以内の変動に留まっています。格付変動状況としては、C格企業が18,869社、D格企業が35,484社減少し、E格企業が17,241社、F格企業が39,861社増加しております。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/204181/LL_img_204181_1.png
図表A 全体遷移状況
▼図表A 全体遷移状況
https://www.atpress.ne.jp/releases/204181/img_204181_1.png
(2)道路旅客運送業でF格件数増加!
業種ごとの格付遷移状況を調査したところ、D格企業が減少し、F格企業の増加する業種が目立っています。特に、繊維工業、印刷・同関連業、なめし革・同製品・毛皮製造業、道路旅客運送業、道路貨物運送業、不動産取引業、物品賃貸業、専門サービス業、学校教育で同様の変動が顕著に表れています。(図表B)
▼図表B 業種別遷移状況
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[総評]
今回のロジック改定においては、景気減速局面における企業の業績動向の変化を想定し、成長性分析などの定量分析を強化したほか、決算情報の最新性に着目したディスクロージャー分析などの定性分析を強化致しました。今回の調査結果により、概ね格付ロジック改定の趣旨に沿った格付変動となっていることが確認されたといえます。
今後も定期的な格付ロジック改定を実施し、時勢に合った分析手法を取り入れることで、より高い倒産判別精度を目指し、安全な取引の拡大による経済への貢献に努めていく所存です。
※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
[実施概要]
・調査名称 :第12回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査
・調査方法 :RM格付の遷移状況調査
・調査対象企業:ロジック改定実施前のRM格付がA~F格である1,568,805社
■リスモンの概要(東京証券取引所第二部上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要にサービス分野を拡大し、各事業部門・子会社(与信管理サービス、ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)およびBPOサービス)ごとに取り扱うサービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2019年9月末時点で12,509(内、与信管理サービス等6,377、ビジネスポータルサイト等3,216、その他2,916)となっております。
ホームページ: https://www.riskmonster.co.jp/