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福岡「もち吉」の看板商品「餅のおまつり」 名前も味もこだわり


福岡県直方市にある米菓製造直販会社「もち吉」は、「餅のおまつり」という看板商品を誇りに、約500の商品を展開しています。この商品は1986年にサラダ一番の後継商品として開発されました。「餅のおまつり」という名前には、多くの人に支持される「餅」、人が集まる「まつり」に地元の名前を表す「の」を組み合わせた郷土愛が込められています。品質にもこだわり、100%国産米使用し、地元の福智山系の軟水を使用。焼き釜で焼かれた後、風味豊かに仕上がります。現在では、全国に直営店を展開し、通信販売も行っています。84年の歴史を持つ企業もち吉は、「餅を愛し、餅一筋に生きる」を企業理念に掲げています。

 「餅と吉を届けたい」との思いがそのまま社名に込められている。福岡県直方市の米菓の製造直販会社「もち吉」は約500商品を手がけ、中でも生産量最多を誇る看板商品が「餅のおまつり」だ。

 販売が始まったのは1986年。先代の社長、森田長吉さん(故人)がそれまで人気商品だった「サラダ一番」に代わるせんべいとして開発した。「子どもから年配の人まで家族みんなが食べ続けて飽きないもの」を目指し、サクッとしたソフトな歯ごたえと口溶けの良さに特徴がある。

 「餅のおまつり」という商品名は先代が付けた。多くの人に好まれる「餅」、大事にしていた人が集まる「まつり」という文化。その間に地元・直方の頭文字「の」を入れ、郷土愛にあふれている。

 原料と作り方にもこだわりがある。米は100%国産米を使用。粉砕した米に地元の福智山系の軟水を加え、蒸して練り上げた生地をのばす。型を抜いて長さ約80メートルの乾燥機を往復させた後、焼き釜で焼いて味をつける。

 工場で乾燥から焼き上がりの工程を取材した際、口にしたできたてのせんべいは、香ばしくて口当たりもやさしいぜいたくな味わいだった。

 サラダ味としょうゆ味からスタートしたが、現在はエビ味なども加わって計5種類。4分の3の大きさの「餅のおまつりのこまち」も楽しめる。

 通信販売で全国展開を始めた1989年から需要が大きく伸び、最近は1日約67万枚を生産。総務課の清水歩美さんは「単品に加えて詰め合わせ商品もご愛顧いただいている」と話す。2025年には販売開始から40年目を迎える。【井上和也】

もち吉

 1929年創業。本社は福岡県直方市下境2400餅米もちだんご村餅乃神社前。「餅を愛し、餅一筋に生きる」が企業理念。88年に直営1号の直方本店を開店し、現在44都道府県に約230店。あられ、せんべいの他、生菓子なども販売。本社(0120・12・6311)。

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