
4月25~27日に伊東市の川奈ホテルゴルフコースで開催予定だった日本女子ゴルフツアーのフジサンケイ・レディースの中止が2月27日に発表された。フジテレビが主催に名を連ねており、元タレント中居正広氏のトラブルに端を発した一連の問題が影響したとみられるが、伊東を舞台とした伝統の大会の中止に地元では落胆の声が上がっている。
伊東温泉旅館ホテル協同組合によると、期間中に大会関係者だけで延べ600~700人程度の宿泊を見込んでいたという。ギャラリーなどを含めるとさらに影響は大きいと見られる。同組合の磯川義幸専務理事は「まだ2カ月近くあるのが幸い。(キャンセル分を)なんとか穴埋めしていく。ただ来年以降が心配です。再開してほしい。地元はみんなそう願ってます」と話す。
レディースは1982年に始まり、2005年から伊東で開催が続いている。同コースでは、レディースの前は男子の大会が1981年から開催されてきた歴史があり、伊東でのプロ大会は40年を超える。伊東観光協会の村田充康専務理事は「テレビ中継で富士山と相模湾を一望できる風景とともに『伊東市川奈』と何度も言ってくれる。これが多くの人の記憶に残る。毎年楽しみにしていたのですが残念です」と肩を落とす。
コロナ禍で20年に開催中止となったが、その後ギャラリー数は回復を続け、昨年は6565人を数えた。毎年ゴールデンウイーク直前の大会期間は市内外から大会ボランティアも参集し、大会のポスターを掲示する飲食店が歓迎ムードを盛り上げてきた。【若井耕司】