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関東大震災朝鮮人虐殺めぐり 都知事に追悼求める要請続く


 1923年の関東大震災で「朝鮮人暴動」のデマが広まるなどし、日本の軍隊や市民らが多くの朝鮮人、中国人を虐殺したことを巡り、小池百合子東京都知事に、事実を認めて犠牲者を追悼するよう要請が続いている。

 歴史学者の外村大・東京大大学院教授ら有志の同大教職員83人が連名で5日、小池氏に虐殺事件を史実として認定し、犠牲者に対する追悼メッセージを出すことを求める要請書を提出した。

 要請書は、小池氏が「朝鮮人虐殺という事実があったかどうか自体について曖昧な回答しか示していない」として、「定まった評価を受けている学説への信頼を毀損(きそん)する」と懸念を表明。さらに、現在も在日コリアンなどへの差別がなくなっていないことに触れ「かつてのような過ちを犯すことのないよう、殺害された史実を認めることはますます重要になっている」と指摘した。メッセージの発信は、外国籍や国外にルーツのある市民に安心感を与える一助になるとし、都の掲げる人権尊重、ダイバーシティー(多様性)推進の目的にも合致すると訴えた。

 8日には、毎年9月1日に朝鮮人犠牲者の「東京同胞追悼会」を開いている在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)東京都本部などの代表者が都に、小池氏の追悼会への出席と追悼の辞を求める要請書を提出した。「歴史的事実の共有と真相究明に真摯(しんし)に取り組み、再び101年前の悲劇を繰り返さないという都知事の意気込み」を示すことを求めた。

 また、この追悼会と同じ場所で同日に追悼式典を開く「日朝協会東京都連合会」などで作る実行委員会も今月1日、小池氏の追悼文送付を都に要請している。

 歴代の都知事は毎年9月1日に行われる朝鮮人犠牲者追悼式典に追悼文を送って来た。しかし、小池氏は「震災犠牲者の法要で全ての人に哀悼の意を表している」として、17年から送付を取りやめている。これに対し「虐殺の犠牲者は天災の被害者とひとまとめにはできない」などと批判されてきた。また、小池氏は「さまざまな見方がある。歴史家がひもとくもの」と、虐殺の史実の認定を避ける姿勢を示している。【後藤由耶】

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