炭鉱王・伊藤伝右衛門邸を彩る座敷雛/福岡・飯塚
柳原白蓮ゆかりの有職雛/宮崎家所蔵(部屋:百段階段「草丘の間」)
平戸藩主松浦家の道具(左)と精巧な雛道具(右)/長崎・平戸
老舗旅館の優美な古今雛/熊本・人吉
【展覧会URL】 http://www.megurogajoen.co.jp/event/hinamaturi
◇見どころ(1) 九州7県より、総数1,000点を超える名品が一堂に
地域ごとに有力な諸大名が並んだ九州には、各藩ゆかりの雛人形の名品が今も各地に伝えられています。
本展では、平戸藩主・松浦家に嫁いだ松平定信の娘、蓁姫の古今雛と道具たち、杵築藩医佐野家の雛人形など、武家や旧家に伝わる貴重な逸品が集結します。また、筑豊の炭鉱王・伊藤伝右衛門邸に飾られる圧巻の800体の座敷雛や、天領として栄えた日田の「雛御殿」の雛人形、山の神への祈りを込め山を舞台に雛人形を飾る「雛山」など、九州各地で花開いた雛文化が一堂に会します。九州の歴史と文化の厚みを物語る名品に、東京で出会うことのできるまたとない機会です。
◇見どころ(2) 【特別公開】柳原白蓮と村岡花子の愛したお雛さま
柳原白蓮は大正時代を代表する歌人であり、明治、大正、昭和と激動の時代を生きた女性です。筑豊の炭鉱王、伊藤伝右衛門の元に嫁ぎながらも自らの愛を生き抜き、時代の扉を開けようと努めました。その腹心の友である村岡花子は「赤毛のアン」をはじめとする多くの海外文学を不朽の名訳で日本に紹介した翻訳者、児童文学者として知られています。連続テレビ小説でも描かれた、二人の情熱に満ちた人生には多くの人々が注目しました。本展では、通常非公開である柳原白蓮が愛した有職雛と、村岡花子ゆかりの雛人形と雛道具が特別公開されます。
◇見どころ(3) 日本最多級!800体の座敷雛
伊藤伝右衛門邸(福岡・飯塚)では、20畳の座敷いっぱいに雛人形を飾る「座敷雛」が例年展示されています。今年は「雛が見た日本のまつり」をテーマに、青森ねぶた、京都の祇園山鉾など、日本全国のまつりを雛たちが楽しむ様子を800体の人形で表現します。
【開催概要】
展覧会名:「百段雛まつり九州ひな紀行II」
開催期間:2017年1月20日(金)~3月12日(日)
開催時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
入場料 :当日 1,500円
前売券 1,200円(園内特別前売1,000円※1月19日まで)
学生 800円 ※要学生証呈示
※小学生以下無料
会場 :目黒雅叙園 東京都指定有形文化財「百段階段」
お問合せ:03-5434-3140(10:00~18:00 イベント企画)
主催 :百段雛まつり展実行委員会
企画協力:一般社団法人九州観光推進機構、二木屋
特別協力:宮崎蕗苳
後援 :外務省、観光庁、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、
宮崎県、鹿児島県、目黒区、
一般社団法人めぐろ観光まちづくり協会
アクセス:電車…目黒駅(JR山手線・東急目黒線・東京メトロ南北線・
都営三田線)より徒歩3分
販売窓口:目黒雅叙園内、ローソンチケット、セブンチケット、
JTB各店、JTBレジャーチケット、
[インターネット]イープラス
※展示品保護のため、暖房を控えております
【文化財「百段階段」とは】
会場となる「百段階段」は、2009年に東京都の有形文化財に指定された、目黒雅叙園に現存する唯一の木造建築です。江戸文化の贅を受け継ぐ昭和の色彩空間として、今も大切に保存されています。
ケヤキの板材で作られた99段の階段廊下を持つことから、「百段階段」と呼ばれ、階段廊下の南側には7つの部屋が連なっています。各部屋には樹齢100年を超える床柱の他、天井や欄間には当代屈指の著名な作家たちによって創り上げられた世界が描かれており、昭和初期における美の共演と大工の高い技術力を見ることが出来ます。
本展では部屋ごとにテーマを設け、それぞれの趣の異なる雛たちが訪れる方の目を楽しませてくれます。
【2017年展示テーマ】※ 展示内容は変更となる場合があります
百段階段 部屋名 テーマ
十畝の間(じっぽ) 日田醤油「雛御殿」I(大分・日田市)
漁樵の間(ぎょしょう) 伊藤伝右衛門邸の座敷雛(福岡・飯塚市)
草丘の間(そうきゅう) 柳原白蓮・村岡花子ゆかりのお雛さま
(福岡・北九州市&東京)
静水の間(せいすい) 日田醤油「雛御殿」II(大分・日田市)
星光の間(せいこう) 城下町のお雛さまと佐賀のお雛さま
(大分・杵築市/宮崎・日南市/鹿児島市/佐賀市)
清方の間(きよかた) 松浦家のお雛さまと雛道具(長崎・平戸市)
頂上の間(ちょうじょう) 人吉球磨のお雛さまと飯塚のお雛さま
(熊本・人吉市、多良木町/福岡・飯塚市)