「Science Cloud On Arm HPC」イメージ
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/169228/LL_img_169228_1.jpg
「Science Cloud On Arm HPC」イメージ
■提供の背景
米国、ヨーロッパ、中国そして日本では次世代スーパーコンピュータとして2021年~2024年に向けてエクサスケールコンピューティングプロジェクトが進められています。国内のポスト「京」次世代スーパーコンピュータでは、「京」の最大100倍(演算性能:1エクサフロップス)のアプリケーション性能を「京」の消費電力:12.7MWの2.36~3.15倍ほどの消費電力で実現することを目指しています。そのコアとなるプロセッサとしてArmv8アーキテクチャが期待されております。
また近年、従来の科学技術計算に加えビッグデータ解析、機械学習、ディープラーニングやAIでは、数百~数千の並列度を有する高密度プロセッサを搭載した、一筐体で2,000Wの消費電力を超えるハイパフォーマンスコンピュータが多くみられるようになりました。
こうしたハイパフォーマンスコンピュータは、地球温暖化の原因とされる消費電力と熱の排出という点において影響が小さくありません。その緩和策として、電力性能に期待を持てるArmv8サーバープロセッサを採用した製品サービスを提案することは弊社にとって重要な責務であると考えています。
■提供の内容
弊社は、Arm社、Marvell社、HiSilicon社から協力を得ながら、いち早くArmv8アーキテクチャのプロセッサ環境で高速インターコネクトInfiniBandを含むハードウエア動作検証とHPCアプリケーション検証やビルドを行ってまいりました。
これまで培ってきた科学技術計算のシステムインテグレーションとアプリケーションの最適化技術を活かして、HPCアプリケーションを実装いたしました。アプリケーションを含むHPC環境を、IDCフロンティア様の信頼性の高いデータセンターに支えられた弊社クラウドサービスを介して、先駆けて、広くご利用いただきたいと考えております。
また、2018年11月12日~15日、米国テキサス州ダラスで行われるSupercomputer Conference(SC18: https://sc18.supercomputing.org/ )でもブース発表する予定でおります。引き続き数多くの科学技術計算アプリケーションを最適化して、Science Cloud On Arm HPCに順次公開してまいります。
■Marvell(R) ThunderX2(R) Armプロセッサ
Marvell(R) ThunderX2(R) ArmプロセッサはThunderX系列第二世代の最新CPUです。前世代に比べ、28nmから16nmへ製造プロセスが縮小され、最大32コア2.5GHzの仕様に進化しました。カスタム Armv8.1コアを搭載し、アウトオブオーダーの最大4スレッドを各コアに搭載しています。SIMD ベクトル幅が128ビットのNEON SIMD命令セットに対応し、さらに8本のメモリチャンネルを搭載してCPU-メモリ間の広帯域アクセスを実現しています。
Marvell(R)およびThunderX2(R)は、米国Marvell Semiconductor, Inc.の米国またはその他の国における登録商標です。
■HiSilicon第二世代Armプロセッサ
HiSilicon第二世代ArmプロセッサはArmのハイエンド向けCortex-A72マイクロアーキテクチャを実装したHiSilicon社の最新CPUです。Armv8-A 64ビット命令セットと128ビットNEON SIMD拡張命令セットをサポートしています。32個の多数のコアを搭載しながら、前世代に比べ動作周波数が2.1GHzから2.4GHzに向上し、高性能化に貢献しています。さらに、L2・L3キャッシュが2MB/coreと比較的大きく、熱流体や量子化学など、キャッシュへの連続的なアクセスが多いアプリケーションの高速化に効果的な設計となっています。
尚、本発表に伴い、株式会社IDCフロンティア代表取締役社長 鈴木 勝久様、アーム株式会社代表取締役社長 内海 弦様よりエンドースメントをいただいております。
株式会社IDCフロンティア代表取締役社長 鈴木 勝久様
