
2025年の町議選で定数割れし、議員のなり手不足が課題となっている秋田県美郷町議会は、恒例イベント「美郷フェスタ」の会場内に初めて「議会ブース」を設けた。実際にたすきをかけ、当選のバンザイの模擬体験ができるコーナーなどを設置。現職町議らが「町議の仕事について少しでも関心を持ってほしい」と呼びかけた。
10月下旬に町内で実施されたフェスタの会場には町議会の活動について紹介するパネルや議員になりきって写真撮影ができるコーナー、議員と気軽に話せるスペースが設けられた。訪れた町民は、議員と話しながら当選者になりきってポーズをとっていた。
町議会は25年9月、定数14に対して13人しか立候補せず、全員が無投票当選した。町議は絶えず地元で注目される一方、議員報酬が安いことなどが背景にあったとみられる。
このため議会は「なり手不足対策検討会」を設置。活動を積極的に広報し、若者や女性が立候補しやすい環境づくりを目指してきた。検討会では定数や報酬を見直すとともに、学校での議会の学習や、議員模擬体験などの推進が必要だとし、年間スケジュールの可視化や若者向けショート動画の活用、議会録画配信の要約版の作成、「退職したらUターンして議員になろうキャンペーン」の実施なども案に浮上している。
高橋邦武議長は「町議の活動について『そもそもよく知らない』という人が多く、紙の広報もじっくり読まれていない可能性があり、こうした町のイベントに現職議員が参加して直接町民に伝えたかった。議会への要望があれば気軽に声を届けてほしい」と話した。【工藤哲】
