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▼『眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~』詳細
http://www.t-bunka.jp/hsb/
【川端康成原作「眠れる美女」をヨーロッパでオペラ化】
オペラ「眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~」は、川端康成の小説「眠れる美女」に触発されたベルギーの作曲家クリス・デフォートと演出家ギー・カシアスによる作品で、2009年にベルギー王立モネ劇場で初演されました。
物語の舞台は、「すでに男ではなくなった安心できる客」が、全裸で眠る処女と、一晩ただ添寝をし悦楽を味わうという、海辺の近くにある秘密の館。友人の紹介でこの館を訪れた老人、江口由夫が出会った「眠れる美女」たちと、それぞれ過ごした一夜の情景が描かれています。
【オペラ『眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~』について】
この作品では歌手の他、2人の俳優、1人のダンサーが出演します。日本初演にあたり、俳優は日本語で演じることとし、長塚京三(老人役)と原田美枝子(館の女主人役)が出演します。2人がオペラに出演すること、東京文化会館のステージに立つのはこれが初めてとなります。
長塚京三と共に「老人」役を演じる歌手は、2009年の世界初演にも出演したオマール・エイブライム。「女」役にはヨーロッパで活躍する新進ソプラノのカトリン・バルツ、「眠れる美女たち」役には日本の若手歌手、原千裕、林よう子、吉村恵、塩崎めぐみが出演します。
また、この作品で重要な役割を果たす「眠れる美女」役(ダンサー)には、世界初演時にも出演し、ヨーロッパを中心に世界的に活躍する伊藤郁女が出演します。
演出・台本は、ベルリン国立歌劇場とミラノ・スカラ座でワーグナー「ニーベルングの指環」を演出したギー・カシアス。そして振付は、森山未來主演「テヅカ TeZukA」「プルートゥ PLUTO」を手掛けたシディ・ラルビ・シェルカウイ。
音楽、芝居、ダンス、映像など見所満載のオペラ『眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~』の日本初演にご期待ください。
【公演情報】
東京文化会館開館55周年・日本ベルギー友好150周年記念
オペラ『眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~』(日本初演)
日時: 2016年12月10日(土)・11日(日)各日15:00開演
会場: 東京文化会館 大ホール (JR上野駅公園口前)
〒110-8716 東京都台東区上野公園5-45
URL : http://www.t-bunka.jp/hsb/
原作:川端康成
作曲:クリス・デフォート
台本:ギー・カシアス/クリス・デフォート
マリアンヌ・ヴァン・ケルホーフェン
指揮:パトリック・ダヴァン
演出:ギー・カシアス
振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ/伊藤郁女(第3夜)
出演:
オマール・エイブライム(バリトン/老人)
カトリン・バルツ(ソプラノ/女)
長塚京三(俳優/老人)
原田美枝子(俳優/館の女主人)
伊藤郁女(ダンサー/眠れる美女)
原千裕、林よう子、吉村恵、塩崎めぐみ(コーラス/眠れる美女たち)
東京藝大シンフォニエッタ(管弦楽)
【出演者・演出家からのコメント】
■長塚京三(老人役)
まず台本を読ませて頂きましたが、これは僕達俳優の芝居と、歌い手の歌と、コンテンポラリーダンサーのパフォーマンスの3つの要素が、互いを補い合い、一つのものが出来上がると思いました。
そういう冒険をしてみたい。特に音楽畑の、僕とは違うディシプリンを持っているプロフェッショナルと仕事を非常にやってみたかったのです。もちろんダンスもそうです。大変貴重な経験になると思いました。
ギー・カシアスさんの演出を通じて、僕は川端先生の世界をとても学べています。非常に深く読み込んでらして、川端の世界というものを深く理解されている。今回の台本は日本語の原作から外国語に訳されたものを、また日本語に訳し返しているわけですから、川端先生のオリジナルとは違う言葉遣いになっているのですが、非常に核心を突いている。外国の演出家に川端の世界を教えてもらい、非常に新鮮な印象を受け、毎日がとても充実した豊かで勉強になる時間を頂いています。
なかなか難しい作品です。様式美というか、抽象的みたいなところもありますから、自分自身の非常に深いところでやる。それがものすごく楽しくて。家に帰ると話しながら居眠りしちゃうとか、ベッドに入ったらすぐに爆睡しちゃう、そんな疲れ方をするんですが、毎日の稽古がものすごく楽しく、もっともっとやりたいと思える、役者としては幸せな時間を頂いています。
だから、これはひょっとしたら、僕が想像する以上に素晴らしいものができるのかもしれない。とても本番が楽しみです。
■原田美枝子(館の女主人役)
長塚さんと同じ気持ちです。最初は芝居だけの稽古をやらせてもらいましたが、歌手の方たちによって実際に音が加わった時に、ものすごく立体的になって。ダンサーの方が加わると、また違う立体が加わり、本当にどんな風になっていくんだろうと、ものすごく楽しみになりました。
私にとってこの作品をやらせて頂くということは面白い冒険です。俳優である私がオペラに出演するということは、一体どんなことができるのだろうか、全く未知でした。
東京文化会館は、私は子供の頃にクラシック・バレエをやっていまして、バレエの先生と一緒に「白鳥の湖」か「くるみ割り人形」を観に行ったのが初めての経験でした。その後何度も東京文化会館には足を運んでいますが、そこに立てるのは優れた音楽家かダンサーしかないのに、私がその場に立たせてもらえるというのが、最初で最後のチャンスだと思っているんですけど、そんな素敵な体験ができることを本当に嬉しく思っています。
■ギー・カシアス(演出・台本)
まずはこの場にいられることに大きな名誉を感じています。子供の頃からこの国には強く惹かれていました。このオペラを日本のアーティストとやらないかと東京文化会館からオファーがあった時、喜びを感じ、同時に、日本での上演が単に「リメイクする」ということでは無いと考えました。
日本の素晴らしいアーティストとコラボレーションすることで、今まで作ってきたものに色々な層をさらに足して深みを増すことができる。それにより川端康成の原作に近付けると思った私は高揚しました。
川端の作品は素晴らしく、僅かな文章で表現しうることの凄さを感じています。言葉になっていない部分を含め、背後に大いなる宇宙を感じることが出来ます。彼は想像上の世界を構築し、人間の感覚、そして記憶というものを扱っています。
【料金・プレイガイド】
料金:S席13,000円/A席10,000円/B席8,000円/C席5,000円/D席3,000円
※友の会、25歳以下、シルバー、ハンディキャップ割引あり
販売:*東京文化会館チケットサービス
[TEL]03-5685-0650 [URL] http://www.t-bunka.jp/
*当日券は14:00より販売
主催:東京文化会館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
後援:ベルギー大使館
助成:公益財団法人朝日新聞文化財団
平成28年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
東京文化会館ザ・イヤーパートナー:上野精養軒
【東京文化会館について】
東京文化会館は、1961(昭和36)年の開館以来55年にわたり、国内外トップクラスのオーケストラ、歌劇団、バレエ団が公演を行い、ステージを飾った一流アーティストは枚挙にいとまがありません。
また、同時に、多くの楽曲、舞台作品の世界初演や日本初演が多数行われ、時には熱狂を、時には激しい議論を巻き起こしてきました。主催公演においても、「創造・発信」をテーマに、新しい舞台芸術作品の創造に積極的に取り組んでいます。