
アサヒ飲料は、蛇口をひねるとカルピスがそのまま飲める「カルピスじゃぐち」の実証実験を7月1日から始める。「あるようでなかった夢の蛇口」で記憶に残る体験と時間を提供し、カルピスの新しい体験価値を生み出す狙い。
「カルピスじゃぐち」が置かれるのは、三重県多気町の「HOTEL VISON(ホテルヴィソン)」。7月1日~9月30日の3カ月間、ホテルのロビーでウエルカムドリンクとして無料提供する。
このホテルのほか、年内には宿泊施設や温浴施設など計10カ所で実証実験を進め、サービスやビジネスモデルの検証を行う。
2026年から本格展開を始め、30年には全国で1000台の導入を目指す。
容量は、希釈タイプの紙パック原液1リットル入り3本と水を混ぜ、18リットルまで入る。タンクの中でかき混ぜ、冷却機能もついているため、蛇口をひねると100~150杯分の冷たいカルピスが楽しめる。
カルピスは1919年に発売され、子どもから大人まで世代を超えて親しまれてきた。担当者は「みんなが一緒に楽しめる時間を提供し、『飲んでおいしい』以上の価値をつくり出したい」と話した。【佐久間一輝】