
三重県伊勢市で1912(明治45)年に創業した老舗「酒徳昆布」が看板商品のひとつ「おぼろ昆布」を米粉にまぜて作った焼き菓子「直会(なおらい)」を発売した。和の素材と洋菓子がコラボレーションした新商品は小麦・卵不使用で「無添加にこだわった体に優しいお菓子」と好評を得ている。
新商品は昆布の香りにこだわったクッキーとスティック状のパン「グリッシーニ」の2種類。酒徳昆布の栗原真那実さんが今年4月ごろ、昆布と米の相性の良さから米粉の洋菓子を思いついた。
ただ、自己流で作ったクッキーはパサパサ。イメージに合う商品を探していくつかの道の駅を訪ねたところ、出会ったのが大台町の菓子製造「time and space Nakasu」のクッキーだった。しっとりとしていて無添加、味も抜群。すぐに代表の中須美幸さんに連絡を取り、協力してもらえることになった。
中須さんは6月ごろから約3カ月にわたって試行錯誤を重ね、大台町産の米粉に北海道産おぼろ昆布を乾燥させてブレンドした焼き菓子を開発。10月1日の販売開始にこぎ着けた。中須さんは「初めての食材に戸惑った。昆布の風味を出すのが難しかった」と振り返る。
「直会」は神前へ供えた酒や米、昆布などを参列者が分け合っていただく神事。商品名には、こうした食文化を伝えたいとの思いも込められている。
栗原さんは「昆布だしは和食を引き立てる名脇役。お菓子をきっかけに昆布のうまみや香りを若い人にも知ってほしい」と話している。
クッキー(4個入り)とグリッシーニ(5本入り)はともに500円。酒徳昆布本店と内宮参道のおかげ横丁店、通信販売で購入できる。問い合わせは酒徳昆布(0596・28・2068)へ。【下村恵美】
