講演・レクチャーの様子
ワークショップ・意見交換会の様子
BAAマーク
遠藤 まさ子氏
大分県では自転車で通学する生徒の死傷事故を防ぐため、2021年度に自転車通学する高校生のヘルメット全員着用を目指し、今年6月から県立高校や特別支援学校高等部の生徒を対象にヘルメット着用のモニター調査を始めています。学校での自転車安全指導の関心が高まるこの機会に、自転車の専門家が教職員に対して具体的な事故事例や効果的な指導方法をお伝えすることで、生徒の安全・安心な通学への一助にしたいと考え、本セミナーを実施いたしました。
講演では自転車の安全利用促進委員会メンバーの遠藤 まさ子氏が、ヘルメット着用の重要性をはじめ、実際に起こった高校生の自転車事故の特徴や大分県の自転車事故データに触れながら、全国の都道府県で実践されている自転車通学指導事例を紹介しました。さらに生徒が加害者になってしまった事例や車両自体が要因となった事故に触れ、「ヘルメットを正しく着用すると、自転車事故での頭部損傷による死亡の割合はおよそ1/4に減ります。ヘルメットは万が一の時の強い味方なのです。また、購入時に安全な自転車を選ぶことも重要です。安全基準を満たしていることを示す“BAAマーク”が安全な自転車の目印になるため、他県では学校としてBAAマーク付きの自転車を推奨している学校もあります。ぜひ参考にしてください。
」などと具体例を示しながら話しました。
また、自転車の点検やメンテナンスのポイントについては、大分県自転車二輪車商協同組合の理事長である小野 政弘氏が実際の自転車を用いて、具体的に解説しました。小野氏は、「自転車は乗り物なので定期的にメンテナンスをすることが必要で、特にきちんと止まれる自転車かどうかの確認は必須です。なかなか自分では気が付きにくいポイントもあるので、迷う事があれば気軽に近くの自転車店に相談してみてください。」と、日々のメンテナンスの重要性について話しました。
講演後のワークショップと意見交換会では、自転車通学におけるヒヤリハット事例についてワークシートを用いてグループごとに話し合ったほか、自転車通学指導に関する日々の悩みや実施して効果のあった指導例などを教職員同士で共有・相談し合い、遠藤 まさ子氏や小野 政弘氏がアドバイスを行いました。
【参加した教職員の感想】
・「スマホを操作しながら運転するなどの、ながら運転が大分県では明確に違反であることがわかり参考になった。」
・「年間を通して計画的に交通安全指導をしていく重要性を知ることができて良かった。講義での指導事例と指導タイミングを参考に取り組んでいきたい。」
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/195511/LL_img_195511_1.jpg
講演・レクチャーの様子
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/195511/img_195511_2.jpg
ワークショップ・意見交換会の様子
■参考資料
<自転車の安全利用促進委員会とは>
自転車の安全利用促進委員会とは、一般社団法人自転車協会の協力を受け、安全安心な自転車利用のための啓発活動を行う団体です。自転車の利用者の方々に快適な自転車生活を送って頂くため、購入時に知っておくべき自転車の選び方から購入後のメンテナンス、正しいルール・マナーなどの情報発信を行っています。また、活動の一環として教職員や学生を対象とした、自転車通学指導セミナーも全国で開催しております。
<BAAマークとは>
BAAマークは、一般社団法人自転車協会が制定し、同協会が定める自転車安全基準に適合した製品に貼られています。BAAマークの自転車安全基準は全部で約90項目もあり、安全・安心な自転車の目印として認知されています。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/195511/img_195511_3.jpg
BAAマーク
<登壇者>
・講演
遠藤 まさ子(えんどう・まさこ)
自転車の安全利用促進委員会メンバー、自転車ジャーナリスト。自転車業界新聞の記者や自転車専門誌の編集などを経てフリーランスへ転向。自転車・育児用品を中心に取材を行い、各誌に寄稿している。テレビ・新聞・雑誌などの各種メディアでコメンテーターとして登場する機会も多い。
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/195511/img_195511_4.jpg
遠藤 まさ子氏
・レクチャー
小野 政弘(おの・まさひろ)
大分県自転車二輪車商協同組合理事長
自転車技士・自転車安全整備士