
福田富一知事は26日の定例記者会見で、経営再建中の日産自動車の幹部と面会し、栃木県上三川町にある栃木工場について「現在の生産体制が継続されることを強く希望する」と要望したと明らかにした。
福田知事によると、23日に県庁を訪れた幹部から、国内外7工場を閉鎖する方針や、神奈川県の工場で生産していた電気自動車(EV)「リーフ」の生産について、栃木工場への移管を検討していると説明を受けた。福田知事側は「県の自動車産業をけん引する重要な工場だ」として、生産体制の継続を求めたという。
栃木工場の敷地は292ヘクタールあり、従業員約5300人が働く。一部報道で同社が栃木工場の一部売却や縮小を検討しているとされることについて、面会で言及があったか記者会見で問われた福田知事は「土地や譲渡についての説明は一切なかった」と述べた。【池田一生】