発電制御イメージ
■開発背景~RE100やESGへの取り組みの拡大~
2014年にRE100が発足して以来、全世界で140以上の企業が加盟。日本においてもESG投資が活発になっていることから加盟する企業が増えています。地球環境に対する具体的な取り組みとして、工場やオフィスビルなどで自家消費型太陽光発電を導入する企業が増加しています。
当社は太陽光発電における自家消費の普及を見据え、消費電力に合わせて発電制御を行うシステムの研究開発を進めてきました。自家消費型太陽光発電においては、効率的な発電を実現するとともに、逆潮流を抑制することが必要になるため、効率的な発電と逆潮流の抑制を両立させるシステムの研究・開発を行ってきました。
■特許技術~より効率的な自家消費の実現に~
本特許技術では、独自の計算方法により算出された発電電力となるようにPCS(パワーコンディショナ)を制御します。消費電力に対して一定の比率で発電制御する場合、消費電力が大きくなるほど抑制される発電量が大きくなります。一方、消費電力から固定値を差し引いた値で発電制御する場合、消費電力が小さいほど抑制される発電量の割合が大きくなります。そこで、実際の消費電力や発電性能に応じて比率による制御と固定値による制御を組み合わせることで過剰に発電量を抑制することなく効率的な発電が可能となります。
―特許概要―
特許第6364567号
発明の名称:発電制御装置及びそれを用いた発電制御システム
特許権者 :株式会社ラプラス・システム
■製品概要~自家消費型太陽光発電向け自動出力制御システム~
消費電力に応じて適切に発電量を制御することで、より多くの発電電力を得ることができます。
<特長1 発電電力を適切に制御>
発電電力が消費電力を上回らないように計測端末「Solar Link ZERO」がPCSを制御します。自家消費の場合、発電電力が消費電力を上回ると、系統への電力流出を防ぐためRPR(逆電力継電器)が動作しPCSが停止するようになっています。「Solar Link ZERO」が消費電力に応じて発電電力を適切に制御し、逆潮流を防ぐことで発電電力を最大限に利用できるようにします。
<特長2 使用状況に応じて時間帯ごとに制御設定>
工場や事務所での昼休みなどに消費電力が急激に減少した場合、発電電力の制御が追いつかず、発電電力が消費電力を上回りPCSが停止することがあります。急激に消費電力が減少する時間帯にはあらかじめ他の時間帯よりも発電電力を抑えるように設定し、発電電力が消費電力を上回るのを防ぐことが可能です。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/164936/LL_img_164936_1.jpg
発電制御イメージ
■今後の展望~蓄電池の充放電を考慮したより効率的な発電制御システムに~
蓄電池の充放電状況を考慮した最適な制御の実現を目指します。本特許では、蓄電池を含むシステムも請求範囲に含まれています。蓄電池を組み合わせることにより100%太陽光発電による自家消費を実現することができます。今後、蓄電池の普及が進むと予想されていることから蓄電池を含む自家消費のシステムの研究・開発を進めていく予定です。
■第6回【関西】太陽電池展に出展予定
9月26日(水)から3日間、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開催予定の第6回【関西】太陽電池展に出展します。今回の展示会では、本特許を用いた自家消費型太陽光発電向け自動出力制御システムの展示を行います。ブースでは機器を用いたデモンストレーションも行う予定です。
■株式会社ラプラス・システムについて
太陽光発電遠隔監視システムの高圧市場でトップシェア
28年間で6GWの太陽光発電所に監視システムを販売。太陽光発電をはじめとする自然エネルギーの計測、表示、監視、シミュレーションにいち早く取り組み、業界のパイオニアとして自然エネルギーの普及促進を支えています。
所在地 : 〒612-8083 京都市伏見区京町1-245
代表者 : 代表取締役社長 堀井 雅行
会社設立: 1990年6月
資本金 : 1億7,400万円
従業員数: 163名 ※2018年4月現在
事業内容: 科学技術系ソフトウェア、主に太陽光発電計測・表示システム
URL : https://www.lapsys.co.jp