「IDCフロンティアは HPCシステムズ様のScience Cloud On Arm HPCの提供開始を歓迎いたします。最先端の科学技術計算に特化したHPC環境と、堅牢・高信頼のファシリティと強固なセキュリティを兼ね備えたIDCフロンティアのデータセンターとの組み合わせは、計算科学ソリューションとして最適であると確信しています。IDCフロンティアは今後もHPCシステムズ様と共に、大学・官公庁、企業の研究開発における課題解決に寄与してまいります」
アーム株式会社代表取締役社長 内海 弦様
「アームはHPCシステムズ様が提供するScience Cloud On Arm HPCの提供開始を心より嬉しく思っております。現在進めている新たな科学技術計算およびAIアプリケーションの最適化に対して技術支援をしてまいります。」
■サービス仕様
【Marvell(R) ThunderX2(R)】
<CPU>
ISA :Armv8.1 64bit
コア数 :28
コア数/ノード:56コア
ベースクロック:2.0GHz
CPU搭載数 :2
<Memory>
モジュール規格:DDR4-2666
モジュール容量:16GB
DIMM搭載数 :8
総容量 :128GB
<Storage>
SATA3 480GB SSD x2(Soft RAID1)
<OS>
CentOS, Ubuntu, Red Hat Enterprise Linux
<NIC>
Dual 10 Gigabit Ethernet、Mellanox MT27700 ConnectX-4 Mellanox、
MT27800 ConnectX-5
<ハードウエア 月額料金(税抜)>
150,000円/ノード
<セットアップ可能なHPC アプリケーション>
GROMACS/LAMMPS/GAMESS/OpenFOAM/VMD等(※1)
<ビルド対応コンパイラー>
Arm Compiler for HPC/GCC(※2)
<ビルド対応算術演算ライブラリ>
Arm Performance Libraries(※2)
<ビルド対応MPI ライブラリ>
Open MPI(※2)
<対応可能アプリケーション 月額料金(税抜)>(※3)
100,000円
【HiSilicon Hi1616】
<CPU>
ISA :Armv8-A 64bit
コア数 :32
コア数/ノード:64コア
ベースクロック:2.4GHz
CPU搭載数 :2
<Memory>
モジュール規格:DDR4-2133
モジュール容量:16GB
DIMM搭載数 :16
総容量 :256GB
<Storage>
SATA3 300GB HDD x1
<OS>
CentOS, Ubuntu, Red Hat Enterprise Linux
<NIC>
Dual 10 Gigabit Ethernet、Mellanox MT27800 ConnectX-5
<ハードウエア 月額料金(税抜)>
150,000円/ノード
<セットアップ可能なHPC アプリケーション>
GROMACS/LAMMPS/GAMESS/OpenFOAM/VMD等(※1)
<ビルド対応コンパイラー>
Arm Compiler for HPC/GCC(※2)
<ビルド対応算術演算ライブラリ>
Arm Performance Libraries(※2)
<ビルド対応MPI ライブラリ>
Open MPI(※2)
<対応可能アプリケーション 月額料金(税抜)>(※3)
100,000円
オプション、アプリケーションビルド、コマーシャルアプリケーション、Arm Allinea Studio等に関しましてはお問い合わせ下さい。
※1 対応可能アプリケーション等詳細はお問い合わせ下さい。一部、お客様にて事前に登録やライセンス取得が必要な場合がございます。
※2 コンパイラーとライブラリは事前に登録やライセンス取得と費用発生します。
※3 アプリケーション1種類の使用料金です。
■HPCシステムズ株式会社について
HPCシステムズは、大学・官公庁の公的研究開発機関や大手製造業などの企業が行う科学技術計算に対応した高性能計算機の開発・製造・販売を手掛け、研究開発の計算手法、計算能力等に応じて最適なクラスタシステムや並列ファイルシステムの提案及びインテグレーション、チューニング高速化サービス、HPCクラウドサービス、計算化学ソリューションと研究開発支援を行っています。詳細は下記をご参照ください。
http://www.hpc.co.jp/