
JA新潟中央会の伊藤能徳会長は27日、新潟市内で定例記者会見を開いた。コメの店頭価格が高騰し、政府が備蓄米の放出に踏み切ったことについて「消費者と生産者の双方に不安をもたらし、憂慮すべき事態だ。消費者に的確な情報の発信に努めたい」と述べた。
コメの価格高騰が続く中、小泉進次郎農相は、JAグループが農家に仮払いする「概算金」を廃止し、直接買い取り方式にするよう要請している。伊藤会長は「買い取り方式も一つの方法だ」とした上で、「(買い取り方式と概算金は)それぞれ一長一短ある。生産者の手取りが最大になるように進めたい」と述べ、慎重に対応する考えを示した。
一方で、小泉農相が、コメ(水稲)の出来具合を示す農林水産省の作況指数を廃止すると発表したことについては「以前から現場の実態と農水省の統計が合わない気がしていた。何か目安になるものが必要だ」と述べ、正確な収穫量調査の実施を求めた。【神崎修一】