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9000万円引き出そうとした男性引き留め 詐欺を防いだ行員に感謝状


奈良県警吉野署は、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、南都銀行大淀支店の行員、上杦茉莉子さんと田中彩貴さんに感謝状を贈りました。事件は、大淀町内の77歳男性が同支店で約9000万円を引き出そうとした際に発生。田中さんは高額引出しの使途を尋ねましたが、男性が応じず、詐欺を心配した上杦さんと共に説得。その後、警察に通報し、詐欺計画を阻止しました。男性は警察官を名乗る者からの偽の電話や逮捕状で騙されているところでした。吉野署は感謝状贈呈式で、引き続き詐欺の警戒を呼び掛けました。

 特殊詐欺を未然に防いだとして、奈良県警吉野署は3日、南都銀行大淀支店(大淀町下渕)の行員、上杦(うえすぎ)茉莉子さん(43)と田中彩貴さん(23)に感謝状を贈った。

 同署によると、大淀町内の男性(77)が1月14日、同支店で口座から約9000万円を引き出そうとした。高額のため田中さんは使途などを尋ねたが、「個人情報なので教えられない」と応じてもらえず、詐欺被害を心配して上司の上杦さんと説得。それでも聞き入れてもらえず警察に通報し、駆けつけた吉野署員が説明。男性は納得し、金を引き出さなかった。

 男性には2024年12月、警察官を名乗る男から「詐欺容疑で逮捕した容疑者の口座から金の一部があなたの口座に入っている。返金しないと逮捕される」などと電話があった。その後も電話が数回あり、指示通り家のポストにあった茶封筒の中を見ると、男性への偽の逮捕状が入っていた。1月14日は、電話で「口座が16カ月間使えなくなる。今から預金の全額を引き出せ」と言われ、支店を訪れたという。

 同署は「逮捕状を投かんすることはない。金を引き出させ、家に保管しているところを奪おうと考えていたのかも知れない。命を奪われる可能性もあった」という。

 感謝状の贈呈式で、上杦さんと田中さんは「改めて身近に特殊詐欺犯罪があることが分かった。これからも注意を払っていきたい」と話した。柿内利成署長は「少しでも被害を防ぐため、今後も協力していただきたい」と述べた。【山中尚登】

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