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「証拠捏造は現実的でない」 袴田巌さんに死刑求刑 検察側一問一答


 1966年6月に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人を殺害したとして、強盗殺人などの罪で死刑が確定した袴田巌さん(88)に対し、検察側は22日、静岡地裁で開かれたやり直しの裁判(再審)で死刑を求刑した。弁護側は改めて無罪を訴え、結審した。

 閉廷後、静岡地検の小長光健史次席検事は取材に、「有罪を十分に立証できた」と語った。主な一問一答は以下の通り。

 --死刑を求刑した理由は。

 ◆被害者方(みそ製造会社の専務宅)に侵入して、未成年の子ども2人を含む一家4人を殺害し、売上金を強奪するとともに放火し被害者方を全焼させた、極めて悪質な事案であることを踏まえて死刑を求刑した。

 --弁護側は、証拠が捏造(ねつぞう)されたと訴えている。

 ◆捏造できるようなものではないということは立証できたと考えている。いろいろな点で、そこまでの捏造というのを現実的には行い得ないということは、これまでの立証で明らかにできたと思っている。

 --再審公判を振り返って。

 ◆被告人(袴田さん)が有罪であるということは十分に立証されていると考えている。

 --判決に対し望むことは。

 ◆こちらとしては十分に検討した上で立証し求刑しているので、その点はきちんとご理解をいただきたいなと思っている。

 --被害者遺族の意見陳述をすることになった経緯は。

 ◆遺族から心情の意見陳述を行いたいという話があったので、検察官が、そういう申し出があったことを裁判所に伝えた。【巽賢司】

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