韓国の申源湜(シンウォンシク)大統領府国家安保室長は22日、北朝鮮がウクライナへの侵攻を続けるロシアに派兵した見返りとして、「脆弱(ぜいじゃく)な平壌の防空網を補完するための関連装備や対空ミサイルなどの支援」を受けたと明らかにした。韓国の放送局SBSのインタビューで語った。
申氏によると、北朝鮮は10月以降、長距離砲150門以上をロシアに提供し、それらを運用するために最大4000人の兵士を派遣した。ウクライナのゼレンスキー大統領が、この派兵問題などを協議するために韓国に特使を派遣する意向を示していることについては、「非常に近いうち」に実現できるよう協議中だとした。
申氏はまた、5月に北朝鮮が軍事偵察衛星の打ち上げに失敗した後、ロシアから関連技術の支援を受けたとの見方を示した。
韓国の国家情報院は20日、国会の委員会で北朝鮮兵士約1万1000人がロシア東北部で訓練を受けた後、10月下旬ごろ西部クルスク州に移動し、最前線の戦闘に加わっていると報告した。【ソウル日下部元美】