ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、ロシアによるウクライナ侵攻の前線に「北朝鮮が既に兵士を派遣している」と述べた。場所や規模の詳細には言及していないが、露朝の軍事協力は「もはや武器の供与にとどまらない」との見方を示した。地元メディア「キーウ・インディペンデント」などが伝えた。
英紙ガーディアンによると、北朝鮮軍は既に数十人の技術者もロシア軍の戦線に配置し、北朝鮮製の短距離弾道ミサイル「KN23」を使ったウクライナへの攻撃を支援しているという。KN23は2019年に初めて実験が行われ、500キロの弾頭を搭載した場合、射程約450キロと推測されている。
北朝鮮の関与を巡っては、ロシアが侵攻するウクライナ東部ドネツク州で10月上旬、現地にいた北朝鮮軍の将校6人がウクライナ軍による攻撃で死亡したと報じられた。
北朝鮮軍にとってウクライナ戦争への参加は、「武器をテストし、兵士に戦闘経験を積ませる」(ガーディアン紙)好機になるとの見方があるという。【ロンドン篠田航一】