市議によるハラスメントを防止する条例案が議員提案で提出されていた福井県敦賀市議会は9日、定例議会最終日の本会議で条例案を反対多数で否決した。定数(22)の半数近くを占める自民系会派などが反対した。
条例案は2人会派に所属する三田村崚市議が提出。議員間や、議員から市職員へのハラスメント防止が目的で、被害者の申し立てを受けた議長が事実関係を調査し、注意や当該議員の氏名公表などを行う、としていた。成立すれば北陸3県で初のハラスメント防止条例となる可能性があった。
本会議で、中道恭子市議(公明党)が反対答弁に立ち、趣旨には賛同しつつ「議員間の話し合いがないまま提出された。実効性あるルールにするため、もっと議論をすべき」と述べた。賛成した吉田隆昭市議(無所属)は「議論が足りないとして、今後どう対策していくかという話がなかった」などと、双方が応酬した。【高橋隆輔】