パリ・オリンピックの体操女子個人総合で金メダルを獲得した米国のシモーン・バイルス選手は2日、Xに「私にとっての『黒人の仕事』を愛している」と投稿した。共和党のトランプ前大統領が「不法移民が黒人の仕事を奪った」と主張する中、黒人からは自分たちの職業を限定する差別的な発言だとの批判が出ており、バイルス選手の投稿もトランプ氏への反発だとみられる。
バイルス選手は、金メダルを首にかけた写真に「バイルス選手は史上最高の選手だ。金メダル獲得と体操競技で圧倒することは、彼女にとっての黒人の仕事だ」とのメッセージがついた民主党支持者の投稿を引用して、黒いハートマーク付きで自身のメッセージを投稿した。トランプ氏には言及しなかった。
男子バスケットボールの米国代表で、NBAのレジェンドであるレブロン・ジェームズ選手も、バイルス選手の投稿を引用しながら「史上最高の黒人」と賛意を示した。
バイルズ選手は東京オリンピックで精神的ストレスを理由に競技を棄権したが、今大会では女子団体と個人総合で2冠に輝き、種目別でも有力視されている。【ワシントン秋山信一】