2025年大阪・関西万博に向けて大阪市内全域で路上喫煙を禁止する市の改正条例が27日に施行されるのを前に、府と市は16日、なんば広場(同市中央区)で新しい喫煙ルールを周知するイベントを開いた。吉村洋文知事や横山英幸市長が「安心して過ごせると思ってもらえるまちにしたい」と協力を呼びかけた。
市は現在、JR大阪駅周辺や戎橋・心斎橋筋周辺など路上喫煙の禁止エリアを6カ所設定し、違反した場合は過料1000円を科している。これを市内全域に拡大し、加熱式たばこも規制の対象とする。また、4月には府の改正受動喫煙防止条例が全面施行され、客席面積が30平方メートルを超える飲食店内は原則禁煙となる。100平方メートルを超える飲食店を禁煙とする国の健康増進法よりも厳しいルールとなる。
この日はお笑いコンビ「span!」らが登壇し、喫煙ルールにちなんだ漫才を披露。吉村知事らを交えたトークショーで条例の内容や喫煙所の整備状況を説明して協力を求めた。
イベント終了後、吉村知事は「大阪を受動喫煙を減らしていくまちにしていくということを伝えていきたい」とした。横山市長は万博を踏まえ「(訪日客に)可能な限り理解してもらえるように多言語表示で状況を説明していきたい」と話した。【鈴木拓也】