27日に投開票された衆院選の比例代表で、国民民主党は前回2021年の5議席から3倍超の17議席を獲得した。一方、比例名簿に登載された候補者が足りず、北関東ブロックと東海ブロックで計3議席を自民党など他党に譲る「想定外」の勝利となった。
北関東ブロックで国民民主は本来2議席を得る予定だった。4人を登載していたが、埼玉14区で前職が公明前職の石井啓一代表を破るなど、重複立候補した小選挙区で3人が当選。1人しか比例では当選できず、次点だった公明党に議席を譲った。
東海ブロックでは3議席を得る予定だった。だが比例重複で立候補した6人のうち、小選挙区で5人が当選。比例代表で当選できる候補者が1人しかいなくなり、2議席を自民と立憲民主党に譲ることになった。
公明は今回、比例で20議席を得たが、この措置がなければ19議席だった。その場合は1996年に比例代表制度が導入されてから初めて、比例で20議席を割り込む記録的な惨敗となっていた。【安部志帆子、国本愛】