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将棋・西山白玲の棋士編入試験始まる 初の女性棋士目指し


 将棋の女流棋士、西山朋佳白玲(29)が挑む棋士編入試験の第1局、高橋佑二郎四段(25)戦が10日午前10時、東京都渋谷区の将棋会館で始まった。試験は月1回、新人棋士5人を相手に行われ3勝を挙げて勝ち越せば合格し、初の「女性棋士」が誕生する。女性の受験は2022年の福間香奈清麗(32)に次いで2人目。日本将棋連盟100周年の年度に新たな歴史の扉が開かれるのか注目される。

 高橋四段は24年4月にプロ入りしたばかり。振り駒の結果、歩が4枚出て高橋四段が先手番となった。立会の中川大輔八段が「定刻になりました。高橋四段の先手でお願いします」と声を掛けると、高橋四段がひときわ大きい声で「お願いします」と一礼し、西山白玲も深々と頭を下げた。高橋四段の居飛車に、振り飛車を得意とする西山白玲が三間飛車で対抗する戦型となった。持ち時間は各3時間。夕方に決着が付く見通し。

 女性に将棋を普及させようと1974年に創設された「女流棋士」制度は、条件も参加できる棋戦も「棋士」とは異なる。これまで20人の女性がプロ養成機関の奨励会に入って棋士を目指したが、プロ入りの条件となる四段に到達した人はいなかった。

 西山白玲も奨励会で三段まで到達したが、僅かに棋士に届かず21年3月で退会した。その後、女流棋士となり、女流タイトル三つを保持するなど活躍。棋士も参加する直近の公式戦で、7月までに13勝7敗を挙げて編入試験受験条件(10勝以上かつ勝率6割5分以上)をクリアし、棋士編入試験から棋士を目指す決断をした。【丸山進】

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