101歳で15日に亡くなられた三笠宮妃百合子さまの本葬にあたる「斂葬(れんそう)の儀」が26日午前、東京都文京区の豊島岡墓地で始まった。中心的な儀式の「葬場(そうじょう)の儀」には孫で喪主の彬子さまや秋篠宮ご夫妻ら皇族やゆかりの人々、石破茂首相らが出席した。
ひつぎを乗せた車は港区の赤坂御用地内の宮邸を出発し、皇居周辺を通って墓地に到着した。雅楽の葬送曲「竹林楽(ちくりんらく)」が演奏される中、車は参列者の間をゆっくりと進み、ひつぎが祭壇に安置された。
葬場の儀では、百合子さまの功績などをしのぶ「祭詞(さいし)」を、葬儀を取り仕切る司祭長の坊城俊在(としあり)さんが読み上げ、皇族らが玉串をささげて拝礼する。
ご遺体は午後に新宿区の落合斎場で火葬されて、「墓所の儀」で三笠宮家の墓に埋葬される。一連の葬儀は1年後の「墓所一周年祭の儀」まで続く。
百合子さまは高木正得(まさなり)子爵夫妻の次女として、1923(大正12)年6月4日に生まれた。女子学習院本科を卒業した41(昭和16)年に昭和天皇の末弟だった三笠宮さま(2016年に100歳で死去)と結婚。日本赤十字社名誉副総裁や恩賜財団母子愛育会の総裁、民族衣裳(いしょう)文化普及協会の名誉総裁などを務めた。【高島博之、山田奈緒】