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実用数学技能検定(個人受検)の様子1
実用数学技能検定(個人受検)の様子2
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/171050/LL_img_171050_1.jpg
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■合格率9.4%の最難関「数学検定1級」とは
今回の個人受検志願者総数は22,860人で、受検者数は21,361人。そのうち448人が数学検定1級に挑戦しました。数学検定1級のレベルは大学程度・一般で、合格者数は42人、合格率は9.4%という難関です。今回の受検者の年齢層は20歳代以上が383人(85.5%)、10歳代以下は65人(14.5%)でした。
数学検定1級は、検定時間が60分の1次(計算技能検定)と120分の2次(数理技能検定)を受検します。出題数は1次が7問、2次は2題が必須・5題から2題を選択と多くないながらも、多変数関数などの解析分野、行列や初等整数論などを含む線形代数、相関係数や回帰分析を扱う確率統計、アルゴリズムの基礎など、他の階級に比べ学習範囲がとても広い階級で、すべて記述式です。
■2級・準1級の最年少合格を記録した小学5年生が、1級最年少記録を3学年更新
これまでの数学検定1級の最年少合格記録は、中学2年生の13歳(2016年4月に合格)でした。今回最年少で合格した方は小学5年生の11歳で、2年半ぶりに最年少記録を3学年(2歳)更新いたしました。この児童は、5歳のころから数学検定を1つの目標にかかげて学習に取り組み、2014年10月には小学1年生(7歳)で2級(高校2年程度)に最年少合格、2015年6月には小学2年生(7歳)で準1級(高校3年程度)に最年少で合格されました。継続的に学習を続けてこられた結果、2016年10月に1級の1次に合格し、今回2次に合格することによって1級最年少合格の快挙を成しとげられました。
この児童は、今回の合格通知を受けて、「数学検定を通じて、いろいろな数学の分野に触れることができました。これからも、その先にある数学を学んで、新しい定理や予想を打ち立てたいです」と抱負を寄せられました。
■全国で2歳から93歳までの志願者が数学検定・算数検定に挑戦(2018年10月28日個人受検結果)
今回の志願者層をみると、10歳代の方が全体の71.0%にあたる16,222人でもっとも多く、中学生や高校生を中心に多くの若い方々が志願していることがわかります。しかしながら、受検者の年齢を階級別にみると30~50歳代の方も多く挑戦し、さらにどの階級にも60歳代以上の方が受検しているなど、生涯学習として広く活用されている様子がうかがえます。
今夏、内閣に設置された「統合イノベーション戦略推進会議」では、「AI戦略」の重点方針に基づく具体的な教育改革案として、(1)文理を問わず全大学生のAI・数理・データサイエンス教育の履修、(2)高等学校教育にけるSTEAM教育(Science<科学>、Technology<技術>、Engineering<工学>、Art<芸術>、Mathematics<数学>)の充実、(3)大学入試における全学部での「数学」「情報I」科目の採用、(4)リカレント教育による社会人へのAI・数理・データサイエンス教育の充実、などが議論されております。これらの基盤となるのは言うまでもなく数学であり、数学的思考力です。
当協会は、今後も国民のみなさまの算数・数学の学びがさらに深まり、また生涯にわたる算数・数学の学習活動の一助として活用していただけるような検定事業の運営に邁進してまいります。
【数学検定1級について】
●構成
「1次:計算技能検定」「2次:数理技能検定」があり、すべて記述式で解答する。
●検定内容
【解析】 微分法、積分法、基本的な微分方程式、
多変数関数(偏微分・重積分)、基本的な複素解析
【線形代数】 線形方程式、行列、行列式、線形変換、線形空間、
計量線形空間、曲線と曲面、線形計画法、二次形式、
固有値、多項式、代数方程式、初等整数論
【確率統計】 確率、確率分布、回帰分析、相関係数
【コンピュータ】数値解析、アルゴリズムの基礎
【その他】 自然科学への数学の応用 など
●目安となる学年
大学程度・一般
●検定時間と出題数
1次(計算技能検定)=60分・7問
2次(数理技能検定)=120分・2題必須と5題より2題選択
●合格基準
1次は全問題の70%程度、2次は全問題の60%程度。
●年間合格率(2017年度)
1級 年間合格率6.5%(受検者数1,134人、合格者数74人)
※検定に関する各データはこちらをご覧ください。
https://www.su-gaku.net/suken/examination/data.php
【個人受検とは】
個人受検とは、受検する方が個別で受検申し込みを行い、当協会が全国の県庁所在地を目安に設ける検定会場で受検する方法です(一部、県庁所在地でない地域があります)。
【実用数学技能検定について】
「実用数学技能検定」(後援=文部科学省)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった年間志願者数は、2015年以降は35万人を超え、また、2016年以降は実用数学技能検定を実施する学校や教育機関も17,000団体を超えました。以来、累計志願者数は560万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。
日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(累計志願者数は30,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。※志願者数・実施校数はのべ数です。
【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるWBT(Web Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。
【法人概要】
法人名 : 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長 : 清水 静海(帝京大学教育学部教授、公益社団法人日本数学教育学会名誉会長)
会長 : 甘利 俊一(理化学研究所 栄誉研究員、東京大学名誉教授)
設立 : 1999年7月15日
事業内容: (1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4)数学の普及啓発に関する事業
(5)その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL : https://www.su-gaku.net/
※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。
※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。