台湾・立法院(国会)の第三勢力、台湾民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)主席(党首)が汚職容疑で逮捕された事件で、台北地方法院(地裁)は5日、柯氏に対する勾留請求を認めた。逮捕後に釈放されていた柯氏は収監された。
柯氏は台北市長時代に商業施設整備にからんで業者に不正に便宜を図った疑いがあるとして8月31日に検察に逮捕されたが、台北地裁は証拠が不十分として釈放した。検察はこれを不服として抗告。高等法院(高裁)は柯氏が不正に積極的に関わった客観的な状況が認められるとし、地裁に審理を差し戻していた。
台湾メディアによると、地裁は業者幹部らが200億台湾ドル(約890億円)以上の違法な利益を得た疑いがあると指摘。柯氏の容疑は重大で、証拠隠滅や他の容疑者との口裏合わせの恐れがあると判断した。【台北・林哲平】