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香をたいて時刻知る 「香時計」実演で、アナログのひと時 長野


 奈良時代に中国から伝わったとされる、香をたいて燃焼時間で時刻を知る火時計の一種「香(香盤)時計」の実演が9日、長野県下諏訪町にある観光施設「しもすわ今昔館おいでや」であった。見学した観光客らは、香りとうっすら立ち上る白い煙の中で“アナログのひと時”を味わっていた。

 6月10日の「時の記念日」にちなんだ年1回の催し。館内の時計工房「儀象堂」が所蔵する、江戸時代後期に日本で作られた香時計を使用した。香盤に平らに敷き詰めた灰に、専用の木枠でジグザグに溝を掘って香を詰め、一端に火をつけて燃焼時間を計測する。実演したメンテナンス主任の宮坂護さん(81)=塩尻市=によると、使用した香時計は、香盤に四つの「時計」を作れる。香を詰める溝は一つが長さ60センチ、燃焼時間は約6時間。宮坂さんは「全部燃やせば24時間ですが、20分ほどの誤差があるようです」などと解説した。

 珍しい香時計を間近にした見学者らは、昔の人の知恵と工夫に満ちた逸品に感心しながら熱心に見入っていた。さいたま市の薬剤師、佐々木有紀子さん(33)は5日前に下諏訪町を旅行し、同館で900年前の水力式大型天文観測時計塔「水運儀象台」(復元)を見学。香時計の実演を知り「ぜひとも見たい」と再訪した。「お香が燃えて時間を計っていく様子を実際に見て、知識として学べてとても良かったです」と話した。【宮坂一則】

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