「疑惑の矛先は知事に」 パワハラ疑惑、兵庫県民からは厳しい声

　兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題は12日、片山安孝副知事が辞職を表明する事態になった。斎藤知事は続投の意向だが、県民からは混乱する県政に対し、厳しい声が上がった。

　三田市のショッピングセンターを訪れた神戸市北区の無職男性（68）は「副知事は責任を感じて辞職するというが、おかしいと思う。疑惑の矛先が向いているのは知事だ。この3カ月余りで県政が停滞し影響があったとは思わないが、県民の多くは疑惑の真相を知りたいと思っている。進退は真実を明らかにしてからにしてほしい」と話した。

　赤穂市で鉄工所を経営する50代男性は「元幹部職員が亡くなり、副知事が辞職することになった以上、上に立つ者である知事が任期いっぱいまで務めるのは良くない。いったん辞職し、調査を受けて事実関係をはっきりさせた上で、もう一度立候補すればよい」と語った。【土居和弘、村元展也】